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八話 プレイヤーエンカウント

○イベント判定(1d100)

結果【65】なし


※76以上で発生


○ダンジョンの難易度(1d100)

結果【28】簡単


※91以上によって主人公にとって適正難易度となる



○上位魔術書獲得判定(1d100)

結果【20】(15+5:幸運バフ)

失敗


※72以上:100-ダンジョン難易度


○スキル獲得判定(1d100)

結果【81】(76+5:幸運バフ)

大成功:2個習得


※50以上


○上位スキル判定(1d100)

※72以上

結果【7】(2+5):幸運バフ

失敗


○スキルの便利さ判定(1d100)

結果【98】(93+5:幸運バフ)

とても便利


結果【70】(65+5:幸運バフ)

少し便利


スキルの種類(1d5)

1.武術系

2.魔術系

3.ステータス上昇系

4.体質系

5.その他


【98】とても便利→【2】魔術系

【70】少し便利→【4】体質系




○プレイヤーエンカウント判定(1d100)

結果【86】エンカウント

※76以上でエンカウント


○何人?(1d100)

結果【11】一人


1~70.一人

71~90.二人

91~99.三人

100.たくさん


○エンカウントプレイヤー(1d2)

結果【2】他国のプレイヤー


1.日本のプレイヤー

2.他国のプレイヤー


○エンカウントプレイヤーナンバー(1d71)

【10】10番目のプレイヤー


≪人物≫

性別:決定済み


○年齢(1d6)

結果【??】


1.幼児

2.少年・少女

3.青年

4.若者

5.中年

6.老人


好感度(1d100)【??】

相性(1d100) 【??】

関心(1d100) 【??】

<遊戯10日目>


 あなたは今日のダンジョン探索を終え、自宅に帰還した。


 ここ数日のダンジョン探索のおかげで、あなたはたくさんの魔術を習得した。


 また、その習得した魔術に含まれる魔術式も全て解析して理解したため、オリジナル魔術が非常に多様で効率的になった。


 ここ数日でいくつもの魔術式を理解したため、あなたは魔術に下位と上位の存在があることに気づいていた。


 下位の魔術の特徴は、【火矢】のような構成も単純で、魔術式の理解も比較的容易な魔術のことを指す。


 上位の魔術は、あなたが習得した【反射】、【加速】、【誤認】などの魔術が例であり、構成が複雑化しており、強力かつ独自性が高い効果を発揮する。そして魔術式の難易度も、下位に比べると非常に難しくなっている。


 例えると、下位の魔術が小学校の算数で、上位が高校の数学といったものだろうか。


 そしてやはり下位と上位の差で一番特徴的なところは、下位魔術は基本的に属性に分けられるということだろう。


 例えば下位魔術は大雑把に、火、水、氷、風、土、木、雷、光、闇に分けられる。そして上位魔術の場合、【反射】や【加速】、【誤認】など、属性というよりも事象的な概念に近い構成である。


 上位魔術でできることは、下位魔術で再現することはできる。しかし、下位魔術は根本的に属性という概念に則って、魔術式が存在する。


 例えば火の下位魔術なら、魔術式のベースがまず火という概念に依拠する。火という概念をもとに様々な魔術式が存在するために、火という概念から離れた事象を起こそうとするほど、その効果は弱まり、多くの魔力を消費するようになる。


 上位魔術の場合は、事象そのものがその魔術の核となる概念のため、例えば【加速】の場合はまんま加速という概念をもとに魔術が構成されている。故に、あらゆる事象を【加速】の対象にすることができる。


 比較しよう。火の魔術で高速で移動する場合、ロケットエンジンのように、火を高速で噴出するという、熱エネルギーを運動エネルギーに変換する過程が必要になり、その過程において魔力的には大幅なロスが生まれる。


 それに対して、【加速】の魔術は自身が移動する速度自体を魔術式によって変動させる。移動速度に対して、魔力を消費した分だけ数値を上昇させるのだ。


 そのプロセスは非常にプログラム的であり、高次的なものである。そして魔術式そのものも下位魔術より複雑で洗練されているので、出力や魔力消費そのものにも大きな差がある。


