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三十話 アンケートコミュ

○アンケートコミュ(1d100)

結果【26】100日ボス:Mr.ヴィクトリー


100日ボス:Mr.ヴィクトリー 1 ~26 (26%)

300日ボス:羅刹女       27~43 (17%)

400日ボス:繋ぐ者       44~59 (16%)

座敷童子            60~83 (24%)

変態:触手男          84~88 (5%)

強欲              89~100(12%)

 夢。あなたは不思議な夢を見ていた。


「よう。久しぶりだな、坊主」


 ――あ、お久しぶりです。


 500日目のボス。あなたがおじさんと呼んだ男がそこにいた。


 いやなんでさ。


 夢。その中でも中々珍しい明晰夢の中での突然の再会にあなたは戸惑った。


「いやぁ、不思議なこともあるもんだな。どうせあの変な奴らの仕業だろ」


 ガハハッと男は豪快に笑った。


「?」


 変な奴ら?あなたは首を傾げる。


「まあ、そんなことはどうでもいいんだよ」


 ふと、男の雰囲気が変わる。


――メキッ


 え。


 頬にめり込む拳。


「!!?」


 吹き飛ぶあなた。


 あなたは気づけば男に殴り飛ばされていた。


「俺とお前が出会ったのなら、やることは一つだろう?」


 闘志。


 男は完全に戦う気であった。


「さぁ、()ろうぜっ」


――【防衛機制ディフェンス・メカニズム


――【同一視アイデンティフィケーション勝利を求める男(ミスターヴィクトリー)


 ――メキッ


 拳がめり込む音。


「おっ??」


 あなたは拳を振り抜く。


 ――ゲポァァァァアアアアアアッッッ


 あなたが受けた拳よりも速く強い一撃を男に返す。それに伴い、男はあなた以上の速度で吹っ飛んでいく。


「やるねぇ!」


 男はすぐさま体勢を立て直し、殴りかかってきた。


――【防衛機制ディフェンス・メカニズム


 あなたは魔法を――


「……」


 が、止めた。


 接近してきた男に対して、あなたはそのまま【同一視アイデンティフィケーション】の魔法で対抗する。


「!!」


 それに対して、男はとても嬉しそうな顔をした。


 あなたはなんとなく、この男が本気であなたと戦いたいわけではないことを察していた。


 なぜなら、あなたは知っているからだ。この男の本気を。本物の闘志を。


「察しが良いガキは好きだぜ!」


 勝利の魔法。それを纏った拳に、あなたも勝利の魔法を纏った拳を叩きつける。


 ドンッッッッッ!!!!


