MIDDLEPHASE08 ナゲット船内大暴れ
2017/7/25 誤字訂正 脱字修正
GM:さて、場面移ってルーンちゃんサイド。マイケル、ジャック、ソーンに乗って南へと向かった3人は、海の真ん中で一隻の船を見つけるよ。
スイレン:その船の特徴は?
GM:まず、でかい。全長500m、高さも100mはありそうだ。そして帆がない。どうやら最新鋭の『錬金エンジン』を搭載しているみたいだよ。
フィル:『錬金』か…これっぽいな。
ルーン:いや、まだわからないよ?船内からナゲットの匂いが漂ってきたりするまでは決めつけない方が…
GM:あ、しますよ。ナゲットの匂い。
一同:するんかいっ!??
ルーン:ま、まぁいい。次はどうやって船内に侵入するかだね。……GM、船の材質は?
GM:基本的に木製だ。船尾にあるスクリューとか、ところどころ明らかに木材じゃないようなところもあるけど。
ルーン:なるほど…木製なら登れそうだな。
GM:いや、それはたぶん無理だ。海面から甲板まではぱっと見で50m近くある。
スイレン:50mの壁か…誰が巨○化する?
GM:させねぇよっ!??
フィル:目標目の前!"黄香子"カリー!!
ルーン:立体○動に移れェーーっ!!!
GM:移れるかァーーーーーーっ!!??(一同爆笑)
ルーン:……まぁ、冗談はこの辺にして…どうやって登ろうか。
GM:(まだ登る気でいるのか…)
スイレン:ルーンちゃん、自分の所持品を見てみなさい。
ルーン:え?
スイレン:そこに『はしご』があるじゃろ?(一同爆笑)
GM:登れるかっ!??
※はしごの長さは5mです。
ルーン:(自分の所持品を見て)…あ、私『楔』3個持ってるじゃん。これで登れるんじゃない?
GM:いや、無理だろ。ルーンが大丈夫でも、他2人が。
フィル:それはまぁ、そうだね。
ルーン:……となると、しょうがない。船に穴開けるか。
GM:(…まぁ、そうなるよね……)
そんな感じで、《スマッシュ》を宣言して船を攻撃したルーンの命中判定はなんとクリティカル。
音も立てずに船に穴を開けることに成功した。
GM:えー、ではルーンは見事に穴を開けることに成功しましたが、その瞬間、海の水が勢いよく船の中に流れ込んで行きます。それに危機感を覚えたマイケルさんが「おぉっと!こいつはまずいべ!!ジャック、ソーン!逃げろォ!!!」と叫びました。結果、マイケル、ジャック、ソーンの3人組は君たちを放り出して海中へと逃げて行ってしまいます。
一同:はっ!?
GM:「あ!?すまった!!手さ離しちまったべ!」というわけで、君たち3人は船の中へと流されます。
一同:マイケルさぁぁぁぁああん!!??
フィル:ま、まぁ、元々船の中に入るつもりだったんだし、好都合好都合。
GM:さて、君たち3人が流されて行く先に上下階へ向かう階段が見えたよ。ここで難易度10の筋力判定だ。
ルーン:(ダイスを振る)成功。
フィル:(ダイスを振る)…あ、失敗。
スイレン:(ダイスを振る)…成功ですね。
GM:ではルーンとスイレンはなんとか上りの階段の方へと転がりこむことに成功します。が、フィルくんは激流に呑まれてそのまま下階へと流されました。
フィル:2人とも先に行ってごぼぼぼぼ……
ルーン:わかったー。先行ってるー。
スイレン:早くテールちゃんを助けてあげないといけませんからね。
いや、フィルも助けてやれよ。
GM:ま、まぁいいや。ではここで一旦場面を移すよ。
□■□
GM:というわけでワット&テールサイドの演出を挟むよ。君たちが牢屋から出てから数分が経過したところで、何やら船が揺れ始めた。
ワット:え?
GM:見ると、通路の奥から大量の水が押し寄せてくる。
ルーン:あ。
ワット:なんか、洒落にならないものが迫ってきてるんですが!?
GM:が、心配無用だ。偶然すぐ近くに上りの階段があった。テールがそこを駆け上がって行くよ。「ワットさんも早く!」
ワット:あ、あぁ。じゃあ階段を登ろう。
GM:すると『B4F』と書かれた階に出た。すぐ近くにさらに上の階に行ける階段があるが、ちょっと離れたところにいた敵に見つかってしまう。「おい!あいつら牢屋に入れといたハズじゃ!?」「まさか、脱獄したのか!?」「もしかして…この騒ぎも奴らが引き起こしたものなんじゃ…」
ワット:なんか勘違いされてるけどそれはいいや。テールちゃんを連れてすぐに上階に逃げます。
GM:「待てっ!」当然ナゲット団員たちは君たちを追いかけて来る。…がしかし、途中で『あるもの』を目にして、その動きが止まる。
ワット:ん?あるもの??
