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MIDDLEPHASE07 今明かされる真実

2017/12/22 表現修正

2017/12/26 誤字訂正

GM:さて、次のシーンに入ろう。買い物が終わると既に夕方になっていた。狸亭の女将が言っていた夕飯の時間までもう少しだね。


ルーン:それじゃあ宿に戻ろうか。


一同:さんせーい!


GM:ではそんな感じでめっちゃ美味い晩御飯をもっちゃもっちゃと平らげた後、ルーン、フィル、テールの3人はさっさと眠ってしまいました。…というわけで、このシーンはスイレンとワットだけに登場してもらいます。


ルーン:おやすみー


フィル:ねむねむ……


スイレン:私たちだけですか。…ではワットくん、ちょっと外に飲みにでも行きましょう。


ワット:いいね。おでんとかあるかな。


GM:では君たちはダイワ街におでんの屋台が出ているのを発見しました。どうやら既に1人客がいるみたいですね。


スイレン:先客がいましたか。お隣失礼しますよ〜


GM:ではその先客…長い黒髪一つにまとめた若い女性は「あぁ、どうぞ…」と言って君の顔をチラッと見た後お酒を煽ろうとして…驚いた様子で君の顔を二度見した。


スイレン:……?


GM:「あ、あれ!?スイレンさん!?どうしてこんなところに…!?」女性は驚愕を隠せない様子だ。そしてスイレンはこの女性のことをよく知っている。『水霊の憩い』社員のフェータさんだ。


ワット:うん!?


スイレン:なんと!?まさかこんなところで元同僚に会えるとは!!


ワット:ちょ、ちょっと待ってGM。『水霊の憩い』社員の人って……俺、大丈夫なの!?


GM:さぁ?


ワット:いや待てーーー!!!


GM:フェータは「お久しぶりですー!!」と、スイレンとの久々の再会を喜んでいる様子だ。…そしてココでワットに目を向ける。「…えーと、彼氏さん…ですか?」


ワット:…あ、気づかれてない………?


スイレン:いえいえ、ただのギルドメンバーですよ。


GM:「そうですか。…いや、どこかで見たことあるような気がする顔だったので……」と、フェータはワットの顔をまじまじと見つめる。


ワット:やっぱり覚えられてる!?マズイ、スイレンさんに正体がバレてしまう!!


GM:ではワットは難易度10の幸運判定を振ってくれ。成功するとフェータは君の正体に気づかない。


ワット:幸運は苦手なんだよなぁ…(少し考え)…フェイト使用して3Dで!(ダイスを振る)……よし。達成値12!


GM:ではフェータさんは「うーん、やっぱり人違いかな…失礼しました」と言って君の顔を見つめるのをやめた。


ワット:ほ…


ルーン:…それにしてもどうしてこんなところにアルディオンの人がいるのかな。


スイレン:聞いてみましょう。フェータ、どうしてこんなところへ?仕事はどうしたの?


GM:「仕事?…あ、もしかしてスイレンさん、お父様から何も聞いていないんですか?」


スイレン:聞いていないどころかセッション本編中で会ったことすらない…(笑)


フィル:まぁ、別の大陸にいる人だしね。


GM:「私、『水霊の憩い』をクビにされちゃったんですよ」…少しだけ困ったような笑顔で、フェータはスイレンにそう告げた。


ルーン:…まぁ、話の流れから大体想像はついてた。


スイレン:うーん?(少し考えて)GM、フェータってクビにされるほどダメな社員だったの?


GM:いや。君の記憶する限りだとフェータはむしろ有能な社員だったね。たまにそこそこ大きなプロジェクトのリーダーも任されていたハズだよ。


ワット:そんな人が何故クビに…


GM:「ちなみにそれは私だけじゃなくて、昔からいた社員は殆ど解雇されたみたいです」


一同:んんっ!??


ルーン:なんだ…?スイレンさんのお父様(社長さんのこと)…ご乱心なのか?


スイレン:まさか誰かに社長の座を奪われた?


