41列車 補修 掃除
9月14日。
「ああ。今日もノートの補修かぁ。ボイコットしていい。」
「って言ってもしてないだろうが。」
「いや、そうなんだけどさぁ。・・・。ああ、やっぱり昨日実行しておくべきだったかなぁ。学校を核爆弾で破壊する。」
(言うことが怖いなぁ。)
「でも、それやったらおれたちまで被害出るだろ。そこはどうするんだよ。」
「なら、学校の周りにシールド発生装置置いて、まず学校以外をシールドで覆う。次でB-29をここまで飛ばしてきて、核爆弾リトルボーイ500発を投下する。そのあとは大和と武蔵でお祭り。すばらしいショーじゃないか。」
「確かに。それができれば素晴らしいショーだけど。まずリトルボーイ500発ってどうやって集める気だよ。」
「気合。」
「もっと現実性のある答えにしようぜ。せめて。」
「あっ。の前に自衛隊が正当防衛にやってきちゃうか。」
「やってきちゃうなぁ。」
「よし。やってきたら撃ち落とすか。」
「永島。そういう怖いことさらっと言わない。」
この日も18時までやって全員を解放。その翌日も同じ。だんだん残る人が減っていった。残る人が減っているのは四ツ谷先生がいない時を見計らって帰っている人がいるからだ。
「帰ってる人多いなぁ。宿毛今やってるので何ページ目。」
「198ページ目。」
「マジかよ。もうちょっとで終わるじゃん。俺なんかまだ3ページしか終わってないのに。」
「どっかで打ち切りになってくれないかなぁ。」
「でもさぁ、宿毛そこまで行ってて明日で打ち切られたら死にたいよねぇ。」
「ああ。マジでそうしたい。」
翌日。
「・・・。」
「・・・。」
「永島。昨日言ったこと本当になったな。」
「ああ。でも、終わってくれてありがたいけどな。」
「そういわないでくれよ。200ページ昨日でやり終わった俺の立場がなくなるだろ。」
「まぁ、ドンマイ。」
「そういわれてもなぁ。慰めにもなんねぇよ。」
「・・・。とまぁ。俺は部活あるから行ってきます。」
「永島。今のお前が本当にうらやましい。打ち込むものがあっていいよなぁ・・・。」
永島がいたと思った方向を見てみると、すでに永島の姿はなかった。
(・・・。あいつらしいな。)
ふと永島の机の上を見てみると、筆箱が置きっぱなしになっていた。
(あいつ。また家で筆箱がないってパニクッテ探し回るんだろうなぁ。届けてやるか。)
その頃部室では、
「四ツ谷のノート地獄からようやっと解放されたか。おい。衛生兵。早くナガシィを看病してあげて。」
善知鳥先輩は楠先輩のほうを見て叫んだ。
「あの。衛生兵ってもしかしてあたしのことですか。」
「アヤノン以外誰が衛生兵なのよ。早く治療道具もってきて。」
「そんなのどうでもいいですから、ふつうでいてください。」
僕が善知鳥先輩の暴走を止め席に着く。
「永島。お疲れ。」
後ろからナヨロン先輩が話しかけてきた。
「なんか数日見ない間にやつれたな。」
「そんなにやつれてますかねぇ。」
「うん。目が死んでる。」
「・・・。」
「まぁ、永島ならすぐに回復するか。こういう方面ならお前は困らないからな。」
褒められているのか、バカにされているのか。
「永島。これ。」
木ノ本が僕に向かって紙を投げた。それに目をやると今後の活動予定が書かれている。なお、今日の日付はどこにも書かれていない。先輩たちが作った活動日なのだ。
「永島。それ当てにしてたら死ぬぜ。」
「もう半年もたちますから、予定表が当てにならないっていうのは分かってますけど・・・。なんで書いてない日までやるんですか。」
「いいだろ。楽しければそれでいい部活なんだから。」
「・・・。まぁ、そうですけど。」
そのあとはいつもと同じバカ騒ぎ大会。今日は部室が少し汚くなっているといったので、掃除をやった。でも、ただの掃除ではない。
「この四ツ谷死ねー。」
「バカたれ。言うことが違う。くたばれ。700系。」
「なんでカモノハシがくたばらなきゃいけないんですか。かっこいいというのには少しかけ離れてるかもしれませんけど、かわいいじゃない。」
「あれのどこがかわいいんだよ。俺には全然わからん。ていうか、善知鳥カモノハシの意味わかってるか。」
「え。オーストラリアにいる動物のことでしょ。あれかわいいじゃん。」