 つまり端的に述べると、上位魔術はとても強いのである。


 それから。ダンジョンに潜っていてあなたは気づいたのだが、上位の魔術書は非常に貴重であり、初日に【加速】、【反射】、【誤認】の魔術書を手に入れて以来、あなたは一度も上位の魔術書を手に入れていない。


 よほど初日は運が良かったのだろうか。


 しかし上位の魔術書は手に入れられなかったその代わりに、あなたは新しくスキルオーブというものをダンジョンで発見していた。


 スキルオーブはそれを手で砕くと、そのスキルを砕いた者が習得できるという代物だ。


 それらを使用したあなたは、【魔術心臓(マジックコア)】と【自然回復】のスキルを習得した。


 各スキルの説明をすると、【魔術心臓マジックコア】はあなたの心臓が魔術使いにふさわしい機能を持つように進化し、魔力の生成量や魔力の質が上昇するスキルだ。


 【自然回復】は体力の回復や怪我の治りが早くなるスキルだ。


 【自然回復】はともかく、【魔術心臓マジックコア】のスキルはあなたにとって非常に有用なスキルだ。


 体が自分のあずかり知れぬところで変化する恐ろしさはあるものの、ステータスによって既に原形もとどめないほど体のスペックが改造されているので、今更だろうと諦観した感情をあなたは持っていた。


 本日は遊戯が始まってから10日目の夜。


 あなたはこの世界でも変わらずに自分の生活リズムを守り、健康的な生活をおくっていた。


 夜12時。もう寝る時間だ。


 床につこうとしたところで、あなたの感覚が敵の襲来を告げた。


 何か大きな叫び声。


 その音が届いた瞬間、あなたの家の窓ガラスが全て砕けた。


 いや、あなたの家だけではない。ここら近辺一帯全てのガラスが割れている。


 ビリビリと強く肌を撫でる感覚。もしステータスで体を強化されていなかったら、鼓膜が破れていただろう音の波。


 なるほど。


 今日は遊戯が始まってから10日目だ。キリの良い日だ。


 つまりゲーム的に考えれば、特別強いボスのような存在が出現してもおかしくはない日付なのだろう。


 とはいえ、家の窓を壊されたのはひどく不愉快だ。


 あなたは割れた窓から飛び出し、魔法を使い空を駆ける。そして音の発生源を見つけると、そこにいた存在にあなたは驚いた。


 白い巨人。身長20メートル近い巨大な存在。しかも、二体いる。


 こんな存在もいるのか。あなたは驚きと感嘆の混じった視線で巨人を見つめる。


 ふと。あなたは巨人を観察していると、どこかなじみ深い気配を察知した。


 その気配の人物は白い巨人から遠ざかるように、一般的な基準より遙かに凄まじい速度で道路を走り抜ける。


 人。


 そう、人である。


 この世界に存在する人というのは、すなわちプレイヤーである。


 あなたは初めてプレイヤーを発見した。


 あなたにとって他のプレイヤーは情報の塊のような存在だ。


 どれほど強いのか、どんなことができるのか、何を望むのか。知りたい。知らなければいけない。


 あなたは魔法を使い、そのプレイヤーの後を追う。


 プレイヤーは数キロ離れた場所にいたが、あなたは一秒と経たずにその距離を縮め、そのプレイヤーを観察する。


 見かけは少年と呼べるような、小学校中学年ほどの男の子だろうか。


 道を駆け抜ける速度はオリンピックなどで人類最速と呼ばれるような速度よりさらに速く、走り方も非常に洗練されていて合理的だ。


 あなたがステータスの配分を少しずつ行ない、ステータスの上昇の度合いを把握することが出来ていれば、この少年が現在どれほどのステータスを持っているのか推測することが出来たのかも知れないが、今のあなたにはそういった知識はなかった。


