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MIDDLEPHASE06 ダンジョンこれくしょん-ダンこれ-

2017/9/1 誤表現等訂正

2018/2/7 誤字修正

GM:さてさて、ではまず君たちには部屋Aに移動してもらうとしよう。因みに部屋間の移動には必ず《テレポート》のスキル珠を使用してもらうよ。


ルーン:え?なんで?


GM:大きな理由としては2つ。


①部屋と部屋を繋ぐ通路には大量のトラップが仕掛けられており、とても危険であるため。

②移動時間を極力カットすることにより、ダンジョン作成時間を確保するため。


フィル:なるほどな。まぁその点に関しては賛成だよ。


GM:ちなみに《テレポート》というスキルは、前もって設置しておいた"マークポイント"へ瞬間的に転移するスキルなのだが、それはスキル珠でも変わらない。このスキル珠で転移できるマークポイントは5つ。

①部屋A

②部屋B

③部屋C

④最深部

⑤モニタールーム

GM:これら5つの部屋にはスキル珠1個で好きなように行き来できるぞ。


スイレン:ほう。1つのスキル珠で5つの部屋を…それは便利ですね。


フィル:あれ?でもたしかトリコさんそのスキル珠5つ持って来てたよね?1つで足りるなら残りは無駄じゃない?


GM:いや、残念ながらこのスキル珠は1つでは十分に役割を発揮できないんだ。なぜかというと《テレポート》というスキル自体に回数制限があるから。


フィル:あぁ、たしかシーンに1回だけだっけ?


GM:そう。《テレポート》はシーン1回しか使えない。それはスキル珠になっても変わらないんだ。だから一度スキル珠を使うとそのシーン中は元いた部屋に帰って来ることはできない。だから、同じシーン内に部屋と部屋を行ったり来たりするには複数個のスキル珠が必要になるんだ。


ルーン:あれ?でもそのスキル珠、進化版アドバンスドだよね?どこが進化してるの?


GM:発動タイミングが違うんだ。通常の《テレポート》がメジャーアクションに使用するものであるのに対し、《進化版アドバンスドテレポート》はイニシアチブプロセスで使用できる。つまり、ラウンド進行中に自分の手番を消費することなく転移ができるんだ。因みに《進化版アドバンスドテレポート》の射程や対象は通常のものと同じで至近の範囲(選択)となる。イニシアチブに4人一気に転移して、次のイニシアチブに4人全員で戻ってくるなんて芸当も可能だよ。


スイレン:なるほど。それはたしかに強いですね。


GM:そう。そしてトリコさんはそのスキル珠を5つ用意していた。これらはルーン、フィル、スイレン、ワット、ノーチルにそれぞれ1つずつ渡されるよ。


ルーン:……あれ?ノーチルさんも来るの?


GM:いや、ノーチルは君たちに同行しない。その代わり彼にはファットの神官長として別の任が課せられる。


ワット:その任務とは?


GM:君たち4人が部屋A〜Cで"黄香子イエロー"を足止めしている間に、最深部で『業の石最終防衛装置』を起動させるという任務だ。


フィル:なんだそれ。


GM:読んで字の如く、業の石を守るための装置だね。発射準備にかなりの時間とエネルギーを消費する代わりに規格外レベルの攻撃をぶっ放す類の兵器だ。データ的には、コイツをくらった人には10000点のHPロスを受けてもらうことになる。


一同:滅ぶわっ!!??


GM:そう。これをくらえば如何に40レベルのエネミーといえど問答無用で消滅するしかない。…そうだな、通称『理不尽砲』と呼ぶことにしよう。


ワット:嫌な最終兵器だな。


GM:とはいえこの『理不尽砲』を使うにはまず、テールと"黄香子イエロー"を引き離さなければならないという前提条件が付くことを忘れてはいけない。そうじゃないとテールちゃんのHPが10000点消し飛ぶからな。


フィル:そりゃそうだ。


GM:だがしかし、当然ながら"黄香子イエロー"がそう簡単にテールを手放すハズがない。相当弱ってでもいない限り君たちがテールを取り戻すのは不可能だろう。


ルーン:なるほど。そこで『ダンジョン』か。


GM:その通り。君たちがうまくダンジョンを作ることができれば『理不尽砲』発動までの時間稼ぎになる上に"黄香子イエロー"からテールを取り戻すチャンスも増える、まさに一石二鳥の作戦と言えるだろう。


フィル:なるほどな。トリコさん、アホくさいけど面白い作戦思いつくね。


GM:アホくさいは余計だ(笑)……さて、ではそろそろこのシナリオにおける「ダンジョンの作り方」について説明していこうか。


ルーン:はてさて一体どんな馬鹿みたいなものが出てくるのか…


GM:さて、まずはこれを見てくれ。(と言って、1枚の紙を取り出す)


一同:……?



挿絵(By みてみん)



GM:これが現在の部屋Aの間取りだ。180°回転しても同じ地図だからどっちでもいいけど…とりあえず左下が入り口ってことにしようか。


ルーン:間取りも何もすっからかんじゃねーかっ!?


GM:そりゃまぁ、まだ何も設置してないからな。


スイレン:このマス目みたいなのは…?


GM:部屋の広さや幅を表すラインだ。1マスあたり5m×5m、だから部屋Aの広さは20m×20mってことになるね。トラップやオブジェクトを設置するときはこの線を目安にしてね。


ワット:なるほど。…それで、肝心のトラップは…?


