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北の陣 第3幕  作者: m
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北月師団…


投降したセナは縄で両手両足を縛られながら30人程のゼビの兵隊に連れられ町を歩いていた…


セナの足を縛る縄はギリギリ歩ける様に縛ってあった…


向かう先は恐らくゼビのいる宿場だろう、セナはそう考えていた…


( 死ぬのは覚悟していた… でも、せめてゼビを殺してから死にたかった… こんな状況じゃ、もう無理ね… みんな… ごめんね… )


セナはそう思いながら兵士達に連れられ町の中を歩いていた…


そしてセナの視界にあの宿場が見え始めるのであった。


( やっぱり私をゼビの所へ… )


セナは宿場の方を見ながらそう思った…




宿場まで300メートルをきったところだった…


突然銃声が辺りに鳴り響いた…


「 パーン 」


その銃声の直後、何処からかセナの周りにいた兵士達に向け一斉射撃が始まった…


「 パン、パン、パーン 」


セナの周りにいた兵士達は何事が起きたのかと思ううちにバタバタと倒れた…


一時が経ち…


その場には縄に縛られたセナだけが立ちすくむ形となった…



( これは… 一体どうゆう事? )


セナはそう思いながら自分の周りに倒れている兵士達を呆然と見ていた…


そして1人、町人の格好をした女がセナの元に走って来た…


「セナさん、間に合って良かったです!さぁ、早くこの町から逃げましょ!」


その女はセナの部下だった… そして一斉射撃を行った他の仲間達が町のあちこちから銃を持って姿を現した…


「あなた達が何故ここに?」


町を離れた筈の仲間が目の前にいる事にセナは夢を見ているのかと思い呆然としていた。


「旅団を動かして、セナさんを助けに来たんですよ!この町の北の出入り口はウチの旅団が完全に制圧してます!だから早く一緒に逃げましょう!」


部下の女はそう言いセナを縛ってあった縄を切った。


「北討伐軍に備えて待機させてた旅団を動かしたの?」


セナは驚いた様にそう聞いた。


「ブル最高司令官の許可を貰ってますので心配しないで大丈夫ですよ!セナさん!さぁ、早くここから逃げましょ!」


女はそう言いセナの腕を引っ張ったのだった…


こうしてセナは部下の女に連れられ何とかロズの町を脱出する事が出来たのであった…


だが…



ーーー




「トン、トン」


「入ります!」


ゼビのいる部屋に1人の兵士がやって来た…


「報告します!暗殺者の仲間と思われる者を1人、生け捕りにしました」


兵士は敬礼しゼビにそう報告した…


「そうか、良くやった… そいつのところに今すぐ案内しろ」


ゼビはそう言い椅子から立ち上がった…




「ギ、ギィギィィ、ガチャン」


古いドアを開けゼビは暗殺者の仲間を捕らえてあるという部屋へと入った…


そこには兵士が2人と町人の格好をした女が両手両足を縄で縛られ立っていた…


「こいつの名前は?」


ゼビが兵士にそう聞いた…


「サラと言ってます」


兵士がそう答えた…


「暗殺者の名前は?」


ゼビが兵士にそう聞いた…


「それが… 何度聞いても言わないんですよ… 」


兵士が困った様にゼビにそう答えた…


「ほう… そうか… 」


ゼビはまじまじとサラを見て…


「俺の好みの女じゃないか」


ゼビはそう言い、サラに近づき、縄で縛られながら抵抗するサラの服をナイフで全部切り脱がした…


「いい女がこんな所でそんな格好して見っともないなぁ、えぇ?さぁ、暗殺者の名前を吐け、誰に命令されたのかも教えろ、言わないとお前を弄んだあと地獄を見せながら殺すぞ!」


ゼビはサラの髪を引っ張りそう言った…




しばらくの間ゼビの拷問が続き縄に縛られた全裸のサラが…


「北月師団… 」


泣きながら小さな声でそう言ったのだった…



















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