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MAIN TRAFFIC1  作者: 浜北の「ひかり」
Kishikawa High School Episode:2
92/184

92列車 入れない所に

あけましておめでとうございます。今年もMAIN TRAFFICをよろしくお願いします。

 その帰り、僕たちは途中米原(まいばら)まで新快速で帰り、そこから先は新幹線で帰った。新快速のほうは1000番台にあたれたので満足だった。

 帰り、私は米原(まいばら)まで新快速を使い、その先は新幹線で帰った。(11月7日)

 11月4日。岸川寮・・・、

永島(ながしま)君。遠鉄(えんてつ)フェスタのほうで使う車両を選んでください。」

アド先生が僕にこういう。

「分かりました。」

僕は返事をして、学校の車両庫に行った。

(うーん。今回はどうするかなぁ・・・。)

自分の中でこれとこれを走らせたら面白いというものを考える。

(やっぱり「カシオペア」は必須だな。)

結論はこの通りだった。223系1000番台の新快速12両と221系の快速。151系の「こだま」と157系の「ひびき」。383系「しなの」とE351系「スーパーあずさ」。などなど。

 選んだら今日の部活は終了。その間に箕島(みしま)は持っていくモジュールのほうを決めてくれていた。

 11月5日。今日遠州鉄道(えんてつ)西鹿島(にしかじま)駅のほうに荷物を運ぶ。

「はい。それじゃあ、私の車に乗る人はこちらに来てください。」

アド先生がそう声をかけて、分かれる。アド先生のウィッシュに乗れるのは6人だが、後ろに荷物を載せている関係で4人しか乗れない。結果的にウィッシュに乗っていくのは木ノ本(きのもと)留萌(るもい)箕島(みしま)だった。

「これでいいですか。後乗りたいという人はいませんか。」

アド先生が聞いた。

「大丈夫です。」

北石(きたいし)が答える。その声につられるような形で全員声を出すか首を振ったりした。

「それじゃあ、あなた方は遠鉄(えんてつ)助信(すけのぶ)駅のほうまで行ってください。」

「えっ。歩いてけってことですか。」

醒ヶ井(さめがい)が聞き返す。

「何。送ってってもらいたいなら送ってきますけど。」

「いや、いいよ。助信(すけのぶ)の位置だったら俺が分かるから。ここから歩いても15分くらいしかかからないし。」

「・・・。」

「まぁ、自転車で10分ぐらいですからね。」

「よし。柊木(ひいらぎ)(はやぶさ)北石(きたいし)潮ノ谷(しおのや)。行くぞ。」

僕はすぐに声をかけて、アド先生のウィッシュよりも早く岸川寮を出た。なお、バンのほうはシナ先生の運転で西鹿島(にしかじま)のほうに赴く。

 20分後、助信(すけのぶ)に到着。付いてすぐに来た車両は1001号。これは僕たちが助信(すけのぶ)の反対側にいたときに行ったのでこれに乗ることはなかった。12分待ってきた車両は2004号。何という幸運か知らないがいいことだ。

 乗り込んでみると、

「ナガシィ君。」

誰かに声をかけられる。その方向を見てみれば磯部(いそべ)だった。

「よーす。久しぶり。」

「おい。それ言う人が違うんじゃないのか。(もえ)がいるときに言ってやれって。」

「・・・。別にいいだろそんなこと。」

「そういえば一緒に乗ってきた人なんなの。部活の後輩。」

恐らく楽しそうに話していたのが見えたからだろう。

「そうだよ。」

「ふぅん。(もえ)みたいな人も中にはいるんだねぇ。」

「・・・。」

正直こういうことは気にしたことがないので。

「フュー。ファファファファファファファファ。」

「他の2000形と音が違いますね。」

(はやぶさ)がつぶやいたのが聞こえた。

「ねぇ。音で電車の違いが分かるって何。この頃(もえ)もそういう風になってきたんだけど。」

「いや。毎日乗ってればふつうそうなるって。」

「いや、あたしはそうならないのがふつうって言いたいんだけど。」

「まぁ、そんなことどうでもいいや。(もえ)なんか変わったことない。」

(離れててもちゃんと心配してるんだなぁ・・・。)