GM:トラップやオブジェクトはトリコさんによって部屋ごとに予め用意されている。部屋Aの場合は…コレだ(もう1枚紙を取り出す)


一同:………?


□■□


部屋A:トリコさんが用意したものリスト


・トラップ

エクスプロージョン×2

毒ガス×1

スペルキャスター×1

落とし穴×1

コンシール×2

『ランダム』×1


・オブジェクト

一般オブジェクト×1

宝箱×2


・パーテーション

壁(5m)×10

クリアウォール(5m)×1


□■□


ワット:えっ!?なにこれ全部使っていいの!??


GM:その通り。ちなみに各トラップ等の効果は全て基本ルールブックに掲載されているので各自で確認してくれ。


フィル&スイレン:(←食い入るようにデータを読み始める)


ワット:『トラップ』『オブジェクト』『パーテーション』ていうのは…?


GM:文字通り『罠』『物』『仕切り』だ。全て設置可能で特に制限はない。因みにパーテーション項目の『クリアウォール』は2話同様破壊不能とするよ。


フィル:GM、オブジェクト項目の『一般オブジェクト』っていうのは?


GM:お、いいとこに目をつけたな。こいつは『自由設置枠』だ。銅像でもいいしゴミ箱でもいいしタンスでもいいしなんでもいい。とにかく好きなオブジェクトを指定数だけ設置していいよってものだね。


フィル:なるほど…(少し考えて)…面白そうだな。


ルーン:ガチ勢が何か考え始めたよ…(笑)


スイレン:あと気になるのはトラップ項目の『ランダム』ってやつか。1つだけ何故か強調されてるし。


GM:よくぞ聞いてくれました!!そいつこそがこのダンジョンの最大の目玉『ランダムトラップ』だ!!(と言ってさらにもう1枚紙を取り出す)


スイレン:まだ出てくるのかよっ!?(紙を手に取り)…ぐわっ!?なんじゃこりゃ!!??


フィル:?…どうした?



挿絵(By みてみん)



一同:なんじゃこりゃぁぁぁぁあっ!!??


スイレン:D66ROC(必ずしも出目に従う必要がなく、振り直しや選択ができる仕組み)でトラップを選ぶ表か!面白すぎるでしょ(爆笑)


フィル:しかも効果が馬鹿みたいなのばかりなんだけどwww


GM:あ、ちなみに『TL』は『トラップレベル』の略ね。


フィル:大丈夫。それはなんとなくわかる。


ルーン:なるほど。『ランダム』×1っていうのはつまりこの中から1つだけ好きなものを取得できると。


GM:そういうこと、ランダムで選ぶか選択するかは君たちに任せるよ。…というわけで、これで今回のダンジョン制作ルールの説明は終了です。あとは実際に作るだけ!!


フィル:思ったより自由度が高いな。よし、色々なパターンを検討して一番効率よくダメージを与えられるようなダンジョンを作り出し…


GM:あ、ちなみにダンジョン制作時間は10分ね。


一同:は!?


ワット:…え、なに?10分でこの量のトラップを仕掛け終えろと?


GM:当然だろ。"黄香子イエロー"がすぐそこまで迫ってるんだから。


フィル:(急に焦りだして)急げっ!!1秒たりとも無駄にはできないぞ!!


ルーン:よし、早速部屋Aに転移を…!!


GM:あ、ちなみにだが"黄香子イエロー"が1部屋攻略するのには丸々1シーンを使う。その間にそのスキル珠を使うなりして君たちがダンジョン内に登場することは可能とするよ。


フィル:なんと、本当に自由だな。因みにダンジョンを作るシーンと"黄香子イエロー"がダンジョンに潜るシーンは同一シーン扱いになるのかな?


GM:ならない。別々のシーンとして処理するよ。よって《テレポート》の使用回数制限もそこでリセットだ。


ルーン:いいね、これで4回転移できることが確定した。いろいろなことができそうだ。


GM:最後に、ノーチルさんから君たちへ支給品だ。


フィル:?


GM:「この前までやっていたキャンペーンの余り物だ。大事に使ってくれ」と言って君たちに小袋を投げ渡してくる。


ルーン:キャッチして中を見ると?


GM:フェイトバッジが2個


一同:ええええええええええええっ!!??


GM:「頼んだぞ。テールの運命は君たちの手にかかっているんだ」


フィル:…こんな貴重なモノ貰っちゃって本当にいいのだろうか。


スイレン:まぁ、いいと言っているのだから貰っておきましょう。


ワット:そうだね。"黄香子イエロー"を相手にするのにこれ以上に頼もしいものはない。


ルーン:それじゃあおじさん、これ貰っていくよ!


GM:「あぁ、行ってこい!」


フィル:それじゃあ行こうか、ボクたちのダンジョンを作りに!!


ルーン:代表して私が唱えましょう。いざ部屋Aへ!《進化版アドバンスドテレポート》!!!


GM:ビュン!!モニタールームに青い光が放たれた直後、気がつくと君たちは部屋Aに立っていた。さて、長ったらしい説明もここまでだ。ここからは手を動かして作業してもらうぞ。これにてこのシーンは終了、さぁ皆の衆、ダンジョンを作れ!!


一同:おう!!!


GM:10分以内にな!!!!


一同:お、おうっ!?


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