MIDDLEPHASE02 とある錬金術のレールガン
GM:さて、君たちは順調に海を渡り、3時間ちょっとの航海で無事に地図のバツ印が示す場所まで辿り着いた。
スイレン:あれ?さっき遺跡まで4時間て行ってなかったっけ?
GM:風向きが良くて思ったより早く着いたんだよ。
スイレン:そ、そうか…。
GM:そうそう。…で、その地図が示している場所だが……遺跡っぽいものが見当たらない!
一同:…………………
ここで、PLたちが一斉に頭を抱え出した。
フィル:(死んだ目で)そっかー…。テールちゃん…そっかー……。
ルーン:全くあの子は……
スイレン:どうする…これ、テールちゃんの地図に従って戻ったとしても私らファットに戻れるか怪しいぞ…。
GM:いや待て待て待て(笑)お前ら何故テールが遺跡の場所を間違えたと断定している!
ワット:いや、状況からしてどー考えても……
GM:(遮るように)まだ説明終わってないから最後まで聞けw…えー、ファットを出てからここまで、海沿いはずっと岸壁が続いていたが…テールが地図上にバツ印をつけた位置。ちょうどそこだけ隠れビーチ的に狭い砂浜になっている。
一同:………………
ルーン:………………砂浜?
ワット:他は崖で一ヶ所だけ砂浜?
スイレン:「上陸しろ」って言われてるみたいで気味悪い。
GM:いや、しろよ!上陸っ(笑)テールがここに遺跡があるって言ってんだぞ!?
フィル:うーん……それもそうなんだけどなぁ……
だから、なぜ渋る。
フィル:…まぁ、仕方ない。ワットくん、先行って調べてきて。
ワット:(若干嫌そうな顔をしつつも)…了解。砂浜を『トラップ探知』(ダイスを振る)……達成値12。
GM:…まぁ、トラップはないんだけど…せっかく判定してくれたし…じゃあ、砂浜に上陸したワットは、砂浜の下に何か硬いものがかなり広範囲に渡って埋まっていそうな気がするよ。
ワット:硬いもの?…地面とかじゃなくて??
GM:さぁね、そこまではわからない。
スイレン:なるほど…砂浜を掘れと……
ワット:いやでもそれだと掘り当てた瞬間にドカンとかない?
フィル:……………ありそう…(笑)
ワット:だよねー…
砂浜を過剰とも言えるレベルに警戒するPLたち。
どうにか安全に砂浜を調べる方法はないだろうか。
塾考の末彼らが導き出した答えは以下のものだった。
ワット:レールガンで砂を吹き飛ばします。総員船に退避ー!
一同:はーーい!!
GM:結局こーなるのかw まぁいい、それじゃあ判定どうぞ。
ワット:命中判定(ダイスを振る)…ファンブルしないので成功!
ルーン:薙ぎ払えーーーーーーっ!!!!
GM:はい。ちゅどおおおん!!という豪快な爆発音とともにビーチにあった全ての砂が消し飛びました(一同爆笑)
フィル:相変わらず素敵な演出で…(笑)
GM:…すると、砂浜の下にあった石畳がむき出しになるね。
スイレン:石畳かぁ…なんとなく遺跡っぽいなぁ。
フィル:…まぁまさか無いだろうとは思うけど、石畳の中に「明らかにここ入り口だろ」ってとこない?
GM:下から空気が抜けてきてるみたいで、「スコー、スコー」て音がするのが一ヶ所あるね。
フィル:(心底嫌そうな顔で)あるのかー……
ルーン:どうする?1話のときみたいに私が刀でこじ開けるか?(←行く気満々)
スイレン:待った。その前にトラップ探知だ。
GM:お、探知する?
ワット:そうだね。では石畳に『トラップ探知』(ダイスを振る)…達成値15!
GM:15か…(用意した資料を確認して)…お、ギリギリ成功してるな。ではワットは『スペルキャスター』っていう魔法を発射するトラップが仕掛けられていることに気づいたよ。
ワット:『トラップ解除』…今回から《リムーブトラップ》を取得したので3D+6で判定できるよ!
GM:げっ、まじかよ!?トラップ通じないじゃん!?
フィル:なんという安心感!
ルーン:さすがワットさん!!
ワット:というわけで行きます!(ダイスを振る)…達成値は18です!
GM:高ッッ!!??難易度は13だったので余裕で解除成功だよ!!
一同:いぇーい!(ハイタッチ)
ルーン:それじゃ、石畳をパカっと開けるぞ。
GM:すると石畳の下には階段が続いているのがわかるね。一本の柱を中心に、回りをぐるーっと螺旋階段状になってるイメージ。因みにめっちゃ暗い。
スイレン:なるほど、つまり下に何があるか覗いたりはできないってことか。
GM:そうだね。階段の長さもちょっとよくわからないかな。
フィル:なるほど…じゃあとりあえずランタンをつけて進むしかないな。
GM:ランタンね、了解。他の3人はどうする?