GM:いや、君のお父様は今でも社長であらせられます。


ワット:じゃあ、どうして…


GM:「わかりません。社員への説明は全くありませんでした…私の時も突然でしたし」


スイレン:というと?


GM:「スイレンさんがスキル珠を探しに旅に出ていかれた後、私に出張の仕事ができまして、二週間ほどノルウィッチの本店から離れていたんです」


スイレン:ふむふむ。


GM:「そして出張から帰ったその日に…いきなりリストラされました」


一同:めちゃくちゃ突然だーーーっ!!!?


GM:因みにフェータに嘘をついている様子はありません。冗談でもなんでもないようです。


フィル:『水霊の憩い』で何かがあったっぽいね…


スイレン:な、何かその時に変わったことが起きたりはしませんでしたか?


GM:「変わったこと…」フェータは少し考えた後「そういえば…」と、語り出します。


ワット:おぉ、やっぱり何かあったのか。


GM:「社長さんが雇った錬金術師の中で一番腕利きだったカリーって人と仲よさそうにしてたんですよ。…裏切って逃げたはずなのに、なんで戻ってきてるんでしょう…」


一同:ぶーーーーーーーーーーーーーっっ!!??


フィル:ま、また"黄香子カリー"か!?


スイレン:なんであいつがウチの会社に!?


GM:あ、一応言っておくと、"黄香子イエロー"とカリーが同一人物だってことを知っているのは現状だとワットだけだからな。


一同:そうだった!?


ワット:お、俺的には冷汗だらだらなんだが…


スイレン:くっ、こんな実家に重大な危機が迫っているであろうことを察することができないなんて…


GM:あ、いや。フェータはこんなことも思い出す。「そういえば社長、そのカリーさんのことを『イエロー』って呼んでいたような…」


スイレン:何だってぇぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!?(一同爆笑)


フィル:あぁ、そういえば今回、プレイヤーとキャラクターの認識の差を埋めることが目的だったな。フェータさんそのために出てきたのか…(笑)


GM:そゆこと。というわけでスイレンはあとでこの情報をルーンとフィルにも伝えておいてね。


スイレン:り、了解です…が、最後にいくつか質問を。…その、フェータがクビにされたのってどのくらい前の話なんですかね…?


GM:もう1年以上前の話になりますね。フェータさんは『水霊の憩い』を追い出されたあと、君と同じように旅に出たそうで、特に目的もなく放浪しているといいます。


スイレン:一年以上前から"黄香子イエロー"と…私の実家…一体どうなってしまっているのか……


GM:「あの…スイレンさん。カリー…『イエロー』がどうかしたんですか?」


スイレン:……いや、あなたは知らなくていいことだから、深く考えないで。むしろこれ以上関わらないようにしなさい。……ごめんなさいね、ウチの実家が…


GM:「い、いえ…!謝らないで下さいよ!!スイレンさんが悪いわけじゃないんですから……!!」…慌てた様子のフェータだが、最後だけ少し声のトーンを落として「……私こそ、スイレンさんのお力に添えられず、申し訳ありません…」


スイレン:あなたが謝る理由もないでしょうに。


ワット:優しい人だな。『水霊の憩い』のことを大切に思ってるみたいだ。


ルーン:アルディオン大陸…この先私たちも行くことになるかもしれないね……


スイレン:今『水霊の憩い』に何かが起きている。今は、そのことを知ることができただけ十分です。…あとのことは、私がなんとかします。…『水霊の憩い』が元に戻ったら、また、きっとあなたを社員として迎え入れますから、それまで、待ってて頂けますか?


GM:……その言葉を聞くと、フェータは君の手を取って力強く握り、どこかほっとしたような表情で、笑顔で頷いてみせた。「………はい!!」


スイレン:……うん、今はこれでいい。残りの15話の中で必ず解決してみせますから。


フィル:まだまだ先は長い……(笑)


GM:(笑)…では、ここらでこのシーンを終了しよう。


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