CLIMAXPHASE01 ゲーム
2017/7/31 誤字訂正、《シャングリ・ラ》の説明追記、(´・ω・)を(´・ω・`)に訂正。
GM:さて、ここからはクライマックスフェイズだ。ルーンとスイレンはトレーニングルームの上階…『2F』までやってきた。
ルーン:2F!?トレーニングルームってそんなにデカイの?
GM:デカイよ。B2F〜1Fまで3フロア分をまるまる使った体育館のような構造になっている。その高さは約15m。というわけで、15m登り切るまでに3回天井に穴開けてはしごを登ったルーンとスイレンは当然その間に敵に襲われました。HPロスとMPロスをそれぞれ2Dずつ受けてもらいます。
ルーン:雑魚さんたちが私に傷をつけられるとは思わないけどなぁ。
GM:はしご登ってるときくらい隙はできるだろう。(ダイスを振る)…HPに9点、MPに7点のロスを受けてくれ。
スイレン:(計算して)…あれ?やばい。私何故か既に割と死にそう。
ルーン:えっ?
GM:さっきのタイミングで回復しなかったからだ(笑)
スイレン:うーん、一応今のうちにHPポーション1本飲んでおこう(ダイスを振る)…11点回復。じゃあ、さっきも言った通り、床に穴を開けてそこからトレーニングルームの様子を覗き見ます。
GM:OK。では君たちが下を覗き込むと、ちょうどワット、フィル、テールの3人がトレーニングルームに入って来たところだった。
ワット:敵は追って来てる?
GM:当然来ている。そして君たちが入って来た方の扉と反対側にある、もう1つの入り口からも敵がたくさん入ってくるね。
フィル:しまった、囲まれた。ここ、他に逃げ道とかは無いの?
GM:あるといえばある。部屋を囲む壁のうち、1つがガラス張りになっているんだ。窓の外には海が見えるので、そこから飛び込めば逃げられるかもしれない。
ワット:なるほど。ガラスくらいなら簡単に割れそうだしね。
GM:因みに窓の外に見える海水面から、この船がもうだいぶ沈んでいることがわかるね。
ルーン:そりゃそうか。早く逃げないとまずそうだな。
GM:だが、君たちを追ってきたナゲット団員たちはまるで逃げ道を塞ぐかのように、ガラスの前に立ち塞がった。
フィル:おっと、やっぱり簡単には逃してくれないか。
スイレン:ふむ。では私たちが天井から奇襲して雑魚をなぎ払ってしまいましょうか。これで簡単に脱出できるはずです。
GM:なるほどね。さすがスイレンさんだ。ただし、その前に危険感知を要求するよ。ルーンにもだ。
ルーン&スイレン:え?
GM:こちらの達成値は(ダイスを振る)…低めだね。9点だよ。
フィル:あ、待って。なんか嫌な予感がする…。
ルーン:(ダイスを振る)…8。1足りない!
スイレン:(ダイスを振る)…10。ギリギリ成功!
GM:ではスイレンは気づいた。トレーニングルームの上にいる君たちの、さらに上階に敵がいることに。
スイレン:!?
GM:しかしルーンは気づかなかった。その敵が君たちに向けて攻撃を仕掛けようとしていることに…!
ルーン:げっ
GM:と、いうわけで!3Fの床をぶち破り、2Fにいる君たちの上からその敵…金棒を持ったケチャップが降ってくる!命中判定は3D+8(ダイスを振る)…達成値21!
ルーン:奇襲攻撃で回避ダイス-1Dされているので回避は無理だよ!!
GM:ダメージは2D+20(ダイスを振る)…24点の物理ダメージ!!
フィル:ごめんね。天井上にルーンちゃんがいること知らないから《プロテクション》は撃てないよ。
ルーン:12点抜けた。残りHP24点!
スイレン:あぶなっ!?私だったら出目次第で死んでた…
GM:まだ油断するのは早いぞ。今度はルーンを攻撃した余波で2Fの床が崩れた!!
一同:げっ!?
