密会
これは中央軍と北軍による第1回目の大戦時の話だ…
北地区のとある場所に北月師団長のキューイがやって来た…
そこにキューイを出迎える男が2人いた…
「団長、この方が今回我々を手引きしてくれる第1北討伐軍第3師団のドマ師団長です」
キーナがキューイにそう紹介した後、続けて…
「ドマ師団長、こちらが北月師団のキューイ師団長です」
キーナがドマにそう紹介した。
紹介されたキューイとドマの2人は握手をし軽く挨拶を交わした…
「それで?今回の作戦はどの様に?」
キューイがドマにそう尋ねた。
ドマが軍服から地図を取り出し机の上に地図を置きキューイに地図を見せながらある場所を指差した…
「3日後… このA地点で第1北討伐軍の幹部達で作戦会議が開かれる予定だ… そしてウチの最高司令官がウチの師団の護衛の元、この場所に行く手はずになっている、この場所なら他の師団とも距離が離れているから異変を察知されにくいだろう」
そしてドマが先ほどとは違う所を指差し…
「3日後、この場所で私と合流しよう、そしてそのまま君達をウチの最高司令官の所に案内する、勿論、中央軍の制服を我々が用意しておくから安心してくれ」
ドマがキューイを見てそう言った。
「その作戦会議に出席する幹部の奴らはどうするんだ?そいつらだって護衛をつけているだろ?」
キューイがドマを見てそう聞いた。
「このA地点の防衛を任されてるのは私の師団だ、幹部達の護衛は通さない」
ドマが微かに微笑みキューイにそう言った。
「そうか… で、最高司令官達を殺った後はどうするんだ?」
キューイがドマを見ながらそう聞いた。
「君達はそのまま逃げてくれればそれでいい、後はウチの方で上手く処理しておく、ただ北月師団の制服を30枚程用意しておいてくれ」
ドマがキューイの軍服を指差しそう言った。
「分かった、用意しよう… 後、念の為、この場所に北月師団を待機させようと思うんだがいいか?」
キューイが地図のある場所を指差しそう聞いた。
ドマがキューイの指差す場所を見ながら…
「別に構わんが… 」
ドマが腕を組みそう答えた。
「ドマ師団長を信用してない訳じゃない… ただ不測の事態に備えてな」
キューイがドマを見てそう言った。
「君が信用しようがしまいが俺は構わん、ただウチの最高司令官の命だけは必ず取ってくれよ」
ドマが右手の人差し指をキューイの胸に当てそう言ったのだった…