GM:うん。『あるもの』…具体的には『下階で流されて、たった今階段に打ち上げられたフィルくん』を目にして動きを止めた(一同大爆笑)
フィル:けほっ!こほっこほっ!…ふぅー、助かった!
GM:ガチャ…ナゲット団員たちが一斉に銃口をフィルに向ける。
フィル:お、じゃあナゲット団のみなさんに話しかけるよ。ハァーイ、みんな!ボクと一緒に歌わない?
GM:……………(にっこり)
こうしてフィルはナゲット団に捕まったのであった。
□■□
GM:ハイ次。カメラは戻ってルーン&スイレンサイド。君たちは階段を上って『B4F』にやってきた。当然、ワットたちとは別の階段を使ってだけどね。
スイレン:それはそうでしょうね。
GM:で、君たちの周りにはバカみたいにたくさんの敵がいる。上階への階段も近くにあるが、ナゲット団員たちが行く手を阻んでいて上れない。
ルーン:バカみたいにたくさんって、何人くらい?
GM:え?えーと…(ダイスを振る)……83人。
フィル:多すぎじゃない!?てか、戦闘するなら敵の数くらい考えとけよ!!
GM:まぁまぁ落ち着け。こいつらは『エネミー』ではなく『エキストラ』だ。データすら持っていない、吹けば飛ぶような連中で、演出で「なぎ払います」とか言っとけば雑に全滅するよ。
ルーン:じゃあなぎ払います。
GM:待てっ!?まだ早い!!少し演出挟ませろ!!
ルーン:しょーがないなー。どーぞ。
GM:お、おう。何か釈然としないが、まぁいい。では君たちを包囲しているナゲット団員の内の1人が見覚えのあるレールガンを手にしてこう叫んでいます。「おーい、みんな!これ武器庫で拾ったんだぜ!!いいだろーー!」(一同爆笑)
ワット:ちょーーーっ!?何勝手に持ち出してんだお前ーーっ!!??
ルーン:(笑いながら)これはひどいww
GM:「というわけで侵入者ァ!!これでもくらっておねんねしてな!!」と言ってナゲット団のしたっぱさんがレールガンをぶっ放して来ます。命中判定2D+4(ダイスを振る)…達成値11。
ルーン:やめておいた方が身のためだと思うよ。レールガンなんて撃っちゃったらたぶん、反動で吹き飛ぶから…(ダイスを振る)…8。回避失敗。
スイレン:(ダイスを振る)…私も8で回避失敗。
GM:あれ、当たっちゃった(笑)まぁいいか。では4D+7のダメージロールです。
フィル:ダメージ高いな!?何かスキル使ったのか!?
GM:いや、何も?レールガンなんだ。威力高いのは当然だろう。
ワット:あ、はい。
GM:というわけで行くぞ!ダメージロール(ダイスを振る)…うぉっ!高い!!27点の物理ダメージ!!
一同:げぇっ!?
スイレン:に、23点抜けました…
ルーン:うわーっ、15点も抜けたーっ。
GM:(何だこの防御力の差は…)
スイレン:まったく、やってくれましたね。《ウォータースピア》をたくさん作って一斉に解き放ちます。
GM:えー、では水の槍に突き刺されたナゲット団員たちは「ぐあーーーっ!?」と悲鳴をあげ、バタバタと倒れて行きました(笑)
ワット:(雑に全滅した…)
GM:と、そんな感じで敵が全滅したあと、ルーンの足元にレールガンが転がって来ます。
ルーン:回収します。何でワットさんのレールガンがこんなところにあるんだろー。
スイレン:まぁ、そんなことはどうでもいいでしょう。早く先に進みますよ。
ルーン:はーい。
GM:OK。では次、ワット&テール組にカメラを移すよ。
□■□
GM:はい、というわけで『B3F』へと上がって来たワットとテール。ナゲット団員たちは何故だか君たちを追ってこない。
フィル:ボクの相手してるからねー。
ワット:それは好都合。とりあえず、この階に何かめぼしいものは?