「ないよ。どうかした。」

「そう。変わらないっていうのはあいつらしいなぁ・・・。」

「・・・。」

その時、

「ナガシィ先輩と話してるあの人って彼女かなぁ。」

柊木(ひいらぎ)が二人に振る。

「あのなぁ。そういうこと首ツッコむなっつうの。」

北石(きたいし)が言う。

「えっ。こういうものってふつう首ツッコみたくならない。」

「なっても抑えるってことしろよな。」

「ハハハ。」

 もちろんこの内容な僕には聞こえていない。

「前かもめにあったんだけど、かもめ東京(とうきょう)に行ってきたっていうのよ。それで沢山ブルトレの写真撮ったって言ってたけど。」

「あいつらしいなぁ。ていうか、その写真見せてもらったりした。」

「えっ。したけど、何がなんだかよく分からなくて。」

僕は携帯(ケータイ)を取り出して、カメラ機能を起動する。すぐにフォト再生機能に切り替えて、

「見せてもらったやつの中にこれ入ってなかった。」

と「カシオペア(EF510-513号機)」の写真を見せた。

「だから・・・。ナガシィ君。あたしにその写真見せられても何だか分かんないんだけど。」

「あっ。」

「あたしはあんたの好きな(もえ)じゃないのよ。」

こらと言いたくなった。

「お前・・・。まぁいいや。これ「カシオペア」っていうのだけど・・・。」

と言いかけると磯部(いそべ)は何か思い出したみたいで手をたたいた。

 電車が少し左右に揺れて、磯部(いそべ)が体勢を崩す。すぐに磯部(いそべ)は右手を伸ばして、吊り革をつかむ。

「大丈夫か。」

「ナガシィ君ってよくこれつかまずにいられるよねぇ・・・。あれ。今あたしなに思い出したんだっけ。」

「知るか。」

「あっ。そうそう。「カシオペア」のことだ。それ聞いたことある。(もえ)も言ってたもん。」

というと一呼吸おいて、僕から目線をそらし、

「ていうか。(もえ)の場合は分からなきゃナガシィ君に怒られるパターンですよね・・・。」

「怒りはしないけど、話にならないね。」

「何。二人にとって「カシオペア」ってそういうレベル。新幹線と同じぐらい。」

「・・・。それぐらいだな。」

そのあとは少しばかり、こちらの状況と向こうの状況の話になり、芝本(しばもと)まで来た。

「あれ。降りないの。」

磯部(いそべ)はドアのほうに歩いていくとそう言った。

「まだ、俺部活やってる間だから。」

「電車に乗ってまでか。鉄研も大変なんだな。」

というとドアが開く。

「じゃあね。ナガシィ君。」

と言って降りていった。

 磯部(いそべ)が下りて、数十秒くらいするとドアが閉まる。しばらくして2回ブザーが鳴ってこちらのモーターが稼働し始める。

「ナガシィ先輩・・・。」

柊木(ひいらぎ)が話しかけようとするのを北石(きたいし)が阻止している。

「何。」

「さっきの人ってこれですか。」

と言って右の小指だけを立てる。「彼女」という意味だ。

「いや。小・中学の同級生だよ。」

(なんだ。)

北石(きたいし)だったら分かるだろ。あいつお前のこと覚えてたぜ。なんかいろいろうるさかったやつに似てるって。」

それを聞いたら北石(きたいし)は目をそらした。

磯部(いそべ)先輩。ふざけないでくださいよ。」

と言っているのが聞こえた。

 3分後。遠州鉄道(えんてつ)の終点西鹿島(にしかじま)に到着する。2004を降りると、2004の先に車両が1編成止まっているのが見える。車番は2003。今日は4両編成の時だけ動いて、お休みしていたらしい。

「おーい。北石(きたいし)。好きそうなのがいるぞ。」

(はやぶさ)が話しかける。

「あのなぁ。お前あれがディーゼルとかって言い始めたらあんたはバカですかっていうぞ。」

「そんなこと言わないってば。」

「おいおい。(はやぶさ)それはバカの始まりだぞ。」

(つばさ)まで・・・。」

「おい。言い合うのは外でいいから。」

みんなを促して簡単な改札をぬける。改札を抜けたら2003が止まっているほうに回って車両のほうを眺めていた。

 すると2004が発車していき、しばらくすると1003が僕たちの近くに寄ってきた。これを運転していた人は運転手ではない。それすぐに分かる。着ているのが制服ではなくつなぎだからだ。遠州鉄道(えんてつ)の作業員の証だ。

 1003はしばらくそこに止まっていた。すると新浜松(しんはままつ)のほうから電車がやってくる。その車両の車番は1006。八幡(はちまん)で2004と入れ替えた車両だ。この車両が駅に到着するとまず客を下ろす。行先を変える。すると1003が1006のほうによっていく。2メートルぐらいの距離を置いて、一度停車する。連結器を連結できる状態にして、1003が1006にさらにより「ガッシャン。」という音がする。すると1003は進んでいたのとは逆の方向に押されたようになる。これで連結は完了だ。後は普段しまわれている電気ホースを互いにつないで、1006が1003をホームに引きずり込む。

