少し資料が床に落ちているだけじゃん!!
シア達の『お片付け作戦』を避ける為に思いついた事があり私は口を開く。
「言ってなかったけどこの建物はこの建物の持ち主の寝床だったみたいでここの他にもう1つ建物はあるんだ、まあ正確に言えばこの建物と繋がってるんだけど・・・まあそっちが研究室だね」
この建物を見つけた時にこの遺跡の大きさにびっくりしたけどまさかその奥にも別の遺跡がある事に気がつき驚いたんだよね。
「「「「「「「は?」」」」」」」
私がそういうと皆が驚きハモるようにそう言った後に固まった。
良し!!これで調査対象がそっちに移った!!片付けしなくて済む!!
未だに驚き固まる皆を見て私は口を開く。
「多分ここは研究員の宿舎なんだよ、だから研究施設とつながってる」
私がここに籠って調べていた時に思った事を伝えると皆が現実に戻り各々が考え私の言葉に納得したように頷く。
「って事でここの整理はしなくていいよね?メインの調査は研究施設なんだからさ」
ここは寝泊まりするだけの場所なんだからいいじゃん!!と思いそう口にするとシアが呆れたような顔で溜息をついた後に口を開く。
「整理したくないだけでしょ?」
う!!私の考えを読むとはさすがシア!!
昔から何故かシアには考えが読まれると事が多いんだけど何でバレるんだろう?不思議だ!!
「うん・・・よくわかったね」
私んお考えを読まれた以上しらばっくれる事は出来ないと判断して頷く。
そんな私を見てシアが更にため息をつき口を開く。
「わからないわけが無いでしょうに・・・・まあいいわ、その研究施設って所に連れて行ってもらえるかしら?見てみたいわ」
良し!!なんだかんだで片付けはしなく済む事になった!!
「あ!研究施設を見た後にメインの調査隊はアンディ殿の指揮の下に研究施設を調べ始めてもらって、私とディアナとユリアンとリアは此処に戻って来て片付けをする事にします!皆いいわね?」
は?え?片付けなんてしなくて良いんじゃないの?めんどくさいんだけど?とシアの言葉を聞き啞然としているとシアが私を見てニッコリと微笑み口を開く。
「いいわねリア?」
「・・・・・・・・・・はい」
やっぱりシアのあの笑顔がとても怖いです!!
「はぁぁぁぁ・・・・リア・・・・貴女本当に少しは『片付ける』って事を覚えなさいよ」
宿舎の中から研究施設へと行く通路を通り研究施設へと入った途端シアがそう言って来たので私は首を傾げて口を開く。
「え?散らかってないじゃん」
この場の何処が散らかっているというのさ?少し資料が床に落ちているだけじゃん!!
「はぁぁぁぁ・・・・・アンディ殿・・・調査を始める前に床に散らばってる資料を纏めておいてもらえますか?後でリアに渡して私達がわかるように纏めさせますから」
「了解した」
シアがアンディさんを見ながらそう伝えそれを聞きアンディさんが頷く。
シアはアンディさんが頷くを見た後に私に視線を戻し口を開く。
「向こうの資料を纏めたらこっちも纏めてね?」
「わかったよ」
もうね・・・・あの笑顔には逆らえませんよ!!
シアは私が頷くのを見てもう一度アンディさんに視線を向け口を開く。
「ではこちらはお任せします」
アンディさんが頷くのを見てシアは来た道を戻る為に歩き出し私達はシアを追いかけるように歩き出す。
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