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CLIMAXPHASE01 お前らナゲットにしてやるからなー!

GM:さて、それではクライマックスフェイズに入っていくぞ。扉をくぐると、そこは直径60mの広い円形の部屋だった。部屋の中には君たちの他に人影が2人。意識がなく、気絶している様子のリャナンシーの女性と、彼女の長髪を掴み、ずるずると地面に引きずりながら移動している黒ローブの男だ。それぞれ、正体はわかるだろう。女性の方はフィルの姉、ハル。男の方はシューリン大佐としてヴァンスター城に忍び込んでいた上位魔族"百面相"のフォーゼンだ。


ルーン:誰やおまえ


GM:ええええええ!!!!????(一同爆笑)


スイレン:る、ルーンちゃん。ハルさんの方は初対面ですからその反応もわからなくはないのですが、フォーゼンはあなたの伯父さんの仇ですよ…?


ルーン:あ、そういえばそうだった。それならさすがに覚えてる………かな?知力判定を振ります(ダイスを振る)…達成値5!(一同爆笑)


GM:微塵も覚えてないですね。


ルーン:誰やおまえ(一同大爆笑)


ワット:いや、まぁ、仇がどうとか気にしてない辺りはルーンちゃんらしいが…


スイレン:うーん、気にしてなさすぎな気もしますね(笑)


GM:いかん。完全にギャグシーンになっている。


スイレン:切り替えていきましょう。


GM:OK。では、描写の方をしていきます。フォーゼンは歩みを止め、君たちの方へ振り向く。「…あぁ、君たちか」


フィル:お姉ちゃんを離せ


GM:「姉?」フォーゼンはハルとフィルの顔を見比べる。「…あぁ、思い出した。そういえば、あの時ガキを1人取り逃がしていたんだったな。…ククッ。そうか、アレが君か!」


フィル:今更思い出しやがって。ヴァンスターにいた時に思い出すタイミングはいくらでもあっただろう。


GM:「無茶を言わないでくれ。私は800年も生きているのだ。そんな些細なこと、今思い出しただけでも褒めてもらいたい程さ」


フィル:些細?


GM:「そうとも。些細なことさ。『毒の御子』本人に比べたら、その家族の生死などね。…そもそもーーー」


フィル:こいつ…!!ダガーを抜いて突撃します。


ルーン:待った!フィルを腕で静止します。


GM:「ーーー今ここで死ぬ者のことなど、覚えておく価値もない!」 フォーゼンがクロスボウを抜き、セットしてあった矢をフィルに向け射出する。


ルーン:フィルの前に出て、矢をばしっと掴んで止めます。


GM:「チッ」 フォーゼンが舌打ちする。「…勘がいいな。さすがは"猛虎"の姪と言ったところか。安易に受けずに掴んで止めたのは正解だ。その矢には強力な毒薬が塗ってある」


ルーン:ワットさん、毒だって〜


ワット:(ペロッ)これは…!


スイレン:なんで舐めてるんですか!!!!(一同大爆笑)


GM:シリアスを一瞬で壊すなよ!!!!


ワット:すまん。つい…(笑)


ルーン:……ちなみに、舐めたことによって何かわかったりする?


GM:わからない。舐めた程度じゃ毒の効果も受けない。


ワット:しまった。完全に舐め損だ。


GM:いやそんなことはどうでもいい。描写を続けるぞ。えーと、とりあえずこのへんで「うわーーっ!」という悲鳴と共に、ヴァンスターの兵士が3人くらい、奥の扉から部屋の中に飛び込んでくる。


ルーン:ん?


GM:飛び込んできた兵士たちが着ている鎧は大きく凹んだり砕けたりしており、何かで殴られたように見えるだろう。当然、意識はない。


スイレン:まぁ、でしょうね。


ワット:それにしても、殴られた跡か。とすると次に出てくるのは…


GM:「ウガァァァァァァァァァァアアア!!!!」兵士たちの後を追うように、白い毛皮のゴリラのような見た目をした魔族が、部屋の中に突入してきた。君たちはこの魔族に見覚えがあるだろう。前話に登場したナゲット団幹部"赫醒者レッド"チリだ。


ルーン:誰やおま…もがっ


スイレン:(スッとルーンの口を塞ぐ)


GM:「来たかチリ。ちょうどよかった。今からこの侵入者共を始末しようと思っていたのだ。君も手伝いたまえ」…フォーゼンのこの言葉を聞き、チリが君たち4人を標的として捕捉する。


フィル:奇遇だな。ボクもお前たちのことを始末しようと思っていたところだよ。


ワット:(小声で)なんか今日のフィルくん、殺意高くない?


ルーン:(小声で)最愛のお姉ちゃんが5年も監禁された上に、今目の前で気絶した状態で髪の毛引っ張られて引きずられている光景を見て、キレてるみたいだね。


スイレン:(小声で)なるほど。彼のシスコン度合いが伺えますね。


GM:おいそこ!(一同爆笑)


ルーン:…まぁ、おふざけはこの辺にして、真面目に紅月を構えよう。伯父さんのことは恨んではいないけど、別に許したわけじゃない。キッチリお縄についてもらうよ!


スイレン:その通り。彼らを許す道理はない。


ワット:フィルくんにとっても、俺たちにとっても、負けるわけにはいかない戦い。全力で援護させてもらおう。


フィル:みんな、ありがとう!


GM:(締めだけカッコつけられてもなぁ…)まぁ、いい。それでは戦闘開始していくよ。


フィル:戦闘前に《ハンズオブライトⅠ》を使用します。よーし、覚悟しろよお前ら! けいょんけちょんにして精肉装置に突っ込んで、さっき見つけた工場でナゲットにしてやるからなーー!!(一同爆笑)


GM:いや最後はお前がボケるのかよ!!


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