フィル:あぁ、今回から全員ランタン持ってるんだっけ?じゃあ一応みんなにもつけといてもらおうかな。
一同:りょうかーい!
GM:OK。それでは全員ランタンを点灯して進むということで。順番とかはどうする?一応4人で横並びに進んでも大丈夫そうな幅はあるけど。
スイレン:いや、いつも通り①斥候ワット②支援フィル&スイレン③殿ルーンの並びで行こう。横並びだと色々怖い(笑)
GM:ではその順番で進んでいくと…先頭のワットくん、難易度15危険感知!
ワット:うわぁ…いきなり何かキター…(ダイスを振る)…駄目、達成値12で失敗!
GM:トラップ『スパイクボード』が発動。階段から槍が突き出して来ます。感知には失敗したワットですが、一応難易度14の敏捷判定でコレ避けられるよ。
ワット:(ダイスを振る)…11!駄目失敗!!
GM:ではダメージロールだね3D+10(ダイスを振る)…6,3,3!達成値22の物理ダメージ!!
フィル:援護します。ワットに《プロテクション》!(ダイスを振る)…出目はそこそこ。11点軽減!!
ワット:物理防御は4点なので…7点ダメージをくらいました。
GM:鋭利な槍は《プロテクション》を突き破りワットの腹を確実に抉った!
ワット:ごふっ…地味に痛い。
GM:……とはいえまだ傷は浅そうだな。大丈夫そうなら先に進んでいいよ。槍はもう出ちゃったし。
ワット:了解、先に進みます。
スイレン:傷は浅いとはいえまだ入り口だからなぁ…この先のこと考えるとやっぱり不安……
GM:安心しろ。次に君たちの前に現れたのはトラップじゃない。
スイレン:?
フィル:敵か?
ルーン:お友達にならなきゃ!!
GM:違う。君たちの前に現れたのは……壁だ。
一同:へ?
GM:要するに、行き止まりですね。
一同:……………………
PLたちが全員、嫌そうな顔つきに変わった。
スイレン:もう帰ろうや…ねぇ、一緒に帰らない…?
フィル:そもそもナゲット団いないし…目的果たせそうになくないですか?
ルーン:…あぁ、そういえばナゲット団が遺跡のどの辺で目撃されてるのか全く聞いてなかったな……
フィル:しまった…そうか、奥底の方にいるかもしれないのね……
ワット:じゃあとりあえず壁を『トラップ探知』だよなぁ…(ダイスを振る)…げっ、低い。達成値12!
GM:12?本当に低いな。ただの壁のように思えますよ。
一同:……………………
フィル:いやでも、GMのこの反応を見るに絶対何かある。
ルーン:だな。何せポーションに爆弾仕掛けるようなやつだ。壁がエクスプロージョンしないハズがない。
スイレン:となると……(ワットの方を見る)
ルーン:まぁ、やっぱそうなるよね〜。
ワット:ハイ総員退避ー!レールガンで壁を吹き飛ばします!!(一同爆笑)
GM:お前らそれしか脳がないのかっ!?(爆笑)
フィル:だってそれが一番安全で確実なんだから仕方ないだろ!行けワットくん、薙ぎ払えーーーーっ!!
しかしワットが発射した弾丸は壁をスッとすり抜け奥に消えて行った。
その数秒後、轟音と共に壁の向こうからレールガンによる爆風の余波と思われる風が流れて来た。
一同:……………………
ルーン:奥……続いてるぞ……コレ。
フィル:どうやら「壁があるように見える」だけで実際には何もないみたいだね。
GM:正解。トラップ『コンシール』でこの先の通路が隠れてるだけだね。
ワット:なんだ…じゃあ先に進めるわけね?
GM:そゆこと♪
スイレン:いやまて。
GM&ワット:?
スイレン:この壁自体が安全なのはわかった。しかしだな、この壁の向こうに何が待ち受けているかは我々にはわからないんだ。
GM:ぶっ!?
ワット:あっ…
GM:う、うーん…そっかー……そこまで警戒するかぁ……
スイレン:そりゃあするだろう。
フィル:(じっくり考え)……さっきワットがレールガン撃ち込んだとき、悲鳴とかそういった類のものは聞こえて来た?
GM:悲鳴はなかったと思うよ。
フィル:そっかー…じゃあとりあえず向こう側にエネミーがいる可能性は低い?
スイレン:いや待て。ゴーレム系のエネミーだと喋らない可能性も高い!
一同:……………………
ルーン:まぁ、どちらにしろ行くしかないもんな。私が先行しよう。
フィル:……そうだね。この場合ルーンちゃんが行くのが一番安心だ。
ワット:頼みました。
GM:OK。ではルーンが壁を慎重にすり抜けて向こう側を見ると….?
ルーン:…………………………
一同:…………………………………
GM:(パッと笑顔になって)ざーんねーん♪階段が続いてるだけでした☆
一同:ぬはぁっ!?(脱力)
スイレン:…し、心臓にわるい……
GM:うひひ。それではこのへんでシーンを切ろう。まだまだダンジョンは入り口だぞぃ!