表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
MAIN TRAFFIC1  作者: 浜北の「ひかり」
Kishikawa High School Episode:2
65/184

65列車 突飛とグレードアップ

 4月30日。

柊木(ひいらぎ)。」

教室の外から柊木(ひいらぎ)を呼ぶ声がする。髪は結構長い。声も女の子っぽいからどう考えても女子だろう。

 柊木(ひいらぎ)はその人のほうに歩いて行った。

(つばさ)。俺、やっぱ鉄研入ることにした。」

「そうするなら最初からそうしろつうの。まだ、間に合うから早く出してきなよ。」

「ああ。そうする。・・・。俺で何人目。」

「新入部員としては7人目。」

「あっ。結構入ってるんだな。」

その人は意外な顔をした。

「でも、お前も入ってくれてありがとな。」

「・・・。入りたいから入るに決まってるじゃん。」

そう言ってその人は自分の教室のほうへ歩いて行った。

(つばさ)。今の誰なんだ。」

(はやぶさ)は疑問に思ったらしく聞いてきた。

「おい。そういうこと聞いて・・・。」

「幼馴染だよ。」

北石(きたいし)の言葉を遮ってそう説明した。

(幼馴染・・・。)

(はやぶさ)にはちょっとこの言葉が痛かった。

 その放課後。

(えっ。)

北石(きたいし)(はやぶさ)は心の中でハモった。意外だったのは服装だった。

「女子が男子の制服着てる。」

二人で声を合わせてしまったほどだ。

「女子の制服着た男子がいるかつうの。純粋に男子だよ。」

そうツッコまれてしまった。

「えっ。でも、一見裏声にしか思えない・・・。」

「デフォルトがこれなんだよ。」

相手は怒った口調で話しているのか笑っている口調で話しているのかわからない口調。恐らく怒っているだろう。しかし、彼の言葉からはそれが感じられないのだ。

「ツッコむのはそれぐらいでいいか。」

柊木(ひいらぎ)が聞く。北石(きたいし)(はやぶさ)はまだツッコみ足りないところもあったが、今は驚きのあまりそういう場合でもない。

「俺の幼馴染の潮ノ谷(しおのや)あまぎ。まぁ、こういうやつだから・・・。」

柊木(ひいらぎ)もそれ以上は説明しずらいらしい。

「ていうか、今日部活あるのか。」

潮ノ谷(しおのや)柊木(ひいらぎ)に聞いた。

「ああ。先輩たちは部室言ってから紹介する。」

と言って潮ノ谷(しおのや)を部室に案内した。部室に着くと誰もいないことを確認した。

「さて、誰かが鍵取りにいかなくちゃいけないけど。」

北石(きたいし)が言いだすと、

「お前が取りに行って来いよ。」

「なんだと。貴様ら。時にはお前らの誰かが取り行け。ここんとこ俺が3回連続で取りに行ってるじゃないか。」

「言いだしたやつが取りに行くって言うのは鉄則だろ。」

「・・・。」

それからというもの3人でいがみ合っていた。

 すると下から駆けあがってくる音がした。下からのぞいた顔は木ノ本(きのもと)先輩だ。

「やっぱりこっちに来てたかぁ。今日は寮で部活だから。」

木ノ本(きのもと)はそう言いながら息を整えた。上を見上げると3人からまた一人増えていることがすぐに分かる。

(また女子かぁ。)

と思った。

「早くしてよ。」

とりあえずその人のことは後だ。柊木(ひいらぎ)たちを促して、自分はさっさと外に出て寮への道のりを歩いて行った。

(また新しい人入ったんだ。これで今年は7人目かぁ・・・。)

と思いながら来た道を戻った。

 しばらくすると木ノ本(きのもと)が戻ってきた。

「呼んできたよ。」

と言って学習室に入り口入ってすぐのところに崩れた。

「やっぱりこのごろ運動不足だ。体力落ちた。」

と続けた。

 それに続いてきた柊木(ひいらぎ)たちもどんどん入口にたまっていく。全員息切れしている。

「き・・・今日は部室じゃないんですか。」

北石(きたいし)が言う。

「だから、この部活じゃあ予定表なんて意味ないって言ったじゃん。」

それには木ノ本(きのもと)が答えた。

 このころには全員1年生の数が一人増えていることに気付いている。

柊木(ひいらぎ)。その人は誰。」

箕島(みしま)柊木(ひいらぎ)の後ろにいた人のことを問いた。

「あ・・・。新入部員の潮ノ谷(しおのや)あまぎです。」

そう紹介されると潮ノ谷(しおのや)という人は近くに荷物を置いて、

「今日からお世話になります。1年8組、潮ノ谷(しおのや)あまぎです。よろしくお願いします。」

とあいさつした。

潮ノ谷(しおのや)君ね。よろしく。」

その後ろから声がした。潮ノ谷(しおのや)という人は振り向いてみる。後ろにいたのはアド先生だ。

「アド先生。その背後霊みたいにあらわれるのやめてください。心臓に悪いです。」

ハクタカ先輩が冗談を言った。

「何。鷹倉(たかくら)君はもう心臓が悪いの。それは病院に行ったほうがいいんじゃないかなぁ。」

アド先生は真に受けたのか知らないがそう言葉を発した。

「いや、そういう意味じゃ・・・。」

「ハクタカ。行ってくるなら今のうちだよ。」

(くすのき)先輩がハクタカ先輩の肩に手を置く。

絢乃(あやの)。お前怖いぞ。」

「おーい。みんな聞いてください。」

アド先生が口を開いた。冗談を言い合う時間はここで終了である。全員学習室の真ん中に正方形上に並べられた長机の周りか、壁際に置いてある椅子に腰掛けた。

「はい。それではこれからの予定について説明します。」

と言った。この後アド先生から今後の予定について語られる。前に正式決定ではなかった静岡貨物(しずおかかもつ)での展示が正式に決まったこと。そして、今日稲沢(いなざわ)さんが来るということを聞いた。

