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MAIN TRAFFIC1  作者: 浜北の「ひかり」
Kishikawa High School Episode:3
125/184

125列車 熱海の砂浜

 全員が集合したことを確認して、改札口を通る。今日の引率はシナ先生だ。僕たちが乗る列車は4番線から発車する。

永島(ながしま)さん。どっちが313系(サンイチサン)だと思いますか。」

夢前(ゆめさき)はそう聞いてきた。

「分かるわけないだろ。あいつら共通運用なんだし。」

「それもそうですね。」

階段を上りきって4番線を見てみる。4番線になにもいないのはふつうのこと。まだ発車時刻じゃないからだ。そして、到着時刻でも入線時刻でもないからだ。

「そう言えば、佐久間(さくま)のほうはどうかしたんですか。」

箕島(みしま)は今日佐久間(さくま)が来るということで聞いている。

「どうしたかちょっとメールしてみてくれないか。」

シナ先生からそう受け取って佐久間(さくま)にメールを打ってみた。その返信は寝坊したから浜松(はままつ)駅に急行中とのことだった。浜松(はままつ)から涼ノ宮(すずのみや)は近い。電車で6分しかかからないし、そんなでもないだろう。

 しばらくたつと4番線に白のヘッドライトをつけた車両が入線してきた。

「全員後ろに乗りましょう。」

夢前(ゆめさき)がそれを見て叫ぶ。その理由は上記のとおりだ。後ろも前も関係ないならこんなこという必要はない。だが、僕たちにはその前後ろを気になるものだ。こちら側が313系なら向こう側は当然と言っていいほど211系だ。わざわざ乗りたくないほうに乗ろうという気も起きない。

大嵐(おおぞれ)は前行かないのか。」

「うーん。今それを迷ってるんですよ。」

(はやぶさ)。後ろのほうがいいと思うぜ。」

「もう騙されません。」

と言っている間に313系が僕たちの前に停車した。ドアが開いて、僕たちはその中に入る。まだだれも座っていない。座席はロングシート。ここから熱海(あたみ)方面に向かう編成の鉄則。1枚目から2枚目のドアの間。この両側の座席に腰掛けて、発車を待った。ここに来ないメンツは隣の動力車に行くか、ここの後ろに車掌と同じように車内を眺める形でいる。

永島(ながしま)さん。またやりませんか。例の決着。」

空河(そらかわ)が持ちかけてきた。

「またしりとり。あれ決着つかないじゃん。」

「一度付きましたよねぇ。木ノ本(きのもと)さんが脱落したから。」

「おーい。今なんて言った。」

「何も言ってません。」

「でもあれって、木ノ本(きのもと)に関してだけだよねぇ。俺たち全員の決着がついてないから、また全員でやるか。」

「全員でやるって何をやるんですか。」

朝熊(あさま)は興味を持ったみたいではなしに入ってくる。

「えっ。鉄道だけに縛ってしりとりをするっていうやつだよ。」

「鉄道だけねぇ・・・。なんか楽しそうですね。」

「だろ。朝熊(あさま)もやってみないか。」

「できるかなぁ・・・。」

「大丈夫。困ったらヒント出すから。」

(・・・。それじゃないんですか終らない原因。)

「じゃあ。僕も混ぜてください。」

己斐(こい)も名乗り出てきた。

己斐(こい)。お前はやんなくていいって。」

すかさず朝熊(あさま)がそう言った。それになんでと聞き返すと、

「なんでって。お前いたら最強すぎるだろ。大体時刻表の駅名ほとんどいえるやつに勝ち目なんてあるのかよ。」

「一つだけあるかなぁ。ラ行のル。」

確かに。これは何と言ってもネタが少ない。このるから始まる駅は留萌(るもい)留辺蘂(るべしべ)ぐらいしかない。この二つを言いきってしまったら終了だ。しかし、僕たちがなぜこれだけで終わらなかったのかというと他のものに頼ったから。ルから始まる鉄道に関係する線形を言ってもアウトではない。

 その後木ノ本(きのもと)と僕で人を募った。やる人員は少ない。木ノ本(きのもと)留萌(るもい)、僕、北石(きたいし)朝熊(あさま)己斐(こい)空河(そらかわ)木ノ本(きのもと)スタートで浜松(はままつ)から始まった。留萌(るもい)津幡(つばた)で来て、僕が考えているときに佐久間(さくま)が列車の中に飛び込んできた。そして、ドアが閉まる。さっきまで自分が何を考えていたのかわからなくなる。

