片想い
それからというもの、文博とのメールは続いていた。迎えたバレンタインデー、今年は彼氏もいないし作ることもないなぁって思ってた。
そんな時ふいにきた文博からのメール。
【花純〜俺にバレンタインは?俺はチーズケーキが良い!】気づけば私はケーキを焼いていた、文博の喜ぶ顔を想像しながら。
バレンタイン翌日**
まゆとバイバイした後に会おうと約束をした。夜、9時発に乗らせるから駅の近くで待っててって言われた。
9:00-連絡がこない。9:30-【ごめん、まゆが帰りよらへんからもうちょっと待って?】
白い息を出して震えながら何度も何度も同じ道を繰り返し歩いた。気づけば私は1人夜景を見つめながら泣いていた。《あ、花純ふみくんのこと好きだ…》この日、絶対に始めてはいけない片思いを始めてしまった。
22:45-文くんから電話がきてやっと会えた。
約束のケーキを渡すと、【え?めっちゃうまそう!食べていい??】家まで我慢しなさい!って言っても何回も食べたいとゆう文くんが可愛くて仕方がなかった。
そこからふみくんは家まで歩いて送ってくれた駅から1時間はかかる道のり、このまま家に着かなければ…と本気で思った。
さっきまで1人で震えていたはずの体がいつのまにか暖かく、泣いていた自分が幸せそうに笑っていた。