六話 魔術開発
○イベント判定(1d100)
【48】なし
※76以上で発生
○ダンジョン攻略判定(1d100)
ステータス条件を大きく上回っているので、判定不要
○???(1d100)
【29】少し悪い
あなたは午前中に訪れた城に訪れ、敵を倒したり宝箱がないか捜索したりしていた。
城内にいた強そうなエネミーは、弱めの火力に調整した【火矢】の魔術で一撃で倒せてしまったので、魔法を使いつつ【火矢】の魔術で奇襲する戦法で、あなたは安定して城内のエネミーを倒していた。
たまに敵を倒すと、大きめの永久機関らしき玉を落とすので、あなたはそれを回収しつつ、順調にエーテルをためていく。
城内を探索する中であなたは宝箱を二つ発見した。
宝箱の中に入っていたのは【加速】の魔術書と、【反射】の魔術書。【火矢】の魔術より習得の難易度は高そうな代物だったが、あなたは副作用を受けることなくこの魔術を習得することが出来た。
あなたは魔術について考える。【火矢】の魔術を通して、あなたは熱エネルギーの生成、発生した熱エネルギーの影響を制御、熱エネルギーの塊を射出する運動エネルギーを生成する魔術式を学んだ。
それらはプログラミングのように文字を通して世界に影響を与えている。
あなたの今の知力ならこの文字を解析していくらか自由に魔術が作成できそうな気がした。
これにさらに先ほど習得した【加速】と【反射】の魔術に含まれる魔術式を解析して応用すれば、より高度な魔術を作成出来るだろう。
考え込む。
あなたはいくらかの時間をかけ、オリジナルの魔術を完成させた。
再び城内の探索。それから少し経って、あなたはついにボス部屋のような場所を見つけた。
魔法を使った状態で慎重に中に入ると、その部屋の中は非常に大きな空間があり、その中心に身長が10メートルはありそうな巨大なロボット?のようなものがたたずんでいた。
銀色に光る頑丈な装甲に、腰についたロボットの身の丈にあった巨大な剣。両手には銃火器らしきものを二丁持っており、あなたはこのロボットが戦闘用に作られたことを推測して、おそらく敵なのだろうとあたりをつけた。
少し考えた結果、あなたは一度魔法を解いてこのロボットの前に姿を晒す。
こうすれば敵対的な存在なら攻撃してくるだろうと考えたのだ。
その結果、不気味な起動音が鳴り響き、ロボットはあなたに持っていた銃を向ける。
大きな銃声が城内に響き渡った。
放たれたのは砲弾と表してもよいほど巨大な銃弾。
しかし、あなたの目にはその銃弾の飛翔がまるでスローモーションのような速度に写った。
あまりにも遅すぎる。
あなたは飛来する銃弾に向けて先ほど習得した【反射】の魔術を使い、銃弾を飛んできた方向に反射する。そして同時に【加速】の魔術を使い、銃弾の速度をさらに加速させる。
炸裂音。
巨大なロボットが持っていた銃が銃弾を受け破壊される。放たれた方向にそのまま反射したので、当然の帰結である。
あなたは脳内で更に魔術式を組み立て、先ほど完成させた新たな魔術を解き放つ。
――領域掌握。空間指定。【反射】術式展開。
ロボを中心に【反射】の魔術を起こす球状の空間を発生させる。
――加熱術式展開。【加速】術式展開。振動増幅。
【火矢】の魔術を解析して得た、熱を発生させる魔術式。それを展開しつつ、【加速】の術式によって、発生した熱エネルギーをより高める。
熱エネルギーとは、原子の振動である。温かいという概念は、小さな原子が微細に揺れ動く強さを表している。だからこそ【加速】の術式を使ってよりその振動を速めることで、熱エネルギーをより向上させたのだ。
発生した莫大な熱エネルギーは炎さえも通り越し、プラズマとなる。熱によって発生した光が照らし出す空間が、同時に大きな帯電を引き起こす。
プラズマとは何か。先ほど熱が原子の振動であると解説したが、熱が大きくなればなるほど、原子が激しく揺れ動くということでもある。その揺れ動きが激しくなりすぎると起こる現象がプラズマ化の正体である。
激しく揺れすぎて、原子核の周囲を漂っていた電子がぶっ飛び、電離状態になる。それがプラズマ状態であり、この状態になると荷電粒子を持つようになるので、概ねの理解としては、バリバリするようになると覚えてもらったらよい。
発生したエネルギーは周囲に飛び散ろうとするが、それらは【反射】の魔術によって球の内側に反射される。これにより熱が閉じ込められる。
さらにそこの【反射】の術式を展開している場所に、【加速】の魔術を添加することで、エネルギーがより増幅され、熱エネルギーはさらに凶悪な破壊の力へと昇華する。
これがあなたが作り上げた魔術。名付けるなら、そう。
――複合魔術【炎雷牢獄】
既にロボットのようなものは塵一つ残さず消え去った。しかしあなたは魔術を止めない。いや、止められない。
この魔術は周りへの被害をなくしつつ、破壊力を求めたものである。現在はその目論み通り、魔術は周りへの被害が一切ないクリーンなものとして機能している。
しかし、どうやってこの球の内部にあるエネルギーを止めるのか。あなたはこの魔術を行使してからこの欠点に気づいた。
熱を制御する魔術式はエネルギーの方向性を決めるだけで、エネルギーそのものを消し去ることはできない。そしてこの膨大なエネルギーはどこかに発散させないと消せはしない。
知のステータスを上げても、うっかりミスはなくならないのか。
どこかオロオロとした様子のあなた。少し考えてから、苦肉の策を取った。
球状に展開していた【反射】の術式を解除し、エネルギーを制御し全てを空へ打ち上げる。
その日、宇宙まで届く極光が空を駆けた。
同じ和国にいたプレイヤーや、和国周辺の国にいたプレイヤーはその柱を見る。そしてプレイヤー達はああいった超常現象を引き起こせる力を持つ何かがいると悟るのであった。
城の天井から光が差し込む。あなたは綺麗に消し飛んだ天井を見て、魔術開発は慎重に行なおうと決心した。
吹き飛ばした天井を見て、あなたは芸術品を台無しにしたような罪悪感を覚える。
「?」
反省していると、あなたは先ほどロボットを消し飛ばした場所に宝箱があることに気づいた。
強そうなロボットを倒したから、何か良い物が落ちているのかもしれない。あなたはわくわくしながら宝箱を開けると、そこには一つの魔術書があった。
<【誤認】の上位魔術書を獲得した>
【誤認】の魔術書。こうしてあなたはまた一つ新しい力を手に入れた。
○???(1d100)
【29】少し悪い
⇒魔術開発結果
【29】少し悪い
獲得アイテム
1.宝箱【91(86+5)】
2.宝箱【89(84+5)】
3.ボスドロップ【98(93+5)】
※+5は幸運スキルによる恩恵
今回の上位魔術書の乱発に関しては、ぶっちゃけると数年前にこの話を書いた私のバランス調整ミスです。というかどうやって宝箱の獲得数を決めたのかも、データに残っていないのでよく分からない(白目)
品質はともかくとして、どういった種類の報酬を手に入れるのか。そこもダイスで調整するべきでした。設定をつめると、上位魔術はかなり強力な存在になっており、ここまでぽんぽん手に入れられるものじゃないです。
ナーフしてもいいかな?いや、ダメかな。というかこんな時に限ってダイスの引きがいいのがなんとも言えないですね。これがソシャゲの運営の苦悩なんでしょうか。詫び石を配ってナーフしますかね(適当)




