119列車 新しい宣伝
また大阪まで行ってから数日が立つ。今日から僕たちは3年生であるが、その感覚というものが全くないというのが今の僕の心境。そんなことはどうでもいいという感じで僕はいつもと同じように模型部屋で遊んでいた。すると机の上においていた携帯が鳴った。
(こんな時間に誰だろう・・・。)
携帯を開いて、メールを見てみる。
「よーす。今223の1000に乗ってる。」
萌だ。と言ってもこの文面はなんだ。
「おい。何そんなのに乗ってるんだよ。俺もつれてけ。」
「おいおい。どうせ家にいるんだろ。それ無理じゃん。」
(確かに・・・。)
「ていうかそれっていま大阪とかそういう方面行ってるってことだよねぇ。なんでまた大阪なのさ。」
「進学校のオープンキャンパスですけど何か。」
「なんだ。そうなのか。そういうところにも萌が通いたいっていう学校があるわけ。」
「何あったら困った。」
「別に。ただ意外だっただけ。」
(意外かぁ・・・。)
これ以上のことは僕から聞かなかった。萌のいく学校だ。どういうものかは大体見当がつく。今1000番台に乗っている萌には腹が立ったけど、腹を立てても仕方がない。100系じゃないだけましと思った。そう思うと新幹線の線路で100系を走らせたくなった。家にある100系は学校のと違って「グランドひかり」というフェイントはない。なんたって家にある100系は大量にある寝台特急の模型と同じく僕のものだからだ。
「100系の隣は何走らせようかなぁ・・・。」
お父さんの新幹線の箱の中から100系のついになる新幹線を探す。やっぱり100系の対となったら0系か300系だろう。500系もいいけど、この3人家族が妥当だ。自分の中で議論して、0系を持ち出した。
そんなことをして残りの春休みを過ごして、4月6日。今日から3年生の始まりだ。クラス編制は99%変化がないまま。変化したのは僕の出席番号が25から24になっただけだった。ひとつ前にずれた席に腰を下ろした。ただ、やることがなくて暇なので、すぐに席を立って、外を見たりとしていた。落ち着きがないとも取れるが、このほうがいい。
「・・・。」
こっちのクラス編制も99%変わらないまま。一つ変わったことは黒崎が鳥峨家の隣になったことぐらいだった。薗田のほうは「これはいいいじる材料」とかそんなことを言っていたけど・・・。私は黒崎のふたつ前。だから後ろの様子はよく分からない。
「ねぇ、あたしどうすればいい。」
(知るか・・・。)
「普段通り授業受けてればいいじゃん。」
「それができれば苦労しないって・・・。」
「・・・。私はそういうので困ったことないけどね。」
「いや、それは萌がそういうことにあまり関心持ってないからでしょ。」
こんな会話を黒崎とした。
始業式が始まるまでの間にクラスの人が全員・・・じゃなかった。数人を残して全員集まる。学期の一番最初まで遅れてくるとはどういう神経の持ち主なのだろう・・・。
「永島。」
横から話しかけられた。話しかけてきたのは木ノ本だった。
「何。」
「箕島から伝言。今日部活あるって。終わり次第部室集合だって。」
「了解・・・。」
ダルイ始業式を済ませて、ホームルームをやって部室に集合。
「ようし。これで全員集まったな。」
「ところでなんなんだよ。全員部室に集めて。」
「なんなんだよじゃないって。鉄研部に何とか人呼びこまなきゃ。去年も結構入ったから、そんなに多くなくていいけど。」
「多い方がたのしいって。」
木ノ本がすぐに反論した。
「別にそんなに多くなくていいって。1千人入れば十分。」
佐久間がすかさずそう言う。1千人とは結構多いと思うかもしれないが、佐久間の1千人は一人と同じだ。
「また変なのが入ってきたりして。」
「なんで俺も見るんだよ。」
「すごく濃いのが入ってきたりして・・・。」
「・・・。まぁ、どういう人が入って来るかは別にして、とりあえず一人は確定してる。」
と箕島が言う。
「俺の中学の後輩で、鉄研にぜひ入りたいっていう人がいるんだけど。」
「へぇ。」
「他にそういう当てない。」
「ないよ。」
「だよねぇ・・・。」
「で、今日ここに集めたのはなんでだ。」
「あっ。そうそう。全員に去年はったポスターみたいに写真を今回も張りたいと思う。それで、必要な写真だけど、それをみんなが撮った中から選びたいと思うんだ。」
(なるほど・・・。)
「なんかいい写真とかないって今すぐに聞くものなんだから、8日まで待つから。載せたい写真があったら送るとかいろいろしてくれっていうこと。」
「了解。」
「今僕から言いたいのはこれだけ。後はアド先生がこれからのことはなすからもうちょっと待ってて。」
ということでしばらく待っているとアド先生が来た。
「はい。それではこれからの工程を説明したいと思います。また5月8日に日曜日にクリエイトでの展示が決まってます。」
「今回は貨物のほうはやらないんですか。」
「あ。今回はそういう話が稲沢君からきていません。」
アド先生はさらに説明を続けて、今確定している展示はクリエイト展のみ。他クリスマスにやったキラキラ展、遠鉄フェスタ、暁フェスタの話はまだ来ていない。そして、折尾町の展示はもうすでに話が来ており、瀬戸学院のほうも本決まりではないがそういう話が来ているとのことだった。