GM:というわけでルーンとスイレンはトレーニングルームに落下します。落下ダメージは3D貫通!(ダイスを振る)…あれ、出目が優しいな。7点しか入らなかった。
フィル:GM、これはさすがに《プロテクション》していいよね?
GM:当然OKよ。
フィル:良かった。じゃあどっちに撃とうか…
スイレン:私はこれ受けても19点残ってる。
ルーン:私も17点残るが…
フィル:まぁ、ルーンちゃんには誰かを庇ってもらうこともあるだろうし、ルーンちゃんに《プロテクション》しておこう。(ダイスを振る)…12点軽減!
ルーン:ダメージは0です。
スイレン:私は残りHP19点でまだ立ってます。
GM:OK。ではルーン、スイレンはフィル、ワット、テールと同じエンゲージに落下。ケチャップも同じエンゲージに着地したよ。
ワット:いきなり接近された…!
フィル:なんか、1話といい今回といい、ケチャップは上から降ってくることが多いな…(笑)
ルーン:ほんとだよ!!なんで私たちのさらに上から降ってくるんだよ!!??
GM:いや、実はね?スイレンが言っていた「トレーニングルームの上から奇襲攻撃を仕掛ける」ってやつ。あれ、元々ケチャップが君たちに対してやろうとしてたことだったんだ。
スイレン:……は?
ルーン:つまり私たちはケチャップがやろうとしてたことと全く同じことをやろうとしていたと?
GM:そゆこと。そのせいでケチャップの出所がなくなったので…最終的にさらに上から登場するに至りました。
ルーン:そうかー。ならせめて上でケチャップと鉢合わせたかった(笑)
スイレン:私たち余計なダメージ受けただけですしね。
GM:まぁ、そりゃシナリオ想定外コースに進んだ代償というか、なんというか。恨むならはしごを持っていた自分たちを恨め。
ルーン:(´・ω・`)
GM:さて、では天井上の処理が終わったところで…トレーニングルームにパチパチパチと、乾いた拍手音が響く。
フィル:…誰だ!
GM:拍手が聞こえてきた方向を見ると、君たちの上…1F地点から、仮面を付けた男が君たちを見下ろしていた。
ルーン:"黄香子"……
GM:その通り。船が沈没寸前であるにも関わらず、全く慌てた様子のない"黄香子"がそこにはいた。仮面に隠れて分からないが、きっとうっすらと笑みを浮かべているんじゃないかな。そう思わせるほどには余裕を感じる。
フィル:残念だけど、一足遅かったね!テールちゃんはボクたちが頂いた!!
スイレン:それは悪役のセリフです。
GM:フィルのそのセリフを聞いても、"黄香子"はまだ余裕を崩さない。君たちに向け、ゆっくりと口を開く。「…まずは、ここまで我々を追い込んだことを褒めてやろう」
ワット:本当に追い込めてるのか?これ…
スイレン:…………さぁ
GM:(余裕そうに)「あぁ。追い込まれているとも」
ルーン:嘘つけっ!?(一同爆笑)
GM:「嘘ではない。苦労して作り上げた錬金エンジン船を沈められ、我々は大損害さ…君たちには落とし前をつけてもらわなければならない」
フィル:ほらぁっ!?やっぱり追い込まれてるのはこっちじゃーーん!??
スイレン:"黄香子"たしか40レベルって言ってたよね?私たちの適正ボスレベルって…
GM:4人パーティだと12レベルくらい。
一同:…………………
ルーン:スイレンさん。私たち…
スイレン:ええ、戦ったら死にますね。確実に。
フィル:よし、逃げよう。即逃げよう。
GM:「まぁ待て。何も『死ね』と言うわけではない…我々の船を破壊した君たちへの復讐と、侵入者や脱獄者の処理もできない無能な部下への制裁も兼ねて…ここで一つ、ゲームをしないか?」
ルーン:けっこうです(即答)
スイレン:さぁみんな!逃げるよ!!
GM:「待てっ!?」(一同爆笑)
フィル:待つわけないだろーーっ!!
