MIDDLEPHASE01 地震、雷、火事、親父よりも伯父の方が怖い。 前編
2018/3/5 誤字訂正
GM:さて、ここからはミドルフェイズだ。君たちには帝国軍の軍艦に乗って海路で帝都"天空の街"ヴァンスターを目指してもらう。ちなみに船で3日、馬車で半日の旅程だね。
スイレン:3日半ですか。そこそこかかりますね。
ルーン:最近移動に時間費やすこと多いなぁ。
GM:そうだね。だから今回は移動中にも特別なイベントを用意したぞ。
ワット:お、なんだろ。
GM:まず、君たちのもとに兵士さんたちが大量に押し寄せてくる。
一同:は?
フィル:え、な、何?なんの用で??
GM:「中将があなた方をお呼びです。お連れしますので無駄な抵抗はせずについて来てください」
一同:ん!!!??
スイレン:駄目。これはすごい嫌な予感がする。とりあえず「探さないでください」という書き置きを残して私はどこかに隠れ…
GM:というわけで君たちはディアモンの目の前まで連れてこられました。
スイレン:問答無用かよっっっ!!!!!??(一同爆笑)
GM:(スイレンを無視して)「…よく来たな」ディアモンが言う。「さぁ、どこからでもかかって来るがいい」
フィル:待ってください!文脈が意味不明です!!
ルーン:なるほど~。つまり、伯父さんとの戦闘イベントがあるってことでいいんだね?
フィル:ルーンちゃん?なんで乗り気なの?ルーンちゃーん?
ワット:…なんとなくこうなる気はしていたけれど先に確認は取っておこう。…かかって来いとはつまりどういう意味で?
GM:「そのままの意味だ。お前たちの腕試しをしてやる」 ディアモンは獰猛な笑みを浮かべながらそういった。
スイレン:いえ結構です(キッパリ)
GM:ディアモンの耳には届いていない。
スイレン:人の話を聞けよーーーーーっ!!?(一同爆笑)
ルーン:スイレンさんがいつになく荒ぶっておられる(笑)
GM:ちなみにこの戦闘イベント、シナリオ的にはぶっちゃけ不要なイベントです(笑) それでもやる理由は、実は君たちがリビルド後一回もガチ戦闘をしていないからだね。
ワット:あー、なるほど。『腕試し』が目的っていうのは本当なのね。
フィル:たしかに、今の自分達の実力をあまり測りきれていない感はあるな。
スイレン:…だとしてもディアモンさんなんかと戦ったら秒でコロサレル未来しか見えない。何か逃れる方法は(じっくり考え)…は!そうだ、イルゼさん!!監督役のイルゼさんは何をやっているんだ!?
GM:イルゼはいるぜ?
スイレン:ボケろって言ってるんじゃねーんだよ!!?(一同爆笑)
GM:冗談はさておき、イルゼさんはね…ほら。毎日こんな中将のお世話をしていて大変なんだよ。うん。たまには休ませてあげよ?
スイレン:何故今このタイミングに限ってーーーー!!?
ワット:こうやって見てるとスイレンさんも大概苦労人だよなぁ。
フィル:諦めようスイレンさん。あれからは逃げられないんだ。
スイレン:うぅ…うう………
GM:さて、それじゃあそろそろ今回の戦闘の特殊ルール解説に入るぞ。
ルーン:よーし、はっ倒してやるからな。覚悟しろよ伯父さん!!
□■□
GM:まず、戦闘前のこのタイミングでルーンのみディアモンの『エネミー識別』を振って良いとしよう。
ワット:エネミー識別?
フィル:そのエネミーに関する情報を知っているかどうかの判定だね。効果としては所持しているスキルのデータとかが開示されるよ。
ワット:へー。そんな判定が。
ルーン:ただ、判定に使う能力値が【知力】なんだよなぁ。(←【知力】2)
スイレン:駄目でもともと。やるだけやってみましょう。《ブリッツセンス》!
ルーン:ありがとうスイレンさん。それでも3D+2だから低いけど(ダイスを振る)…あ、クリティカル!!
一同:おおっ!