GM:この階は通路等が繋がっていない。その代わり、上へと続く階段と『武器庫』と書かれた部屋があるね。
ルーン:武器庫…あ、そういえばさっきレールガン持ってた奴が「レールガンを武器庫で拾った」って言ってたな。
ワット:あー、そうか。じゃあ他の装備とか一式、この中に入ってるのかも?
フィル:開けてみれば?
GM:因みに武器庫の扉には口の形をした錠があるよ。
一同:あ。
ワット:しまった。牢屋にあったナゲット持ってくればよかった…
GM:まぁ、ないものは仕方ない。素でがんばってくれ。難易度は20だ。
ワット:……さすがに厳しいな。トラップ解除は3D+7だから…期待値でも17.5。少し足りない。
スイレン:フェイト使えばどうにか期待値届くけど…
ワット:さっきFS判定で3点使ったからフェイトあと2点しかないんだ。
フィル:うーん、ここでフェイト使い切るのは得策じゃないな…
GM:ふむ。ではここでイベントが発生するよ。
一同:え?
GM:下階からフィルを捕まえたナゲット団が上がって来た。「この侵入者はお前らの仲間だろう?仲間を殺されたくなかったら観念するんだな!!」
フィル:やっほー2人とも〜。ごめーん、捕まっちゃった☆
GM:テールちゃんがジト目になります「フィルくん……真面目にやってよ…」
フィル:いやいやテールちゃん!お父様にも言ったけど、ボクはいたって真面目だよ!!
どこがだ。
ワット:とりあえず、ナゲット団員たちを吹き飛ばしますか。こいつらもエキストラだよね?
GM:うん。
ワット:じゃあ、全員銃で蜂の巣にします。
フィル:え、待って!!全員はヤメテ!!??(一同大爆笑)
ワット:あ、そういえばフィルくんはそっち側にいるんだった(笑)
ルーン:もういいよめんどくさい。撃っちまえ。
ワット:了解。《ワイドアタック》!!
フィル:ぎゃぁぁぁぁあああああ…あ。《プロテクション》撃ちまーす(一同爆笑)
GM:結局無傷じゃねーかっ!?(笑)他のナゲット団員は全員倒れたよ。
フィル:いやぁ、アコライトでよかった。…ところでワットさん。どうしてこんなところにいるんですか?
ワット:あー…話すと面倒なことになるから、適当にごまかしときます。そんなことより、今は武器庫の鍵を開けないと。
フィル:なるほど。武器庫の鍵を開けるのが難しいんですね?そんな時こそボクの出番!《マドリガーレ》を発動します!(ダイスを振る)…発動成功!
ワット:ありがとう。これで3D+13のトラップ解除ができるようになった。では…いざ(ダイスを振る)…達成値21でナゲット団の錠、解除成功!
一同:よしっ!
GM:ふむ。では武器庫の中に入るとそこには大量の銃とナイフ、そしてレールガンを除いたワットの所持品と装備品全てが無造作に置かれていた。
ワット:《タングル》のスキル珠は!?
GM:大丈夫。ナゲット団員たちはあまりちゃんと確認していなかったようで、普通にバックパックの中に入っていた。
フィル:よかった〜
ワット:よし。じゃあ見張りさんから剥ぎ取った服を脱ぎ捨てていつもの装備に着替えます。テールちゃんにはちょっと外に出ててもらうね。
GM:まぁ、言われなくても出るだろ(笑)
ワット:よし。着替え完了。えーと、他に武器庫でできることは…?
フィル:ナイフと銃があるっていうけど…
GM:いや。ここでできることは他にはないよ。強いて言うなら武器を持ち帰ったり、テールに武装させたりすることくらいならできるかな。
ワット:テールちゃんに武装?…いる?
フィル:いや、テールちゃんに前線に出てこられても困るし…(笑)
GM:まぁ、いらないわな。それじゃあここでできることはもうなにもナシだ。ルーンとスイレン方面に戻るぞ。
□■□
GM:ハイというわけで『B3F』へと上がってきたルーンとスイレン。この階には通路はなく、ただ上へと続く階段と『食料庫』と書かれた扉があるのみ。
ルーン:こっちは食料庫か。きっとナゲットがたくさん入ってるな。
スイレン:それは素晴らしい。ナゲットがあれば神殿に捕らえている2人からさらなる情報を引きずり出すことができるかもしれません♪
GM:文字通りナゲットを餌にする気か(笑)……えーと、この扉にも解除値20の『ナゲット団の錠』がかかっているけど…?
