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MIDDLEPHASE15 聖都ディアスロンドへ

2018/8/29 誤字訂正


フィル:"百面相"のフォーゼン…


ワット:「百の顔を持つ」ってことは…


スイレン:まぁ、変装系の特殊能力を持っているんでしょうねぇ。


ルーン:なるほど。めんどくさいな……


GM:尚、ノーチルはこう続ける。「詳しい情報はディアスロンド大神殿の資料室にある。私は今神殿から追われている身だからその資料を取ってくるようなことはできないが、《テレポート》で君たちを聖都へ送り届けることくらいはできる。どうする?もう少し詳しく調べてみるかね?」


ワット:お、まじか。これは行ったほうが良いよね?


スイレン:ええ。というか、多分行かないとゴールにたどり着かない。


ルーン:それなら、行こう。ディアスロンドに。


GM:OK。ノーチルはうなずくと「では、ついてきなさい。城の中では《テレポート》が使えないからね。一度外に出よう」


スイレン:あぁ、侵入防止のために転移系魔法無効化の結界でも貼っているんですかね。


GM:そういうこと(笑)まぁ、フレーバーだからあまり気にしなくてもいいけどね。というわけで、シーンを切り替えるぞ。



□■□



GM:さて、というわけで聖都ディアスロンドにやってまいりました。とりあえず郊外の廃墟の中にいるとしようかな。ノーチルさんは「私はここで待っているから、君たちは早く神殿に行って調べてみるといい」


ルーン:はーい。ちゃっちゃと調べちゃうから待っててねー。


スイレン:さて、では神殿に入って資料室を探しますが…それ、一般冒険者が入れるところにあるんですかね?とりあえず、館内地図でも探してみてみます。


GM:ふむ。まぁ館内地図は探せば簡単に見つかるとしていいだろう。それによると、資料室は図書館棟の中にあるようだ。図書館棟内までは一般人も立ち入れるようだが、資料室は関係者以外立ち入り禁止みたいだね。


フィル:衛兵とか立ってるのかな?


ワット:ちらっと覗いてみますか。


GM:すると、二足歩行する魚の衛兵が立っているのが見えるだろう。


一同:……………(←気づいた)


フィル:そうか。そういえば…


ワット:オープニングで「ディアスロンドに行く」とか言ってたなぁ。


ルーン:ここでマイケルさん登場かーーーーーーっ!!


GM:そうだね。異動して2日目のマイケルさんは早くも資料室の見張りとして仕事に励んでいるようだ。「聖都せぇど張りだべ!頑張ぐんばっぺぇ!!」


ルーン:うるさいよ。ここ図書館じゃなかったのか。


フィル:まぁ、マイケルさんだしなぁ(遠い目)


スイレン:それはいいとして…どうしましょうか。マイケルさんはまだ私たちに気づいていないようですが、これ、交渉すれば入れてもらえるんですかね?それとも、こっそり侵入したほうが良いんでしょうか?


ワット:マイケルさんだって仕事中だしなぁ。いくら顔見知り相手だからといって「いれて!」って言って簡単に入れてくれるとは思えないんだが。


ルーン:(唐突に)マイケルさーん!


スイレン&ワット:!?


GM:「ん?っだごえごうるべ。(ルーンの方を見て)あれ、なしておめぇがごこぬ?」


ルーン:締め上げて意識を奪います。


一同:まてっ!!?


ルーン:筋力判定(ダイスを振る)…達成値20。


一同:にじゅっ…!?


GM:えー、マイケルさんは「きゅう」と鳴くとそのまま気絶しました。


ルーン:よしみんな資料室に入っていいよ。


一同:なにをやっているんだお前はーーー!!?


スイレン:ま、まぁ、こうなったらさっさと調べて立ち去る他ないでしょう。気絶したマイケルさんも資料室内に連れ込みます。ひと目に触れないように。


ルーン:私外で他の衛兵が近づいてこないかどうか見張っておこうか?


スイレン:そうですね。ついでにマイケルさんが着ていた鎧とか槍とかを着て衛兵のふりをしていてください。


ルーン:わかったー!


GM:手際いいなぁ…


フィル:とりあえずボクとワットさんも資料室に入っちゃおうか。


ワット:OK。


スイレン:よし。じゃあとりあえず、資料室内に他に人は?