GM:まじかよすげぇな。 成功したので情報開示だ。以下を参照してくれ。
□■□
エネミー名:ディアモン
分類:人間
エネミーレベル:33
識別値:30
物理防御力の方が魔法防御力よりも高い。
スキル
《デスペラード》5:セットアップ。物理防御力-50、ダメージ+25。シーン持続。
《デスバウンド》5:《デスペラード》と同時。《デスペラード》の効果に行動値+15を加える。
《ファストセット》1:ムーブ。タイミング『マイナー』のスキルを1つ使用。
《バーサーク》5:マイナー。ダメージ+15、回避判定-1D。シーン持続。
《ソウルヒート》3:《バーサーク》と同時。【狂戦士化4】を受ける。
《スマッシュ》1:マイナー。ダメージ+【筋力】
《げんこつ》5:メジャー。対象:単体に白兵攻撃を行う。攻撃のダメージに+5D。素手でのみ使用可。
《ブルータルジェイル》3:イニシアチブ。自身のいるエンゲージを封鎖する。シーン3回。
《バイオレントヒット》1:クリンナップ。《ボルテクスアタック》の使用回数制限に+1。シナリオ1回。
《パーフェクトボディ》5:戦闘不能時に使用。HP100点で自身の戦闘不能を回復する。シナリオ1回。
《ソウルバスター》1:被ダメージ時に使用。受けたダメージ分のHPロスを相手に与える。シナリオ1回。
《ブルータルムーブ》3:自身の攻撃によって敵を戦闘不能にした時に使用可能。移動を行う。シーン3回。
《ボルテクスアタック》1:ダメージ+330点。シナリオ1回。
《バッドステータス無効》1:受けたバッドステータスを回復する。代償として自身はHPロスを受ける。
《二回行動》1:全員が行動済みになった時に使用。自身を未行動状態に戻す。ラウンド1回。
《アームズマスタリー格闘》1:パッシブ。格闘武器(素手含む)による命中判定に+1D。
《オーバードライブ》1:パッシブ。《バーサーク》の効果中に有効。命中判定+1D。
《フリンジスイング》1:パッシブ。【狂戦士化】中に有効。命中判定+1D。
《ハイパーゲイン》1:パッシブ。ダメージ+【筋力】
《得意分野:筋力》2:パッシブ。全ての筋力判定に+2D。
《得意分野:精神》1:パッシブ。全ての精神判定に+1D。
□■□
一同:……………
スイレン:え、これ、勝てるの?
フィル:まず、命中高すぎて全員ディアモンさんの攻撃を避けることは不可能。さらにルーンちゃん以外は攻撃を一撃たりとも耐えられず、《ボルテクスアタック》《ソウルバスター》辺りを使われたらルーンちゃんですら耐える事はできない。その上で《パーフェクトボディ》持ちだから2回倒さなきゃならないのにバッドステータスが効かず、ラウンド間に2回も行動するくせに移動系封鎖系の小技まで揃っている…と。
ルーン:…………何者だよこいつ。
フィル:君の伯父さんだよ。(一同大爆笑)
GM:(爆笑しながら)「何者だよ」「君の伯父さんだよ」の流れは面白すぎるだろwww
ルーン:(頭を抱えながら)そーなんだよなぁ!!私の伯父さんなんだよなぁこの人…
GM:まぁとにかく、勝てないデータにはしてないから安心してくれ。負け筋も余裕であるけどね。
ワット:負け筋濃厚な気が……
GM:次、今回の特別ルールとして、戦闘終了後にHP、MP、フェイト、スキルやギルドサポートの使用回数を現時点での状態にまで回復するよ。
フィル:お、なるほど。つまり必殺技系のスキルを使っても良いと。
ワット:《インタラプト》が使えるならたしかに勝ち筋はあるな。
スイレン:それでも《ギフト》がもう使えなかったり、私とワットくんのフェイトが3点しかなかったりと結構キツイ点はありますがね…。
GM:それは知らん。
ルーン:配置とかは?
GM:配置に関しては……まず、戦場になるのは船内にある特別戦闘演習場、直径50mの円形の部屋だ。ディアモンの初期配置はその部屋のど真ん中。君たちは好きな位置からスタートしていい。ただし、部屋の外に出るのは禁止だ。
ワット:あー、引き撃ちはできないか。
GM:ワットくんにそれをやられるとディアモンと言えども勝てないからな(笑)
フィル:それでも初期位置が自由なのはありがたい。回避不能になる《ソウルヒート》持ちのディアモンさん相手に《マドリガーレ》はいらないから、全員できるだけばらけよう。
スイレン:とすると…ワットくんは一番離れた壁際(ディアモンから25m離れた地点)が初期位置で、私とフィルくんがその5m前、ルーンちゃんはディアモンさんの直近にいてもらえば良さそうですかね。
フィル:そうだね。ただ、全員エンゲージは切り離しておこう。範囲攻撃は無いみたいだけど一応ね。ルーンちゃんもディアモンさんのエンゲージには入らないでおいて。初手のムーブアクションを潰せるから。
ルーン:了解!