「えーと。ただったよなぁ・・・。た・・・。た・・・。た・・・。た・・・。・・・。立川(たちかわ)。」

「わ・・・。和寒(わっさむ)。」

「あっ。使われた。ていうかダメでしょ。和寒(わっさむ)っていうときには「わっ、サム。」って言わなきゃ。」

「どういうことだよ。別にお前と俺じゃあネタが競合して当たり前。俺とお前はつぶすかつぶされるかだ。」

「むって言ったら有名なところがあるね。向日町(むこうまち)。」

「なるほどカマ関連できたな。ち。知立(ちりゅう)。」

「「あけぼの」が止まる羽後本荘(うごほんじょう)。」

「「あけぼの」以外も止まるけどねぇ。」

すかさず己斐(こい)のツッコミが飛んだ。そのあともこのしりとりを続けていたけど、なんかの拍子に火が消えていった気がする。今誰かというのを気にしないで、外を見ていた。

「おい。永島(ながしま)。らだぞ。」

留萌(るもい)にそう言われた。まだやっていたようだ。外はいま列車が走って行ったところだった。当然車両は313系と211系。

「ら・・・。「雷鳥(らいちょう)」って出た。」

と聞き返すと留萌(るもい)はうなずいた。他に「「ライラック」出た。」「「ラピート」出た」と聞いても同じ反応が返ってきた。感心していなかったからこれまでのことはほとんど聞いていなかった。自分が知らない間に結構進んでいたようだ。

「じゃあ、近鉄(きんてつ)(らく)」。」

「「(らく)」・・・。ああ。あれかぁ。」

留萌(るもい)には理解できたようだ。北石(きたいし)にくでまわして、また外を見た。

「ここも有名って言ったら有名じゃないのか。黒磯(くろいそ)。」

北石(きたいし)がそう言う声が聞こえてきた。有名って言っても鉄の間だけだろう。しばらくたってまた僕に順番が回ってくる。これも切り返して、また外を見る。また順番が回ってくると考えて、切り返して、外を見る。それの繰り返しだった。

「し・・・。し・・・。し・・・。」

「間もなく静岡(しずおか)静岡(しずおか)です。乗り換えのご案内をいたします。」

「・・・。」

「おい。何車掌割り込みしちゃってんの。」

「やってる間に結構進んできましたね・・・。」

「よし、北石(きたいし)静岡鉄道(しずてつ)で。」

「あっ。でもそのままですね。」

ここで車掌が飛び入り参加してくるとは思わなかった。僕たちは気付かぬ間に静岡(しずおか)までコマを進めてきた。静岡(しずおか)の1番線に入線した列車は、客と乗務員を入れ替えて、発車していった。ここからは運転所の管轄が変わるのだ。列車は床から引っ張られるようにして静岡(しずおか)を発車した。北石(きたいし)朝熊(あさま)はこの間に順番を終わらせていた。何を言ったかというと辻堂(つじどう)宇都宮(うつのみや)。この先車掌の割り込みもなかった。

 沼津(ぬまづ)に来るとまた割り込みがあった。今度は車掌の割り込みではなかったのだが、風景が割り込んできてしまった。

永島(ながしま)さん。あれありですよねぇ。」

今の順番の空河(そらかわ)が指差した。そこには青の貨車が大量に止まっている。

「ああ。いいけど・・・。」

空河(そらかわ)。セコイぞ。」

「セコイっていったらさっきの永島(ながしま)さんだってセコイじゃないですか。」

「いや、永島(ながしま)はいいんだって。」

「差別だ。差別だ。」

「確かに。さっきのはセコかったよ。」

ここは僕がセコ手を使ったということを認めておこう。このほうがいいかぁ。

「じゃあ、ワム380000形。」

「結局それかぁ・・・。た・・・。た・・・。」

木ノ本(きのもと)は文句を言ってから他のことを考え始める。木ノ本(きのもと)高松(たかまつ)と答えるときには列車は沼津(ぬまづ)を発車していた。沼津(ぬまづ)を出た時点で乗務員は女性に変わっていた。今では珍しいことでもない。逆に珍しいといえるのは車内が暗くなったことだ。

「現在東京電力管内の計画停電に際し、車内の照明を消灯させていただきました。」

車掌からはそういう案内がされていた。この状態で列車は上に道路(実際のところ分からない)の下をくぐると車内が暗くなる。

「暗いなぁ・・・。」

空河(そらかわ)がつぶやいた。

「このまま丹那(たんな)トンネルにツッコんだらどうなるだろう。」

ちょっとそれを想像してみた。丹那(たんな)トンネルの中は文字通りのところ。車内灯がついていないとこの中は真っ暗。夜になる。

「さすがに丹那(たんな)トンネルまでこのままはないでしょ。」

留萌(るもい)がツッコんできた。もちろんその通りになった。箕島(みしま)を出ると計画停電のほうはどうでもよくなかったのか照明が点灯された。函南(かんなみ)を過ぎると次は終点熱海(あたみ)。何度も書いているようでくどいかもしれないが、この間に丹那(たんな)トンネルがある。

 熱海(あたみ)に到着して、僕たちはホームに降り立つ。列車は折り返し普通島田(しまだ)行き。方向幕・・・フルカラーのLEDの表示が変わっていた。フルカラーと言っても普通の場合は全部白文字であらわされているが・・・。ホームから階段を下りて、改札口をぬける。熱海(あたみ)はいま工事をしているみたいだった。いたるところにある柱をクッションらしきものが覆っていた。そこをぬけて、おととしの歓迎旅行で集合場所にされていた蒸気機関車の前までやってくる。

