問題になると思うんだけど!!
「さすがオリハルコンペンダント持ちだな、冗談も最高に面白い」
ギルドマスターは私の『ワイバーン狩り』をどうやら冗談と思ったようで笑いながらそう言ってので私は首を左右に振り口を開く。
「え?本気だよ?だいたい400万リエン位なんでしょ?簡単に倒せるから狙わなきゃ損でしよ?」
サクッと倒せる魔物なんだから狙わないと!!
「研究をする為に拠点・・・研究所兼家も欲しいから頑張って貯めないと」
どうやら私が本気で言ってると理解してギルドマスターはマリーさんに視線を向ける。
その視線を受けてマリーさんが口を開く。
「この子とは馬車で一緒になったの、ワイバーンを倒してすぐ同じことを言ってたわ」
ため息交じりにマリーさんがそう言うとギルドマスターも溜息つき口を開く。
「まあ探索者は基本自己責任だ、何があろうと自業自得なんだが・・・これだけは言っておくぞお嬢ちゃん」
私に真剣な顔ですごむ怖面に頷き言葉を待つとギルドマスターは口を開く。
「他人を巻き込むな。いくら無謀な事をやってもいいが絶対に他人を巻き込むな、死ぬなら一人で死ね。これが探索者のルールだ」
確かに誰かミスで死にたくは無いよね、納得!!
「それと無理はするな。命あっての物種だしお前が死ねば悲しむ奴がいる、だから行動を起こすときには慎重かつ冷静にな」
ギルドマスターがそう言って私の頭をガシガシ撫でその後に口を開く。
「ワイバーンを倒せるくらいだからランクはCにしてあるがお前さんならすぐにAになりそうだな」
あ!それだ!!
「それだよ、なんでCなの?最初はFからでしょ?」
私がそう言うとギルドマスターが苦笑しながら口を開く。
「さっきも言ったがワイバーンを倒せる実力があるならいいと思ったのさ、どうせ年齢制限の事で特別措置をしたんだもう一個ぐらい特例を重ねても問題ないだろう」
・・・・・・・・・・・・・本当にいいのそんな軽い考えで?問題になると思うんだけど!!
「まあ貰えるんだったら有難くもらうね」
少しの間探索者として頑張って研究資金とマイホーム貯金を貯めて思いっきり引き込もり・・・・魔術研究をするんだ!!
「おう、困った事があればいつでも相談に来い、他の奴等も同様に困った事があれば来い、アグリのギルドは常に優秀な探索者にサポートしてるからな」
ギルドマスターがマリーさん達を見てそういうのを聞き私は少し安心した。
大きな組織のトップがまともな人間って事は『無法地帯の辺境』って訳ではないと思ったからだ。
「あとワイバーンとロックドラゴンは何処に出せばいいの?売りたいんだけど?」
本来の目的を思い出してギルドマスターにそう聞くとギルドマスターが真剣な顔で口を開く。
「どれくらい討伐した?」
「ワイバーン2匹とロックドラゴンを1匹」
それを聞いたギルドマスターが目を見開き少し固まった後ため息をつき口を開く。
「俺と一緒に行くと目立つから俺が先に出て受付嬢に案内するように言っておく、そいつについて行ってくれ。さっきお前等が話していた受付嬢がいたろう?セスナって言うんだがそいつに話しかけてくれ」
「わかった」
私の返事を聞いた後にギルドマスターがが口を開く。
「10分後位に向かってくれ、それじゃあな」
そう言ってギルドマスターが出て行った後に私は一緒にいるマリーさん達に視線を向けて口を開く。
「付き合わせてしまってごめんなさい。これからも街で会うと思うんだけど仲良くしてね」
マリーさんとフィーリアさんは笑顔で頷き、ガレスさんは何も言わずにそのまま部屋を出て行った。
【読者の皆様へお願い】
作品を読んで『面白かった』や『更新がんばってるな』と思われた方は下にある【☆☆☆☆☆】からポイントを入れて応援して頂けると嬉しいです。
とても励みになりますので、よろしくお願いします。