 これが一連の連結作業だ。その間は2分ぐらいで済ませる。でないと4分の折り返しで発車できないのだ。

 この列車は17時00分発の新浜松(しんはままつ)行き。次の列車が明日の6時52分になるというのは(もえ)から得ている情報で知っている。教えてやろうかとも思ったが、どうやらその時間もなさそうだ。アド先生が来た。

 アド先生が車を置いて、こちらに戻ってくる。木ノ本(きのもと)たちも一緒だ。

 僕たちはこちらに来たアド先生と合流して、西鹿島(にしかじま)駅のほうへもどって行く。そして、普段お役さんが通れないところからホームの中に入り、入ってすぐ右にある階段からホームから降り、バラスト(線路にまかれている石)の上に立った。

 こうなるとテンションが上がる。普段はいれないところに入れるのだ。ふつうの思考でテンションが上がるのは当然だろう。

「感激です。僕はこういうところに入ったことがないので。」

潮ノ谷(しおのや)が嬉しそうに言うのが聞こえてくる。

 僕たちが線路を2本越して、建屋のほうに歩いている間にシナ先生がバンをそっちの方へ回していた。

 僕たちは建屋のほうに入る。床は通路であると思われるところに赤。他のところは緑に塗られている。これはふつうにここで働く人に対する忠告だ。左を見てみると車両が宙に浮かんでいる。車輪はその浮かんでいる車体の前にあり、今吊り上げられているものは下に何の土台もないのだ。車番は1505。今、全般検査(ぜんぱんけんさ)に入っているのは1005だということがこれからわかる。

 1005の隣にはブルーの大きなプールがある。あれの中に部品を入れるときれいになるらしい。だからと言って人間があの中に入ればきれいになるわけではない。死ぬのは当然だ。

 他に。上にあるオレンジ色の棒。重い機材を釣り上げるためのクレーンだ。それ以外に今回の展示で使うものがこの中にはおかれている。

 まずは運び出す作業から入った。

 モジュールを運び出し終わったら、次は机。そこにある机と学校から運んできた机を並べる。形はものすごく横に長い長方形。今回は横に10枚のすのこを入れる予定だからだ。

 それが進めている間に僕は台車のほうへ歩いてみた。

 台車はとても大きい。空気ばねの位置までで僕の腰ぐらいの高さがある。僕の座高は確か80センチくらいだと思った。台車だけで80センチぐらいの高さがあるのだ。車軸には1505という数字が入っており、これでこれはどの車両の車軸かわかるようになっているのだろう。

 車軸がはまっている四方には丸い物体がついていて、そこから短いパイつがのびており、その先はさらにブレーキにつながっている。これが動くことによって台車を押さえつけるのだろう。

永島(ながしま)。ちょっとここ手伝って。」

木ノ本(きのもと)に呼ばれたので、台車の鑑賞はここまでになった。僕は仕事に戻った。

「何。」

「のんきに台車なんか見てるなよ。これ。フィーダーはめてほしいんだけど。」

「ああ。フィーダーね。」

木ノ本(きのもと)からフィーダーを受け取る。フィーダーは一つ集荷の中に入れて、そのあとに入れるフィーダーは最初に入れたフィーダーと同じ向きに入れなければショートする。それに注意(ちゅうい)しながら、フィーダーとモジュールをつなげた。

「よし。後は・・・。」

潮ノ谷(しおのや)の姿を探す。

「潮ノ(しおのや)。配線やってくれない。」

見つけて頼む。

「はい。分かりました。」

潮ノ谷(しおのや)がこっちに来ると、

「シュシュシュシュシュ・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

モーターの音がする。

 その方向を見てみると・・・。


今回は中学生の紹介です。

諫早(いさはや)轟輝(ごうき)

由来は長崎本線(ながさきほんせん)諫早(いさはや)駅。持っている車両を改造するのが趣味です。


空河(そらかわ)大樹(だいき)

由来は釧路(くしろ)札幌(さっぽろ)間の「特急おおぞら」です。描いていませんが声真似するのが得意という裏設定があります。


朝風(あさかぜ)琢哉(たくや)

由来は東京(とうきょう)下関(しものせき)博多(はかた)間の「寝台特急あさかぜ」です。


夢前(ゆめさき)つばめ。

由来は博多(はかた)西鹿児島(にしかごしま)間の「特急ドリームつばめ」です。


新発田(しばた)紗奈(さな)

由来は羽越本線(うえつほんせん)新発田(しばた)駅。不器用で、眼鏡をかけてます。


大嵐(おおぞれ)(ひびき)

由来は飯田線(いいだせん)大嵐(おおぞれ)駅と東京(とうきょう)大阪(おおさか)間の「特急ひびき」です。

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