 魔法の激突。夢という特殊な空間でさえ、空間が揺らぎ、油断してしまえばそのまま起床してしまいそうな世界の破綻。


 非常に楽しそうな笑みを浮かべる男に対して、あなたはどこか神妙な顔をしたまま男とぶつかり合う。


「オラッッ!!!」


「……!」


 再び拳が衝突した。










 幾度の魔法のぶつかり合いの果てに、男の拳があなたの腹部に炸裂した。


 ――ガッッ……


 今回は勝利の魔法で咄嗟に腹部を強化したため、胴体が真っ二つに裂けることはなかったが、それでもあなたはその一撃で深刻なダメージを負った。


「軽い、軽いぜ坊主。お前の想いはそんなもんか?」


 あなたはふらつきながら、ゆっくりと詰め寄ってくる男性に目を向けた。


 そうだ。おじさんの拳は、よく分からないけど凄まじく重い。


「分かってるじゃねぇか。これが坊主と俺の一番の違いだ。分かるか?」


 男は拳を振り上げた。


 そこには、凄まじい大きさの意思の力が凝縮されていた。


 男は拳を振下ろす。


 あなたはその一撃を避けようとして――


「逃げるなァッッ!!!」



「……っっ!」



――あなたは咄嗟にそれに向かって拳を叩きつけた。


「坊主、お前には背負うものがねぇ……だからこそお前の拳はこんなにも軽い。お前の意思はこんなにも弱いッ」


 僅かな拮抗。それはすぐに崩れ、あなたは吹き飛ばされる。


 もはや、ステータスはあなたの方が有利であるはずなのに。心のステータスは圧倒的にあの男を上回ってなお、あなたは男に意思の力で押し負ける。


 地面を転がりながら、あなたは何とか立ち上がる。既に意思の力は底をつき始めていた。


 仕方がないじゃないか……。


 あなたは内心呟いた。


 守るべきものも、守りたいものもない。救いたかった命でさえ、この手からはこぼれ落ちた。


 500日の決戦時。あの時あなたを動かした原動力は、ある意味トラウマから生まれたネガティブなものでもあった。


 自暴自棄に己を鍛え上げ続けた末に、せめて散るならば前のめりと。自分自身を痛めつけるように、救えなかったあの子への懺悔として、あなたはあの時奮闘したのだ。


 あなたは決して立ち直ってなどいない。一つ殻を破ってなお、あなたは未だに多くのものに囚われている。


「どうした、せめて言い訳の一つでもしてみせろッ!!」


 再び振るわれた拳は。


 もはや避けることすら叶わなかった。


 ドゴッッッ


 再び地面を転がるあなた。死にはしない。男は終始手加減をしていた。


「……ッッ」


 その様子に、男は何か痛ましいものを見るように…。


 ギリッと。男は奥歯を強く噛みしめる。


「どうして何も言わない……ッ」


 男は怒った。


「そんなんだから、何も救えなかったんだろ」


 ―――ッ。


 閉じかけていた目を見開いた。


 あなたは拳を強く握る。


「自分の本音一つ言えない男の言葉が、どれだけ人の心を動かせる?」


 その言葉、あなたが今まで聞いたどんな言葉よりも、あなたの心に深く突き刺さり、その心を掻き乱した。


 その様子を見て、男はあくどい笑みを浮かべる。


「図星か?さては坊主、上手く人に話すことができなくて失敗でもしたんじゃないのか?そりゃそうだろうな。だってお前が最初に形にした魔法は」




――逃避だったもんな。そりゃあ、人と上手く話すことができなくて当たり前だよな。




 あなたは男に殴りかかった。


 パシッ。拳はいとも簡単に受け止められた。


 その一撃はあまりにも弱々しく、頼りない。


 知っていた。


 やはりそれが、あなたという人間の限界だった。


 男はきっとあなたに怒って欲しかったのだろう。逆上して、あなたの本気の怒りを引き出して、やればできるじゃねぇか的なことをやりたかったのだと思う。


 だけどあなたは怒ることができなかった。


 だって、その言葉を全て正論だと受け止めてしまうことができたから。


 全くもってその通りだと、言い返すことができない(たち)なのだから。


 ああ、やっぱり自分は凡人だ。


 こういった時に奮起できる強さが備わっていない。自分は主人公(ヒーロー)のようにはなれない。


 ポロポロと涙がこぼれた。


 きっとおじさんは期待をしていたのだろう。


 発破をかければきっと奮起してくれる。そんな期待を持っていたのかもしれない。


 そんな期待に応えられないのもまた、悔しくて。


 涙がさらに溢れ、歪む視界の中にどこか狼狽した様子の男を見た。


 どうしようもなく情けない自分に失望した末に。


 あなたは一つの魔法を思いついた。




――【防衛機制ディフェンス・メカニズム


――【退行(リグレッション)理性崩壊(ジ・アンリーズン)




「ん?」


 突如、あなたの体が縮んだ。


 幼児。小学校にも通っていないような、そんな年頃の容貌。


 戸惑う男を前に、あなたの拳に凄まじい意思の力が集まる。


 黒い罅が放電のごとく空間に走った。


 それは前触れ。


 深淵に至る、想いの集積の最果て。その前段階。


 そして。


 幼児化して、泣きながら。恥も理性もかなぐり捨てたあなたは、ただ全力で拳を振るう。


 解き放たれたあなたの様々な感情を凝縮した一撃は。


 男も夢の空間も丸ごと引き裂いて、そのまま全てを崩壊させた。





 ――夢。


 朝。あなたは流れ込んだ涼しげな風で目を覚ます。


「……」


 涼しい。


 あなたは周囲に目を向ける。


 貴方の部屋は謎の力で抉られたように壁の一部が消し飛んでおり、周囲の壁や床も所々抉れ、一部消滅している。


「……」


 夢だけど、夢じゃなかった。




<魔法【退行(リグレッション)理性崩壊(ジ・アンリーズン)】を習得した>


少年漫画っぽいことをしようとしたら見事に失敗したやつです。


緑くんは主人公だけどジャンプ主人公ではないので、なんか可哀想なことになりました。


私自身、最初はしっかり緑くんを奮起させようかと思いましたが、この子そんなに強い子じゃないしなーと思いとどまり、ダイスに任せたら見事に敗北したのでその流れを採用しました。


緑くんは男の娘ですし、失敗してポロポロ泣いてる方がぶっちゃけ可愛い気がしてきました(主人公…?)



≪リザルト≫


○コミュ内容(1d10)

結果【4】教授


1~5.教授 6~9.交流 10.継承


○教授判定(1d2)

結果【2】失敗


1.成功 2.失敗



<教授に失敗したので、好感度の上昇はありません>

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