簀巻きにするのが手馴れて来たね皆!!
何で【防御結界】を扉にかけたかと言うと【防御結界】かける事によって扉が開く音を防ぐことができるからだ。
どうやら近くに盗賊はいないらしく静まり返っている部屋を確認した後に振り向きユリアンに視線を向けて頷く。
それを見たユリアンは頷き返して皆を連れて中に入って来る。
皆が入って来たのを確認して振り返るとムーアさんとラッツさんが先に進んでいたらしく戻って来て私達を見て口を開く。
「この先に長い廊下があってその先に大きな部屋があるのを確認しました、そこに集まって何かの話し合いをしていましたのでこちらに戻ってきました」
小声でそう言って来たムーアさんの言葉に私は頷く。
「それじゃあそこに行こう、でもってすぐに足止めするから無力化をお願いね」
ユリアンにそう言った後に私はムーアさんが言っていた長い廊下を警戒しながら進んでいき見えて来た木製の扉の前で一度振り返り皆を見て頷いた後に木製の扉に先程と同じように【防御結界】を張ってからゆっくりと扉を開けて魔術を使う。
「ん?おい・・・動けねえぞ!!」
私達に気がつかずに話し合いをしていた盗賊達の一人がそう言いだすと他の盗賊達動こうともがき始めるけど動くのは上半身だけ。
私は使った魔術は【防御結界】、前にディアナとの模擬戦でやったようにひざ下から【防御結界】で空間固定をして動けなくしたのだ。
「本当に凄いわねリアは」
もがく盗賊達を見ながらディアナがそう言って来たので私は首を傾げる。
「これはディアナだって身をもって知ってるじゃん?」
私がそう言うとユリアンが苦笑する。
「規模が違うでしょ規模が」
まああの時はディアナ1人だったけど今回は50人規模の足止めだからねぇ。
「んじゃさっさと無力化しましょう!」
ユリアンがそう言いながら動けない盗賊に接近してボディーに一撃入れる。
「へぼっ!」
変な声を上げて立ったまま気を失う盗賊を満足そうに見てその隣の盗賊も殴り始めるユリアン。
「こわっ!」
淡々と殴り続けるユリアンや鞘に入ったままの剣で盗賊に切りかかり意識を刈り取るムーアさんや他の騎士達。
そして意識を刈り取られて動かなくなった盗賊達の【防御結界】を解除してその後に魔術師達が縄を使って簀巻きしていく・・・・・なんかもう簀巻きにするのが手馴れて来たね皆!!
突入して15分もしないうちに部屋内に居た盗賊達総数45人は簀巻きになって転がっていた。
「リアのお陰でこちらに被害は出なかったわ」
そう言いながら歩いてくるユリアンに私は苦笑する。
「運が良かっただけだよ、まあそれにこいつ等が油断してたってのが大きいかな」
見張りがいれば奇襲は出来なかったし私の【防御結界】での足止めも使えなかった、混戦になっ時に【防御結界】で足止めを使ったら仲間まで空間固定しちゃうからね。
「それでこの盗賊団の頭のムッキはいたの?」
私の問いにユリアンがいい笑顔で頷き口を開く。
「そこに転がってるモヒカン男がそうよ」
モヒカン男?と思いながらユリアンの視線の先を見ると確かにムキムキのモヒカン男が簀巻きになって転がっていて意識を取り戻したのか私達を睨んでいた。
「てめえら俺にこんな事をしていいと思ってるのか?」
・・・・・・・・・・・・・簀巻き姿ですごんでも全然怖くないんだけど?
【読者の皆様へお願い】
作品を読んで『面白かった』や『更新がんばってるな』と思われた方は下にある【☆☆☆☆☆】からポイントを入れて応援して頂けると嬉しいです。
とても励みになりますので、よろしくお願いします。