ルーン:木製なんでしょ?斬るよ。
GM:あ。
ルーン:えい(ダイスを振る)…あ、クリティカル。
GM:何故こんなところで無駄にクリティカルするんじゃーーっ!??(一同爆笑)…まぁ、しかたない。では扉が真っ二つになり、中に入れるようになったよ。
スイレン:よし、さすがルーンちゃん。
GM:そしてその瞬間、中から大量のニワトリが出てきて、君たちをツツき回します。
ルーン&スイレン:んんっ!??
GM:「コケーッココッコッコケコッコーーーッ!」3Dの貫通ダメージです。(ダイスを振る)…達成値は9点♪
ルーン&スイレン:痛たたたたたたたたたた!!??
GM:はい。食料庫のイベントはこれにて終了。さ、次の階行ってみよー♪
ルーン:ちょっと待てっ!?ふざけんなよGM!!
スイレン:たかがニワトリと言えどもこの私が逃すわけがないでしょう。何匹か生け捕りにして差し上げますわ!!
GM:お、おう。じゃあ、1人あたり1D10匹生け捕りにできたってことで。
ルーン:(ダイスを振る)…2匹。
スイレン:(ダイスを振る)…4匹。なんだ、シケてますね。
GM:こいつら、データ的にはアイテムガイド掲載の『肉』(※HP1D点回復のアイテム)として扱っていいけど、どうする?
ルーン:いや、食用加工するよりもニワトリの原型をとどめたままの方が高く売れる。
スイレン:そうですね。このまま水につけて血抜きまでしておきましょう。
GM:ソレが狙いかーーーーっ!!??
ルーン:(ドヤ顔で)…当然……!
GM:くっ(笑)…まぁ、もういいや。もう一度ワットたちの方に画面移すぞ。
□■□
GM:はい、というわけで『B2F』ここではたくさんの敵が待ち構えていました。「ここまでだ侵入者共!おとなしくしやがれ!!」
ワット:薙ぎ払えそう?
GM:いや、レールガンならともかく、今の銃では全員倒すのは無理そうだ。
フィル:じゃあ逃げ道とかは?
GM:近くには『トレーニングルーム』と書かれた大きな扉がある。因みにこの先へ進むとクライマックスフェイズに移るよ。
フィル:クライマックス!?このタイミングで!??
ワット:いや、問題ない。今の所こっちサイドは誰もダメージ受けてないしね。どうせ敵を倒しきれないなら扉の奥に逃げ込んじゃおう。
フィル:そ、そうだね。じゃあ、扉を開けてトレーニングルームに飛び込むよ!
GM:OK。ではワット側のミドルフェイズは終了。最後にもう一度だけルーン側を演出するぞ。
□■□
ルーン:私たちも『B2F』まで来たな。
GM:君たち側には敵はいないが、ワット側と同じく『トレーニングルーム』への扉があるよ。ここへ入れば君たちもクライマックスフェイズに突入だ。ただ、君たち側はダメージを受ける場面が多かったから、ここで一度回復を挟んでもいいことにするよ。
ルーン:ふーん。……ねぇGM、ここB2Fってことはまだ上があるんだよね?
GM:ん?あぁ、たしかにまだ上の階はあるよ。ただ、上に続く階段は見当たらないけどね。
ルーン:そっか、じゃあ天井ぶっ壊してはしごでさらに上に登ります。
GM:んっ!?(一同大爆笑)
スイレン:それは素晴らしい。トレーニングルームがクライマックスらしいから、その上の階から下を覗き込んであわよくば奇襲攻撃を狙ってみましょう。
GM:いや、お前らさすがにそれは…
ルーン:(ダイスを振る)…命中クリティカルです。
GM:またかよっ!!??(一同爆笑)てかこのシーンで3回目じゃないかっ!?(一同大爆笑)
スイレン:ルーンちゃん、良くできました(ナデナデ)
ルーン:じゃあ、登ってもいいよな?GM。
GM:も、もう好きにしろっ(笑)ただし、どうなっても知らんからな!!
ルーン:OKOK。じゃあ遠慮なくトレーニングルームの上階から穴を開けて下を覗き込ませてもらいましょう。
GM:くっ(笑)…以上でミドルフェイズは終了。さぁ、次はいよいよクライマックスフェイズだ。
※本編内で船の階層を便宜上『B4F』『B3F』と表記していますが、実際の船ではこのようにフロアを表すことは少ないそうです。
違和感を感じる方がいらっしゃるかもしれませんが、TRPGですので、わかりやすさを重視するために甲板を1Fとして地上の建物と同じようなフロア表記を採用いたしました。
ご理解の程、よろしくお願い致します。