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MIDDLEPHASE03 目と目が合ったら

2017/8/26 誤字訂正

GM:さて、ではそろそろ遺跡の入り口が隠されていた砂浜へと行ってもらおうか。


ルーン:はいほい。


GM:君たちがしたっぱ軍団と交戦した地点から数分歩くと、見覚えのある砂浜にたどり着いた。


スイレン:敵はいますか?


GM:いや、砂浜に人影は見られないね。ただ、遺跡の入り口が既に開かれていることから、誰かしらが来てるってことは容易に想像できるだろう。


ワット:既に遺跡の中に入られてるのか…一足遅かった感じだな。


ルーン:よし、じゃあ早速私達も遺跡に入ろう。まずはトラップ探知から。


GM:(周到だな…)


ワット:はいはい。では入り口に近づいてトラップ探…


GM:あー、いや、ストップ。ワットがトラップ探知しようと入り口に近づいたところでイベントが発生する。


フィル:お?


GM:突然入り口からビュンと、《進化版(アドバンスド)ウェポンクリエイト》のスキル珠を抱えた猫が飛び出してきた。近くにいたワットとは完全に目が合ったね。


スイレン:目と目が合ったら…?


フィル:ポケ◯ンバトル!!!


GM:ちがうやめろ


ルーン:行け!ワットさん《はかいこうせん》!!(一同大爆笑)


GM:おかしいだろっ!!??(笑)レールガンはいったいどこまで進化するんだ。


ワット:進化の方向性だけは間違わないようにしたい。


GM:…まぁいい、で、君たち4人の姿を確認した猫は「ほぅ」と感心したような顔をするね。


スイレン:《ウォータースピア》


GM:話を聞けよっ!!??…猫はスイレンが放った《ウォータースビア》をひらりと避けると、君たちに話しかけてくる。「よくここがわかったな。正解だ、尻尾の少女なら中にいるぞ」


ルーン:わざわざ教えてくれてどーも。私とお友達になる?


GM:「遠慮しておこう(即答)…吾輩はこのスキル珠を持ち帰らねばならないからな」


ルーン:ちぇー、つまんないのー


GM:「では吾輩はこれにて失礼するとしよう」猫は空高くまですぃーっと上昇していき、懐から《模倣版イミテイトテレポート》のスキル珠を取り出したよ。


フィル:また会おうねー♪


GM:「あぁ、君たちが生きてこの遺跡から出ることができれば…また会うことがあるかもな」猫は最後にそう言い残し、スキル珠を起動させ、転移して行った。


ルーン:あの猫さんいつも転移しちゃうから全然友達になれないんだよねー。


ワット:(ノリ軽いなー)


GM:(セリフの割に腹のなかでは攻撃する気満々なあたり笑えない)


スイレン:さて、それでは私たちは遺跡の中へ入るとしますか。猫が飛び出してきたってことはトラップもないでしょう。


GM:その通り。遺跡の入り口にはトラップを仕掛けられるようなオブジェクトはない。


フィル:いやまだわからないぞ。階段とかに地雷かなにか仕掛けられているかも。


GM:いやだからオブジェクトは何もないって。


フィル:うんだから階段にトラップがあるかもって………………え?


GM:うん。『階段』も含めて『全ての』オブジェクトがありません。


一同:……………は?


GM:どうやら遺跡の階段はナゲット団の手によって破壊されてしまったようですね。ネタバレしちゃうと、"黄香子イエロー"が中に入っていく時にトラップを嫌って《クラッシュガーデン》で全てを崩壊クラッシュさせてしまったみたいです。


一同:何やってくれてんだあいつぁーーー!??


ワット:え、これどうやって降りればいいの?


ルーン:『はしご』


GM:無理だね。下まで50mくらいはあるよ。


フィル:ロープでも無理そうだな。…どうする?落ちる?


スイレン:(計算して)…落下ダメージは10D貫通!


ルーン:そのくらいなら私は全然大丈夫です。




アホか。




GM:そうだな。じゃあちょっとここで全員に感知判定でもしてもらおうか。難易度は12くらいかな。


ルーン&ワット:(ダイスを振る)…成功。


フィル&スイレン:(ダイスを振る)…失敗。


GM:ではルーンとワットは遺跡の入り口を見ていると、突然空を大きな影が覆ったことに気がつきますね。


ルーン:……影?


フィル:…なぜボクたちはそんな存在感のあるものに気づけていないのか。


スイレン:全てはダイスの女神のせいよ。


ワット:空を見上げると…?


GM:空を見上げたワットは信じられない光景を目にした。巨大な船が空に浮かび、自分たちのすぐ真上を飛んでいるのだ。


一同:はぁっ!??


GM:では先ほどの判定に成功したルーンとワットの2人は難易度13の感知判定をどうぞ。


ワット:(ダイスを振る)…成功。


ルーン:(ダイスを振る)…失敗。


GM:ではワットはその船の側面に『ファット大神殿』と書かれていることに気がつきますね。


一同:……は?


GM:そしてその船の上から君たちに向け「お〜い」と声をかけてくる男の姿が。


一同:……………


フィル:この時間帯のこの場所で『ファット大神殿』の『船』に乗ってる『男』って……これさ。


ワット:うん。あの人以外ありえないよな…。


ルーン:え、ちょっと待って?出港から1時間しか経ってないはずだけどもう着いたの?


スイレン:いや、私たちが通ってきた水路が片道30分なので不可能な話ではないかと。…ちょっと想定外でしたけど。


GM:さて、判定に失敗した人たちももう気づいて大丈夫だぞ。君たちの頭上を通り越し、ざっばーんと豪快な水飛沫を上げて海に着水したその船の上に、あの人がいることに。


一同:……………


GM:男が君たちに語りかけてくる。「いやぁ、まさか君たちの方が先に来ているとは思ってもみなかった。いったいどうやってこの遺跡の場所を突き止めたんだ?」


フィル:いや、それはこっちのセリフですよ……




フィルは突如現れたその男に向け、純粋な疑問を投げかけた。




フィル:どうしてあなたがこの遺跡の場所を知っているんですか?……ノーチル神官長。




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