GM:いません。


フィル:OK。じゃあ"百面相"のフォーゼンに関して調べていきますか。


GM:それなら難易度14の知力判定だ。失敗すると資料を探し出すのに時間がかかっていろいろ面倒なことになるぞ。


フィル:なるほど。なら《マドリガーレ》


スイレン:ファンブル以外成功です。(ダイスを振る)…うん。余裕で成功。


GM:お、おう…まじか。では君たちは迅速かつ的確に情報を取得することができました。



□■□



"百面相"のフォーゼンについてのまとめ


・上位魔族。"百面相"の名の通り『変装』を得意としている。この変装は魔術に依るものであり、「顔をひっぱる」等の物理的な身体検査で看破することは不可能。

その目的は不明だが、20年ほど前まではエリンディル大陸東方、それ以降は大陸西方を中心に活動していた模様。


・この魔族について知られていること

①少なくとも300年以上前から文献上でその存在が確認されている。

②使用する魔術の原理上、『自らの手で殺した者』にしか変装できない。

③変装できるのは『殺害した当時の姿』のみである。青年を殺した場合、その者の幼少期や老年期等に姿を変えることはできない。

④戦闘、暗殺時はクロスボウを好んで使用する。



□■□



フィル:…へぇ、自分の手で殺した人間にしか変装できないのか。


ワット:…あれ、たしかこいつに襲撃された兵士の中に一人だけ「生存者」がいたような…


フィル:あ、もしかしてそいつ怪しい?


スイレン:…いえ、犯人の武器がクロスボウという情報はその兵士さんから出た証言です。この人がフォーゼンなら何か嘘をつくはず。さすがにフォーゼンがその兵士さんに変装しているということはないでしょう。


ワット:なるほど。


スイレン:それよりも…20年前、どうしてフォーゼンが大陸西方にやってきたのかが気になりますね。


フィル:まぁ、その理由まで神殿が掴んでいるかはわからないけど、とりあえず20年前の大陸東方に関する資料を漁ってみますか。


GM:ならもう一度難易度14知力判て…


スイレン:(ダイスを振る)…成功。


GM:はい(泣)…すると当時の瓦版が見つかるかな。



□■□



【聖暦994年に発行された瓦版】

タツマキ藩の姫君マイカが一般男性と婚姻を結んだとの記事が見つかる。

また、この記事ではマイカ姫のことを『文武両道才色兼備。ありとあらゆる才能を文字通り”すべて持つ”姫君』と表現している。

記事には浮世絵風の肖像画が描かれており、マイカ姫がきれいな赤髪を持っていることが分かる。


【聖暦996年に発行された瓦版】

マイカ姫が女児を出産したとの記事が見つかる。

また、その直後にマイカと旦那、そして子供の3名が同時に失踪したという記事が見つかる。



□■□



スイレン:赤髪…東方……?…待って。イルゼさんっておいくつでしたっけ!?


GM:22です。


スイレン:今聖暦何年!?


GM:1018です。


スイレン:とするとイルゼさんは聖暦996年生まれ…って、これ完全に一致しているじゃないですか!?


フィル:とすると、そのマイカさんって人と結婚した一般男性っていうのは…


スイレン:シューリンさん、でしょうねぇ。


GM:(少し考え)…東方に関して調べてるんならもしかしたら出てくるかもな。ちょっとスイレンさんは難易度12の幸運判定をしてみてくれ。


スイレン:?(ダイスを振る)…13で成功。


GM:OK。ではこんな資料が見つかるね。どうやらディアスロンドの聖騎士の名簿のようだ。



□■□



シューリン・スパイニー(ヒューリン・男)


神殿直属の聖騎士隊所属のパラディン。

聖歴992年:任務のため聖都を離脱。大陸極東の島国、ダイワへと向かう。

以降、履歴は記されていない。(連絡がついていない模様)


また、資料にはシューリンの肖像画が描かれている。



□■□



一同:………


ワット:え、何者だよあの大佐。


フィル:26年前までディアスロンド所属の聖騎士で、24年前にお姫様と結婚して、22年前に失踪。そして今は神聖ヴァンスター帝国軍の大佐…


スイレン:って待ってください。いったい何歳ですかあのひと。ディアモンさんとかより10歳くらい年上では?


GM:まぁ、計算上は…実年齢は50後半とかになるのかな。


フィル:シューリンさんの見た目年齢は?


GM:30代半ばくらい。


スイレン:いや、待った。資料に載っているシューリンさんの顔と今のシューリンさんの顔、どのくらい一致していますか!?


GM:ほとんど完全に一致している。…といって過言でないだろう。20年以上時が経っているはずだが、一切老いていない。


一同:……………


ワット:フォーゼンの資料に、変装できるのは『殺害した当時の姿』のみである。って書いてあったよね。


フィル:見つけた。こいつが黒だ。


GM:…おめでとう。よくここまでこぎつけた。ぶっちゃけ、シナリオ作った時点ではここまでくるのは無理だと思ってたよ(笑)さて、ではここで一度シーンを切るとしよう。次がミドルフェイズ最後のシーンになるかな。




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