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カミカゼエース先輩の話をしようと思う  作者: BNorider
「巫女のMさん」編
13/17

中編1

 あとは妹のMさんを待つだけなのだが、待ち合わせ時間を過ぎてもMさんは来なかった。

 もっとも実家から市内中心部に出てくるのに、交通機関を乗り継いでくる必要があるから、時間がかかっているのかもしれない。


 そして待ち合わせ時間から20分ほど経った時に、突然「うーっす」と声をかけてきた女性がいた。

 するとKさんが呆れた顔をして、その女性に向かってこう言った。


「遅いじゃない。いつも時間は守るように、と言ってるでしょう」


「しゃーねーじゃん。ちょっとヤボ用があったんだからさ。ちょっとばかし遅れたぐれーでイチイチうるせーなぁ」


 Kさんが話をしている人はどうやらMさん? らしいが、見た目はまんまコギャル!? えっ!?


「あ、あの、もしかして妹さんです?」


「あ、はい。私の妹のMです。ほら、みなさんに挨拶しなさい」


「ちーっす。なんかいつも姉ちゃんが世話になってるみたいで、すんませんね」


 ちょ、姉妹のギャップありすぎ! 一応巫女タンなんだろ? 神に仕える身だよな? Kさんには悪いけど、なんかの間違いなんじゃ?


「あの、確かご実家で巫女さんをされてるって話でしたよね?」


「そうだけど、なんか文句あんの?」


 やばい。巫女タンイメージ崩壊の危機! 気をしっかり持つんだ自分!


「あ、いえ、なんか巫女さんって、いいイメージだなぁって思っていたんで」


 実際は見た目まんまコギャルでどう見ても巫女タンのイメージとはかけ離れた相手に対し、かなりのお世辞を言わせていただきました。


「そう? アタシにとっちゃ一日中座って参拝客の相手したり、境内の掃除したり、めんどくさいことばっかだけどさ」


「ははは……。それは大変ですね……」


 その後、小声でS先輩に聞いた。


「S先輩。Mさんってああいう人だって知ってたんですか?」


「あ、いや、実はオレも知らなかったんで、ちょっと面食らってる」


 やっぱりそうか。どうりでKさんもあまりMさんのことを喋りたがらなかったわけだ。それはともかく。


「まぁ、こんなところで話してるのも何ですし、さっそく居酒屋に入りますか」

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