GM:大丈夫そうかな? それじゃ、タイミングが戦闘前のスキルの宣言をどうぞ。
フィル:5話から持ってたけど実は使うのはここが初!《ハンズオブライトⅠ》を発動!!《プロテクション》の効果に+1Dだ!!
GM:OK。これですべての準備が整ったな。それでは戦闘に入りましょう。
□■□
行動値
ディアモン…20
ワット…12
スイレン…8
ルーン…8
フィル…7
一同:伯父さん速っ!!?
GM:なっはっは!33レベルの名は伊達じゃないぞ!! そしてここからさらにセットアップで《デスペラード》《デスバウンド》…物理防御力に-50する代わりにダメージ+25、行動値+15だ!!
ワット:行動値35かよ!!?速すぎるだろ!!?
GM:封鎖した時に誰も逃さないためだよ。続いて…スイレンorルーンのセットアップ。
スイレン:《プロモーション》をルーンちゃんへ。
ルーン:《スラッシュブロウ》のSLに+1。そして私は《プロボック》!
フィル:…通じるかな?
ルーン:別にペナルティがあるわけでもなし。やるだけやってみる(ダイスを振る)…達成値18!
GM:こちらの精神抵抗は…18なら3Dで3以上。ファンブル以外成功ですね。
一同:は!?
GM:(ダイスを振る)…うん。余裕で成功。【逆上】は受けません。
ルーン:マジで!?えげつな…
フィル:そんな…ルーンちゃんの《プロボック》が通じないなんて…
ワット:"黄香子"以来だぞ…
GM:その"黄香子"でさえ抵抗したのは1度だけで、【逆上】したことはあるぞ。だからここまで安々と《プロボック》を破ったのはディアモンが初だね。
スイレン:恐ろしい…帰りたい…
GM:帰らせぬ。イニシアチブプロセスに入ろう。何もなければこのままディアモンのメインプロセスに入るぞ。
フィル:OK。
GM:ではディアモンの行動。ムーブでルーンにエンゲージ。マイナーで《バーサーク》《ソウルヒート》!【狂戦士化4】を受けてダメージ増加するぞ!
スイレン:この人、物理防御力だの回避だの、攻撃のために色々投げ捨てすぎですよ!
GM:「攻撃のためなのだから仕方がないだろう!」
フィル:だめだこの人。話通じねぇ。
GM:メジャーアクションで《げんこつ》《ボルテクスアタック》 ルーンに全力攻撃をぶちかますぞ!
ルーン:来いやおらぁーーーっ!!
GM:命中判定5D+13(ダイスを振る)…うーん、クリティカルしない。達成値28。
ルーン:高っ!?回避は(ダイスを振る)…ファンブル(一同爆笑)
GM:ダメージロール。11D+385。振り上げられたディアモンの拳が、隕石のようなパワーを伴いルーン目掛けて振り落とされる。「…消し炭になれぃっ!!!」(ダイスを振る)…425点、物理ダメージ!!
一同:耐えられるかっ!!!!!!!!??
フィル:こんなのが素手だなんて嘘だぁーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!!
ワット:そもそも実の姪に向かって「消し炭になれ」とはどういうことだ!!
GM:ほら、【狂戦士化】中だから。
ワット:少しは冷静さを保て!!!
フィル:とにかく《アフェクション》!!ダメージを0に!!
GM:フィルの放った障壁が隕石からルーンを守る。しかし拳の衝撃そのものは消し切る事ができず、船が大きく揺れ、周囲には渦を巻き、その影響はすでに水平線の彼方へと消えたファットにまでとどいたそうな…
フィル:大災害じゃねーーかっっ!!!!??(一同大爆笑)
GM:「ほう?フィル、今のを良く止めたな」と、獰猛に微笑むディアモン。
フィル:ひ、ひぃっ!!?
スイレン:(死人のような目で)…あはは……規格外すぎて笑えてきました……。
ワット:こりゃ、『フェイトバッジ』や《模倣版ファイトソング》を切ることも覚悟しないとな…。
GM:うひひ。せいぜい頑張りたまえ。以上でディアモンのメインプロセスは終了だ!!
果たして、この強敵にルーン達は勝つことができるのか!?
後編へ続く!!