「なるほど。カルチャーギャップな。確かにあれはかわいいかもしれないけど。リアリティのカモノハシはかわいくない。」
「もういいからそんな話。手が止まってる。」
「おーい。誰かゴミ捨てに行って。」
「おーい。これ必要なやついるか。・・。ゴミー。善知鳥こいつもダストボックス行き。」
「はーい。サヤの手経由ダストボックス行きです。整理券をお取りください。」
「あの。これゴミですか。」
「バカ。この部活では迷ったら信じたことやればいいんだよ。1秒迷ったらごみ箱に捨てろ。」
「アヤケン違う。迷わずに捨てろ。」
「分かりました。これからは迷わずに捨てます。」
「ナガシィ。この発泡砕いてください。お願いします。」
善知鳥先輩がちょっと小さめの発泡スチロールを構える。
「んじゃあ。E233のゴミー。」
「えっ。あいつゴミじゃないだろ。」
「サヤは際物好きなんだからゴミじゃないだけ。俺あれ好きじゃない。」
「だから。ナヨロンはいつまで電車が恋人って言ってるんだよ。」
「はっ。俺がいつそんなこと言ったんだよ。」
「だって今E231系は好きじゃないって言ったじゃん。」
(しょうもない間違い方だな。)
「バカ。俺はE231はすきとも言わないし、嫌いとも言わない。」
「じゃあ、なんだったら好きっていうのよ。」
「えっ。C62。」
「お前はあれのどこに萌えてるんだよ。」
「萌てねぇよ。」
「・・・。」
「サヤ先輩。アケ先輩。ナヨ先輩。あなたたちのせいでゴミが散らかってます。」
「あー。バカたれ捨てろ。全部。鉄研部員の手経由ダストボックス方面、ダストシュート行きです。整理券をお取りください。整理券をお取りください。整理券をお取りください。危険物は核爆弾以外持ち込んでいいです。」
「そんなことどうでもいいですから。」
「はい。アヤノン。これ持って。」
善知鳥先輩が楠先輩の手に二つずつゴミ袋を持たせる。
「朝の忙しい主婦。」
「ハハハハ。」
「何笑ってるんだよ。バカタカ。お前が捨てに行けー。」
「はい。アヤノンこっちこっち。もっといいのあった。」
今度は楠先輩に8つゴミ袋を持たせる。もちろん、全部もてていない。三つずつ果てに。一つは左腕で抱えるように。最後は口にかませた。
「スーパー朝の忙しい主婦。」
「どっからこんなにゴミ袋集めたんですか。ゴミありすぎでしょ。」
しゃべったので口にくわえられていたゴミ袋が落ちる。
「落とすな。試験にも落ちるだろ。」
それを聞くと次は左腕に抱えていたゴミ袋を。最後は両手でつかんでいるごみ袋の手を放す。
「ハクタカ。まだ近くにいる。」
「さっきゴミ捨てに・・・。」
「はい。いますよ。」
「ちょっとゴミ袋三つもってきて。」
「よーし。ハイパー朝の忙しい主婦にしてやる。」
「やめてください。」
そう言った声が泣きそうだった。
「・・・。」
こんなことで18時まで。
「よーし。後はだれがこのゴミ袋を向こうまで持ってくか。」
「バスケ部いるから。直通運転できないな。」
「確かに。今ゴミ袋が11あるわけだし全員で分担しても一つは持ちことになるんだよなぁ。じゃあ、やっぱりジャンケンで決め・・・。」
「それ嫌です。」
ハクタカ先輩がまずダッシュ。善知鳥先輩の足元に置かれているごみ袋を二つ持って階段を駆け下り始めた。
「あっ。ハクタカ。フライング。」
善知鳥先輩も二つ持って部室から出る。
「はい。後は朝の忙しい主婦さんお願いします。」
「お願いされません。」
「バカ。い・・・今の確実に腹に入ったぞ。内臓飛び出るかと思ったじゃないか。」
「あっ。ごめんなさい。」
「はぁ。しょうがない。残りは俺たちで分担するか。」
「お先に失礼しまーす。お疲れ様でーす。」
僕と木ノ本と楠先輩はそれを聞くとさっさと荷物を持って部室を後にした。
「よし。俺たちも帰るか。」
「待て。貴様らは絶対返さん。」
「なんでだよ。ナヨロンだけで運べばいいじゃないか。」
「一人だときついんだよ。」
残りは残された3年生が処理することになったらしい。
書いてませんでしたが、筆箱はちゃんと永島のところに戻ってきましたよ。
話は変わりますが、この小説は変に場面転換が多いと思います。恐らく僕自身の癖なのだと思います。この頃原作作ってて嫌って言うほどよく感じます。
そういう散らかったものでも読んでくれる人には感謝。