ワット:少しでも逃げ遅れたら死ぬやつだこれ。
GM:「くっ…逃さん!!」ここで"黄香子"がスキルを発動する。「《ガーデン:草原》&《シャングリ・ラ》!!!」
ーーー瞬間、沈没寸前の船から一転。ルーンたちは、広大な草原のど真ん中に立っていた…
フィル:…この演出。ワットくんが攫われた時のに似てるな。やっぱりあのときも《ガーデン》だったのか。
※ちなみに《シャングリ・ラ》とは!
《ガーデン》系のスキルの効果をシーン全体に拡張する、庭園術の奥義のようなスキルである!!
ルーン:あぁ、これで完全に退路が断たれたな…
GM:….だが、草原には"黄香子"の姿はない。いるのはルーン、フィル、スイレン、ワット、テール、ケチャップ。そして100人の雑魚団員たち。
フィル:えっ?"黄香子"どこいったの?
GM:あいつは《ガーデン》の外にいる。ただ、交信は可能みたいで、草原に"黄香子"の声が響き渡るよ。「さぁ、ゲームを始めよう」
ルーン:けっきょくやるのかよ!?
スイレン:盟約には誓いませんよ!
フィル:やめろ。
GM:「ルールは簡単。殺し合いをして、先に敵陣営を全滅させたら勝ち。どちらかの陣営が全滅した時点で、この《ガーデン》は解除される」
ルーン:殺し合いか…それに部下を巻き込むなんて、やっぱり非道な奴だな…
ワット:……………
GM:そうでもないさ。この場にいるナゲット団のしたっぱの人数は100人。そこにケチャップを足した101人がナゲット団の戦力。対して君たちはテールを含めても5人しかいない。完全にナゲット団側が勝つことを想定して組まれたゲームだと思っていいだろう。
フィル:なるほど。…でもまぁ、"黄香子"が直接手を下して来ないだけマシと思った方いいな。部下をけしかけて来たのは、本人が言ってたとおり『制裁』なんだろう。
ワット:……GM。
GM:どうした?
ワット:"黄香子"…カリーさんって、俺が『水霊の憩い』に勤めてたころからこうだったの?
GM:いや、君の記憶にあるカリーは、部下思いの優しい上司だった。………だが
ワット:………
GM:今となっては、それが『幻』であったのだろうと、理解することができる。
ワット:…………そうか。
過去の恩人、カリー。
しかし今、自分はその恩人の手によって殺し合いの場に立たされている。
昔の仲間に裏切られたという事実。
…これが、どうしようもなく重い。
いや、もともとただの寄せ集めの雇われ錬金術師だったのだ。信用しすぎていた自分の落ち度か…
……でも、今はーーー
ルーン:ワットさん!
ワット:…?
ルーン:はいこれ!さっき会ったしたっぱさんが持ってたよ。
フィル:あぁ、武器庫になかったもんね。とりかえしてたなんて、さすがルーンちゃん!
ワット:…見つけてくれたのか。ありがとう。
スイレン:ダメですよワットくん。あなたの相棒を敵にわたしちゃ。…けっこう痛かったんですからね。
ワット:え…撃たれたの?
ルーン:まぁ一発。
フィル:撃たれても平然としてるなんて、さすがルーンちゃん!!
ワット:その、ごめん…
スイレン:まぁ、いいですよ一発くらい。…そのかわりこの局面、あなたに任せましたよ。ワットくん。
ワット:………………
ーーー今は、彼女たちがいる。
自分を信用してくれている、本当の仲間がいる。
ならば自分がとるべき行動はただ一つ。
この『レールガン』で敵を蹴散らし、仲間を守る…!
GM:「…話は済んだでガンスか?」ケチャップが金棒を振り上げ、臨戦態勢に入る。
ルーン:紅月を抜きます。
フィル:テールちゃん、下がってて。
GM:「う、うん…お願いね。みんな…」
スイレン:…さて、やりますか。
ワット:レールガンを構えます。仲間の期待は裏切らない。この局面を…突破する!!
GM:100人のしたっぱたちも皆各々の得物を構え、君たちを包囲する。…さぁ、5…いや、実質4vs101の理不尽なゲームの始まりだ!!これよりクライマックス戦闘を開始します!!!
一同:かかって来いやァーーーーーッ!!!!