 ズシンズシンと、大きな音が聞こえた。


 振り返ると、その巨体に見合わず凄まじい勢いで走ってくる巨人。


 あまりの迫力感に、ステータス的には優位であろうともあなたは思わず怯えてしまう。


 恐怖を感じたのは少年も同様のようで、青い顔をしてより走るペースを上げる。


 しかし少年がいくらペースを上げようと、絶望的なまでの歩幅の差のせいか、直線の距離は巨人の方が遙かに速く、建物をなぎ倒しながらついに二体の巨人が少年に追いつく。


 そして巨人はその巨大な足を少年目掛けて振り下ろした。


 轟音。


 少年は咄嗟に飛び退き、踏みつぶされることは回避したが、その余波からは逃れられず、勢いよく吹き飛んでいく。


 道路に隕石が落下したような大きなクレーターが出来た。


 少年は吹き飛ばされながらも体勢を整えすぐに走り出そうとするが、もう一体の巨人が襲いかかる。


 あ。


 少年の口から気の抜けた声が出る。


 巨人の拳が迫り、少年を押しつぶそうとしたその刹那――




 ――あなたは【火矢】の魔術を発動した。




 炎。そう形容するにはあまりに逸脱しすぎたそれは、少年に拳を振り下ろそうとしていた巨人と、ついでに近くにいた巨人も飲み込み、跡形もなく焼却する。


 あなたは前回起こした魔術の失敗の反省点を活かし、魔術は余計な被害を一切出さないように緻密に制御されている。


 魔術の余波が周囲を焦がすこともなく、正確に巨人だけを焼失させてみせた。


 制御に気を遣っているため、いささか魔力消費は増しているが、この程度の出力なら1万回ほどぶっ放しても魔力切れの心配はない。


 【魔術心臓(マジックコア)】や魔術式の効率化は、魔術の燃費に非常に大きな影響を与えている。


 巨人に殺されると思ったらその巨人が消し飛ぶという急な出来事に、少年は惚けた顔をしていたが、数秒で正気を取り戻し、おそらく魔術の使い手を探し始めたのだろう。辺りをキョロキョロと見渡し始めた。


 当然ながらあなたはこのプレイヤーを観察する気はあっても、対話する気はない。


 魔術を使った時点であなたはすぐさま魔法を発動させ、姿を隠していたので、あなたより速のステータスが低いだろうこの少年はあなたの姿を見ることはなかった。


 それにしても、と。


 あなたは少年を観察しながらとあることに気づく。


 とても綺麗な心をしている。目の前にいる少年はあなたにとって珍しい、見ていて嫌悪を催さない澄んだ心を持つ人物だった。


 ここまで綺麗なのは、叔父以来かな。


 あなたはこの少年の気配を覚えた。最近習得した感覚を研ぎ澄ませる魔術を使えば、あなたの素のステータスも相まって、いつでもその居場所を特定することが出来るだろう。


 今後プレイヤーのサンプルとして定期的にこの少年の様子を見るとあなたは決めた。


 その後、あなたはすぐに帰宅した。少し夜更かししてしまったと思いながら、あなたは今日も眠りについた。

○魔術について

魔術全体:プログラミング的に発動する。

下位魔術:ファンタジーな魔法みたいなの。なろうによくある魔法。他の例をあげると、ドラクエやFFなど、RPGに出てくる魔法に近い。

上位魔術:異能力みたいな感じで個性的。呪術廻戦の術式とイメージが近い。


≪リザルト≫

プレイヤーナンバー10 少年

出身:核国

性別:男性

年齢:少年

好感度【70】

相性 【90】

関心 【100】


関心が補正なしで100いきましたね。驚きです。

初めて会ったプレイヤーはもれなく主人公にストーキングされる宿命でしたけど、それが相性が良い上に男性とは。主人公と相性が良い叔父も男性なんですよね。ちょっとホモォなルートに進み始めている気がします。


ついでに10日目に現われた巨人は、普通に進めていたら二回目の遊戯で勝つのは非常に難しいです。勝つなら、天賦の才を持ち、なおかつ運命の女神様に好かれているプレイヤーだけでしょうね。


遊戯が終了したら、一部の強いプレイヤーに対して突破判定をします。

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