PREPLAY01 私は冗談を現実にする男だ
数ヶ月前、全ては私のこの一言から始まった。
ぐるぐる:一度でいいからキャンペーンセッションやりたいよね。20話くらいの。
ぶっちゃけ冗談だった。
仮に月に1回集まれるとして20話ともなると1年8ヶ月もかかってしまう。
さすがにそんな無茶をプレイヤー達に課してしまうのは申し訳ない。
だがしかし、そんな私の冗談を軽くぶち破った者がいた。
フラマン:やるか。
□■□
さて、本格的な話に入る前に、まずはここで読者の皆様に我々のことを紹介しておこう。
ぐるぐる
前書きでも軽く触れた通り、本著の著者にして今セッションでGMを務める男。
シナリオにおいてはプレイヤーたちを騙すような言い回しや姑息な手段を用いることを好み、セッション中は常にポーカーフェイスで何を考えているのか一切悟らせない(ようにしている)(できているかは不明)
このことから私の放つ全発言はプレイヤーたちに徹底的に疑われ、考察され、結果信用されないことも多々ある。いや、ゲームにならないから嘘は言わないよ?本当だよ?だから今回は信用してね。みんな。
フラマン
この話を投稿する時点でぐるぐるが書いたリプレイ皆勤賞。
そのプレイスタイルは殺伐としており、油断してると味方をも巻き込む攻撃を繰り出してくるので注意が必要。
まぁ、NPC(GMが操作するキャラクター)に対する当たりがとくに強いので、一番気をつけないといけないのは私なのだが。
必殺技は「トラップ探知」
あと、何故か女の子キャラを演じることが多い。
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我々は暇つぶし感覚でSNSを開いてダベっていた。
そんな中、唐突にこの話は始まったのであった。
ぐるぐる:いや、やるかってお前、わかってんの?20話だよ?普通にやって2年近くかかるよ?
フラマン:あぁ。それのどこに問題があるんだ?
ぐるぐる:全部だよ(真顔)
フラマン:なんだよ。やろうって言ったのは君だろ?
ぐるぐる:いやそうだけど、まずそもそもプレイヤー揃わないって。20話もやってらんねぇよ。
フラマン:それはどうかな?
ぐるぐる:え?
フラマン:ちょっと待ってろよ…
□■□数分後□■□
フラマン:2人、やりたいって人確保。
ぐるぐる:嘘だろ…(戦慄)
フラマン:あとは……私の友人に1人TRPGやりそうなヤツがいたな。そいつに声かけてみるか。
ぐるぐる:いや、ちょ……待………
フラマン:これでプレイヤー4人。アリアンロッドの推奨人数は揃ったな。じゃあ、シナリオ楽しみにしてるぜ!GM☆
ぐるぐる:待てっつってんだろーがっ!?え、うそ何!?マジでやるの!?20話も???普通に冗談のつもりだったんですけど!!?
フラマン:HAHAHA 何を言ってるんだお前は。
フラマンは一瞬間を置くと、当然のことのように淡々と言い切ってみせた。
フラマン:私は冗談を現実にする男だ。
ぐるぐる:お…おぅふ……
こうして私は、20話もの大長編シナリオのGMをやることになったのであった。