 4時を回るころ、その稲沢(いなざわ)さんがやってきた。と言っても稲沢(いなざわ)さんの顔はこの中にいる人は誰も知らない。

「うーん。こんなかには俺知ってる人がいないんだよなぁ。」

稲沢(いなざわ)さんは腕組みをしてうなった。そして、かけている眼鏡に手を当て、

「アド先生。コンテナに積むときに今までのモジュールを入れてる箱の強度が必要なんですけど・・・。」

と向こうの話に入っていった。

 その間僕は稲沢(いなざわ)さんのことをじっと見ていた。どこかであった気もするのだが、その場所が思い出せない。稲沢(いなざわ)さんの第一印象は初対面ではないと思ったことだ。そして、どことなく誰かに似ている・・・。

 向こうの話が終わったみたいで稲沢(いなざわ)さんはこちらを向いた。

「アド先生から苗字くらいは聞いてると思うから俺のこと分かるとは思うけど、自己紹介しとく。稲沢(いなざわ)直人(なおと)。よろしく。」

相手はそういった。そのあとはハクタカ先輩の位置から順番に自己紹介していくことになり、僕はその順序で一番最後だった。

永島(ながしま)智暉(ともき)です。よろしくお願いします。」

永島(ながしま)・・・。ああ、(みなみ)の言ってた従弟(いとこ)かぁ。)

「よろしく。」

名前も聞いても僕の中では記憶の糸はつながらなかった。

 そのあと模型の連結器を変える授業が稲沢(いなざわ)さんによってなされることになった。

稲沢(いなざわ)さんについてきたのは箕島(みしま)、僕、柊木(ひいらぎ)北石(きたいし)の4人。他のメンツは模型をいじらなかったりして、こういう教習は必要ないということからだ。

「アド先生。なんか車両持ってきてください。」

稲沢(いなざわ)さんはそう頼んだ。しばらく待ってアド先生が持ってきた車両は115系の横須賀線(よこすかせん)で働いていた車両だった。上が青でしたがクリームの色の塗装。色違いの湘南(しょうなん)色をしているこの塗装は別名「スカ色」という。

「まずだなぁ。こいつの台車のねじをあーって取る。」

稲沢(いなざわ)さんも「あー」というときは裏声だった。いつからこの部活の「あー」は裏声だったのだろうか。

「取ったら今度はここについてるこの字形みたいなふざけたアーノルドカプラーを90度ねじって、上にあーって引っこ抜く。」

さらに説明を続ける。

「ここまで来たらこのカプラーを組み立てる。」

稲沢(いなざわ)さんが手に持っているのはKATO(カトー)が発売しているカプラーの交換パーツだ。これの連結器がついているほうと下のフックのついているほうを組み合わせることで一つのカプラーとして機能するようになる。説明書のくみ上げ方を見てくみ上げ、これをさっきとは逆の手順で車両に戻すと完成だ。案外簡単なものである。僕は自分の持っている模型のカプラーは全部直したが、自分が持っているのはTOMIX(トミックス)製なのでこれとはまた別の方式でカプラーを変えることになる。

 2個、3個と交換していくうちに全員作業に慣れてくる。作業になれたらまた別の車両。学校の車両庫から787系「特急(とっきゅう)つばめ」を出して、同じ作業をする。だが、これには一つだけ違うところがある。115系にはあったアーノルドカプラーが取り付けられていないのだ。その代りに自動(じどう)連結器(れんけつき)を模したカプラーがついている。自動連結器とはフックのような形状。連結すると左手と右手をひっかけた状態になる。これを鳥のくちばしのような形状をしたカプラーに交換するのだ。このカプラーの本物は密着(みっちゃく)連結器(れんけつき)という。

 下から引っ張るようにして自動連結器を模したカプラーをとる。今度はここに刺さるようになっている密着連結器型のカプラーを差し込んで完成。今度はさっきみたいな面倒な作業はない。他にも253系「特急(とっきゅう)成田(なりた)エクスプレス」のカプラーも交換した。

 それが終わるともうすでにあたりは暗くなっている。その頃になって部活は終了した。自分たちが荷物を置いていたところは完全に真っ暗になっていた。

「おいおい。下のオッチャンに電気つけてって言いにいかなかったのかよ。」

稲沢(いなざわ)さんはあきれたように言った。

 部活が終わると暗いも何も関係ないらしい。暗い学習室から僕たちはすぐに出た。


今回からの登場人物

潮ノ谷(しおのや)あまぎ 誕生日 1994年10月1日 血液型 A型 身長 155cm

日本貨物鉄道社員

稲沢(いなざわ)直人(なおと) 誕生日 1983年8月5日 血液型 B型 身長 171cm

本当にギャグ設定にしか思えないキャラクターが・・・。


自分で作っててすごいのができてしまったと思いました。だから僕には考える能力がもっと必要なんです。


昨日携帯のみのユニーク数100突破・・・。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