「話は以上です。じゃあ、箕島君部活説明会の時はこの鉄研を盛大にアッピールしてください。」
「部長。アッピールだと。」
「アッピールは必要ないかなぁ。アピールは必要だけど。」
「アド先生。去年使ったギャグは3年生には通じないって。」
「そうか。」
そういうとアド先生は座っていた席から立って「それじゃあ、今年もよろしくお願いします」と言って部室から出ていった。そうなったら僕たちもここにいる理由がないので解散した。
僕は家に帰ると言っていた写真のほうを決めることに取り掛かった。寝台特急の写真は全部木ノ本で間に合うはずだ。ならほかの写真にするべきだ。ちょうど僕にはいいネタがある。あのアルバムを探した。恐らく萌は去年のキラキラ展の時に持ち出して、また同じところにしまってあるはずだと思い、そこを探した。すると思ったとおりだ。すぐに目的のものが見つかった。しかし、これには一つだけ問題がある。データ的に保存しないとだめなのだ。これはお母さんに言ってすぐに解決してもらい僕の携帯にデータを転送。それをさらに箕島の携帯に転送した。あと他に僕が載せてほしいと思うものはここにある模型の写真か・・・。しばらく考えてどれにするかと思う。223系を引っ張り出してきて、それをカメラに収めて、箕島に送った。
4月8日。
「ちょっとこれ作ってみたけど、どう思う。」
箕島が作ったこと仕様のポスターを僕たちに見せた。乗っていた写真は「カシオペア」。やっぱり目を引くのはこれぐらいなのだろう。
「いいんじゃない。」
「そうか。もうちょっと派手なほうがいいんじゃないか。」
「別にこれぐらいでもいいじゃん。これで何枚も量産してくれればいいよ。」
「・・・。じゃあ、このままでいいっていう意見が多いし、これで作るな。」
箕島はそう言って自分の荷物をまとめ、お礼を言って足早に帰っていった。
4月11日。今日の午後1年生に対する部活動説明会がある。僕は部活の副部長ではあるが、そこには同行しなかったので、箕島が何と言ったのかはわからない。でもいいや。その放課後も部室に集合。内容はポスター貼りだ。1年生のクラスがある後者はいつも南棟の2階から1階。中学生は南棟の西側の2階。特進クラスの1年生は南棟西側の3階。そこに箕島が作ったポスターを張っていく。これは一度生徒会の目が通っているので、左下に生徒会というハンコが押してある。それを目につきやすいところに貼って言って活動終了かと思ったが、シナ先生が来て、校舎に貼ったポスターの数が多すぎるとの苦情が来たというのだ。多すぎるのかと思ったが行ってみればすぐに分かる。何とも密度が高いのだ。少し減らして、活動を終了。部員が来るか来ないかは今年の1年生にかけてみるしかない。
4月12日。今日から布教活動だ。
「醒ヶ井。入口で宣伝するからさぁ、立札みたいなの作ってくれないか。」
箕島が醒ヶ井に頼む。醒ヶ井はさっさと作って、それを持って柊木たちが西門のほうに行った。帰り際の部員を捕まえて、強引に宣伝に参加させる。ただほとんどの人が通り過ぎていくだけで、興味を持ったのかは未知数だった。
「箕島先輩。ほとんどの日と通り過ぎてくだけですよ。誰も興味持ってないっていう感じ。」
柊木は戻ってくるとそう言った。
「そうかぁ。やっぱり鉄研だしなぁ。鉄道に興味持ったオタクしかいないって思ってるんだろうなぁ。まぁ実際そうだけど。」
「オタクってそこ行ったらおしまいでしょ。オタクがなんだよ。現に鉄道知識全くない人だって入ってるじゃないか。新発田ちゃんがそうじゃない。」
「そんなこと言ったって、内部は入ってみないと分からないっていうのがふつうですよ。」
「・・・。」
「だよなぁ。」
結局この日は何の動きもなかった。1年生にはこの部活はどう映っているのだろうか。ただのオタクの集まりだろうか。オタクの集まりは偏見も行き過ぎている。決してそんな部活ではない。実際には鉄道知識をいっぱい持った人がたくさんいるだけだけど、そういう話に火が付いたらそいう話で盛り上がるだけで、普段話していることは鉄道の話ではない。普段の内容と言えば、ギャグしか言わないというのがこの部活の真骨頂。ギャグで笑わせるというのがこの部活なのだ。翌日13日も動きはなかった。シナ先生やアド先生のほうにも部活登録届は来ていない。着ているのは3年生と2年生と中3と中2だけだという。一週間の中日まで来た14日。ついに動いた。
設定の修正
柊木翼 身長 152cm→156cm
北石正斗 身長 150cm→152cm
隼結香 身長 149cm→153cm
潮ノ谷あまぎ 身長 155cm→159cm
諫早轟輝 身長 161cm→164cm
空河大樹 身長 154cm→159cm
朝風琢哉 身長 151cm→156cm
夢前つばめ 身長 146cm→152cm
新発田紗奈 身長 141cm→147cm
大嵐響 身長 139cm→143cm
本編もようやっと高3。このシリーズだけで言えば終わりが見えてきました。これまでのことから考えて高3遍も60話程度というわけで180レぐらいまでにしようと考えていますので、よろしくお願いします。