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Myriad OF Arms~不人気武器『鞭』使いの俺がデスゲームからプレイヤーを救う~  作者: 橋木みたく
プロローグ *読まず1章から読んで大丈夫です
1/4

プロローグ 一話

 様々な像が立ち並ぶ石畳の通路を周囲を警戒しながら歩く。

 

 道を踏みしめる音の他に、時々どこから唸るような鳴き声が聞こえてくる。

 

 明かりが乏しいため、薄暗く視界が悪い。


 すでに何度かこの通路を通り、このダンジョンをクリアしているが、前までとは違い、今回は一人ソロでの挑戦である。


 モンスターの先制を許したら、そのままタコ殴りで終了ということもあり得る。警戒し過ぎでちょうどいいぐらいだ。


 手に携えた鞭をすぐ振るえるようにしながら、自分のステータスを再度、確認する。


 Name欄には『ミカル』。


 レベル100。

 

 HPもSPスキルポイントも満タン、状態異常もなし、それ以外のステータスも問題なし。


 武器欄には持っている限り最強の鞭。


 セットしている流派も間違いない。


 現在地【オジジャーナの墓11F】。


 かなり進んでおり、万全な状態であるが、これが簡単に削られる可能性があるため油断はできない。


 出来る限りこの状態をキープしていかなければならない。それを怠ってやられ、最初からまたここまで来なければならないというのは、さすがに憂鬱になる。


 さらに俺の推察が間違って無駄足だったら、さらに憂鬱になるので、ここまでかなり少ない戦闘回数でうまくいけてるので、このまま1回目の挑戦で確かめたいものである。


 周囲の警戒をしながら進んでいた俺だったが、立ち止まらざるおえなくなってしまった。


「忘れてたわ……」


 目の前の通路は今までの通路とさほど変わりがないように見える。しかし何度もクリアしているから知っているのだ。


 ここらへんがいくつもの種類の罠がランダムにめちゃくちゃ設置されているトラップフルコースゾーンだということを。


「どうするべきか……」


 今までは仲間に罠発見と罠無効化ができる流派持ちがいたため、そこまで脅威に思っていなかったため、忘れていたが、一人ソロでの挑戦のため、自分でどうにかするしかないがそのどちらも俺はできない。

 

 しかも罠解除できるアイテムも持ってきていないのだ。


(アイツが優秀過ぎるのがいけないんだ……)


 ここにはいない仲間に、理不尽な怒りを向けたところで事態が好転するわけではない。


 罠を気にせず突っ切る、筋肉式罠解除方法を考えたがソロでするなんてもってのほか、だとしたら……。


「ここに来て、祈りゲーかよ……」


 溜め息を付き、ゆっくりと鞭を構える。


 できるだけ最少になるようにターゲットを絞る。


「大丈夫……俺は運は悪くないんだ」


 自分に言い聞かせるようにつぶやき、息を整え決心した。


「頼む!」

 

 鞭を振るい、発動する技は【蜥蜴の鞭リザード・ウィップ】。


 技範囲の罠を強制的に起動させる技である。


 起動させた罠は、鞭を対象にするため、地面から棘が出てくるといった単体系やかなり狭い範囲の物だったら、技の使用者に届くことなく罠を空振りさせることが可能である。


 もちろん爆発や毒霧といった広範囲系などには技使用者が巻き込まれしまう可能性がある。


 もちろんこのトラップフルコースゾーンにも範囲系も含まれている。


「くっ!」


 最初に発動したのは天井からその場に向かって矢が降ってくる【不意の矢フォールアロー】2つの目の罠は、毒付きの針が足元から出てくる【足刺しステップノー】どちらも単体系で罠が届くことはなかったが、三番目の罠が範囲系罠【電網エレキネット】であった。


 しかしまだ運は良かった、【電網エレキネット】電撃を一定範囲に発生させるもので、捕捉可能数は多いが、ダメージが少ない。代わりに一時的に行動不能にさせる状態異常を確率で付与してくる効果があるのだが、今回は運良くその状態異常にならなかった。


「よしいける」


 そう思ったのもつかの間だった。


 次に起動した罠は【魔物召喚サモンモンスター】。


 その次も【魔物召喚サモンモンスター】。


 さらに【魔物召喚サモンモンスター】。


 この罠は名前の通りモンスターをその場に出現させる罠である。


 骸骨型のモンスターが最初の罠で1体、次は2体、その次も2体出現して、合計5体。


「か、カルシウムが偏ってる―」


 しかもそれで終わりではなく、おまけに出現したモンスターが別の罠を起動させてしまい、それも【魔物召喚サモンモンスター】であったため、さらに2体追加された。


「運営いらないよ!こんなサービス!」


 一瞬にして合計7体の骸骨に囲まれた俺は、怨嗟の声を上げたが、その声は虚しく響いただけだった。


 


 

 


 


 

次戦闘です

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