「よし。じゃあ、ここで解散にするけど、また13時にここに戻ってきて。まずはここから自由行動です。」

シナ先生がそう言って、自分のクラスの青海川(おうみがわ)牟岐(むぎ)を連れてどこかに消えていった。僕たちはしばらくこの場にとどまっていた。柊木(ひいらぎ)たちも同じだった。

「クッ。」

僕はちょっと声を上げた。誰かが僕の横腹をいじっているようだ。そして、こういうことをするのは空河(そらかわ)しかいない。

永島(ながしま)さん。お昼って食べるんですか。」

「えっ。食べないけど。どうして。」

「あっ。やっぱり食べないんですか。」

空河(そらかわ)はそういうとしりとりの続きをやらないかと持ちかけてきたが、今はさすがにそういう気分じゃない。ことわってそのままどこかをうろうろしようかなぁと思っていた。でもどこをどう歩いていいのかわからない。

「ナガシィ先輩。海のほうでも行ってみませんか。」

柊木(ひいらぎ)はそう持ちかけてきたので、柊木(ひいらぎ)についていく状態で行くことにした。

 熱海(あたみ)は結構高低差の大きいところであるというのを感じた。前はご飯を食べるぐらいしか時間がなくて、こっちの方など歩いていない。僕は海を見ながら歩いていった。15分か20分ぐらいかかったと思う。その時にはもう海の砂浜にいた。

「ナガシィ先輩あそばないんですか。」

(はやぶさ)はそう言って僕の隣に座ってきた。

「今日は313系(サンイチサン)のVVVFは聞けたのかよ。」

「はい。・・・。でもあたし動力車がどこなのかいまだによく分からないんですよ。なんかいい方法とかありませんか。」

(いい方法ねぇ・・・。)

はっきり言ってそんなものない。同じことを小6の(もえ)にも聞かれたことがあったけど、その時は僕にも何がなんなのかわからなかった。その時はパンタグラフがついている車両には必ずモーターがあると信じていた人である。

「まぁ、ここら辺で言ったらパンタがついてればモーターがついてるって考えていいかな。」

「ここら辺ってことはここ以外はそうでないこともあるってことですよねぇ。」

「まぁ、そういうことだけど。」

「・・・。ナガシィ先輩って歌のことほとんど知りませんけど、「(つばさ)をください」くらいは知ってますよねぇ。」

(はやぶさ)は話題を変えてきた。

「知ってるけど、それが・・・。」

「前瀬戸学の展示の時に前聞かせたじゃないですか。歌の歌詞が駅名になっているやつ。あれの「つばさ」バージョンを覚えたからパッチ状態ですけど小倉(こくら)から新庄(しんじょう)までは行けるようになりました。」

「へぇ、そうなのかぁ・・・。俺は小倉(こくら)から東京(とうきょう)までだったな。」

「・・・。ナガシィ先輩も結構覚えてるんですね。」

砂浜と道路の間は僕たちの腰の高さより少し高いくらいのコンクリがあるそこに座って話していると柊木(ひいらぎ)がこちらによってきた。

(はやぶさ)。」

「何。」

「お前さっきからパンツ見えてるぜ。」

これを聞いた(はやぶさ)の顔が赤くなってそれを言いにきた柊木(ひいらぎ)を追い回す。それを呆然と見ている北石(きたいし)潮ノ谷(しおのや)柊木(ひいらぎ)はちょっとした拍子にこけて、そこを(はやぶさ)に抑えられる。

「ねぇ、北石(きたいし)潮ノ谷(しおのや)は見たの。見てないの。」

「見てねぇよ。」

「本当は見えてても見えてないって言いたいんじゃないの。みんなエッチだなぁ。」

「おーい。そこは・・・。」

「見たんなら忘れろ。」

(いや、男にそう言うほうが無理だと思う・・・。)

「少なくとも俺は見たぞ。白。」

「言うことないだろ。」

「・・・。」

時計を見てみるともうそろそろ時間だ。

「おーい。そろそろ行くぞ。」

と声をかけた。その声を聞いて、砂浜で遊んでいた柊木(ひいらぎ)たちが僕の周りに戻ってくる。

「ちょっと得した気分。」

「最悪。これからスカートで旅行するのやめよう。」

(つばさ)って結構エロいな。醒ヶ井(さめがい)先輩と同じだな。」

潮ノ谷(しおのや)がそう言うと

「マジかよ。あんなのと一緒かよ。」

そのあとはいていた。僕たちが集合場所に戻ったのは12時55分ごろだった。


モーターのついている車両。どう考えますか。本編以外に先頭には必ずついていると考えますか。


先頭には必ずついているということなんてありません。むしろついていないというほうが多いです。

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