３人供なんか息ピッタリだね！！
焦るフィーリアさんに私は微笑み口を開く。
「落ち着いてフィーリアさん、私が使ったのは間違いなく【エアブレイド】だよ。でも多分フィーリアさんの使う【エアブレイド】とは少し違うのかも知れないね」
私がそう言うとフィーリアさんが真剣な顔で私を見て、その視線を受け私は口を開く。
「私の【エアブレイド】は術を行使する時にぎゅっとしてばっとやるの、でも普通の魔術師はばっとやるだけらしいの」
「は？」
え？何でそんな不思議そうな顔で驚くの？あ！いつもみたいに説明してしまった！！私はシアに言わせれば発想と実行は天才的なんだけど『教える』という事に関しては壊滅的だと言われるくらい酷いらしい。
「えっと・・・・私の【エアブレイド】を行使する時のイメージなんだけど、魔力・・・・マナで空気を圧縮した後に風の刃を物凄く薄く硬くしたイメージで打ち出すの、そうすると普通に放つ【エアブレイド】よりも威力と鋭さが増すんだよ」
これは私の説明をシアが分析して『言葉』にしたものだ、それを私の同期達に説明して検証したら私同様の威力を持つ【エアブレイド】を放つ事が出来た。
「さすが・・・首席をとるだけあって物凄いわね・・・・私も真似していいかしら？」
フィーリアさんが汗を拭きながらそう聞いて来たので私は頷く。
「もちろんいいよ、私の同期の人達はこの方法を使ってるから隠す事でもないしね」
私がそう言うとフィーリアさんが真剣な顔で口を開く。
「もしかしてリアの考えた魔術の使い方って【エアブレイド】だけじゃない？」
私はその言葉に頷き口を開く。
「もちろん、今現在存在する魔術はほとんど使えるし全部の魔術に私なりの考えを組み込んだ物を使えるよ」
私がそう言うとフィーリアさんが真っ青な顔になり黙りこむ。
「どうしたのフィーリア？顔色悪いわよ？」
マリーさんが心配そうにそう言うとフィーリアさんが絞り出すように話し出す。
「下級魔術の【エアブレイド】でさえあの威力なのよ？たぶんリアちゃんって探索者ランクで言えばＳクラスの実力者って事になるわ」
固まるマリーさんとフィーリアさんに私は苦笑しながら口を開く。
「いやいやそれは無いでしょ私はただ魔術が好きなか弱い小娘だからそんなに強くないよ」
「「「いやいやいや！！！ワイバーンを一瞬で殺したろ！！絶対に違う！！」」」
少し離れた場所で私達の話を聞いていた男性探索者もマリーさん達と一緒にツッコんできた。
「え？あれくらい誰だってできるよ」
「「「絶対に無理！！」」」
・・・・・・・・・・・・３人供なんか息ピッタリだね！！
「えっと・・・・そこのお兄さん？離れた場所で話をするのはしんどいでしょ？こっち来て話さない？」
私がそう言うと男性探索者は私達のいる所へと歩いて来た。
「ずっと一緒に旅をしてたけど話をするのは初めてだよね？私は・・・・」
私が名乗ろうとすると男性探索が視線を合さずに口を開く。
「名はもう知っている、ずっと一緒の馬車に乗っていたのだからな」
確かにその通りなんだけど私はこの人の名を知らないんだよね、だって馬車に乗ってる時もずっと目を瞑って動かないんだよ？声を掛けられないでしょ？
「俺の名はガレス・ベイル。見ての通り剣士だ」
ガレスさんは茶髪刈上げなイケメンで身長は１９０位で鍛えられた引き締まった体を持ちとても強いんだろうなという雰囲気がある男性だ。
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