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絶対に逃げたのに!!


「ねえリア、私とやりあってみない?」


「は?」


シアの言葉に『やっぱり皆は凄かったんだ』って思っていたら、ディアナが私にいきなり『私と戦ってみない?』って言いだしてきたので驚いて変な声を出してしまった。


「え?何で私がディアナと戦わなきゃいけないの?」


何でそんな疲れるような事をしなきゃいけないの?今はお茶会の最中だよ?と思いながらそう聞くとディアナが真剣な顔で口を開く。


「シアと貴方の会話を聞いていて2人共接近戦になっても問題ないような事を言っていたじゃない?」


その言葉に私は頷く。


「それならこの目で見てみたくなったのよ、シアでもいいけどリアの方が強いんでしょ?なら強い方とやりたいじゃない?」


何その脳筋思考!!どれだけ戦いたいのさ!!


「で?どうかしら?」


ディアナが真剣な顔で私を見て返事を待っているようなので私は断る為に口を開き『断る』・・・・・・・と言おうと思った時に皇后様が口を開いた。


「ならば明日やりなさい、今日はお茶会の為にドレスを着て来てるのよ?それで戦える訳ないでしょ?」


皇后様の言葉に今の状況を思い出しディアナが私に頭を下げる。


「すまない!!気持ちが早ってしまってつい!!では明日やろうではないか!!」


いやいやいや!!断りますよ!!


「えっと・・・私はやりたくない・・・・・」


そう言うと皇后様が真剣な顔で口を開く。


「すまぬが私も見てみたい、やってはくれぬか?」


皇后様まで?人が戦ってるのを見て何が面白いんだ?つまんないと思うんだけど?と思っているとシアが溜息をついた後口を開く。


「リア?これはやらなきゃ後々まで言われるわよ?早めに戦って面倒事は終わらせたら?」


「うううう」


私はただ魔術の研究がしたいだけの平民なのに何でこんな目に合うんだろう?何処で間違えたんだろう?


「わかったよ、でもこれで終わりね?本当にやりたくないんだからね?」


私の言葉に皇后様とディアナが頷く。


「聞き入れてくれて嬉しいわ!!明日が楽しみだ!!」


とてもいい笑顔でディアナがそう言って、セレーヌさんが微笑みながら口を開く。


「私も楽しみだけど今はお茶会を楽しみましょう。


私達はその後しっかりとお茶とケーキを楽しんだ。





「頑張ってリアちゃーーーん!!」


翌日私はオリアニアさんと戦った武闘場に来てディアナと向き合っていた・・・・・・のはいいんだけどなんなのこの状況!!


ディアナと戦うのは昨日納得したよ?でもね!!何で100人を超える見物人がいてその中心で一際目を引く2人・・・・・・この国のトップである皇帝・・・ジオール・ウォン・アクセリアとその妻でありこの国の女性のトップであるリリア・ウォン・アクセリアがと共に椅子に座り私達のほうを見ているってのおかしくない?皇后様が見に来るのはわかってたけど皇帝陛下まで来るなんて思わないじゃん!!

しかも!!その2人を護衛するように魔術師団長のオリアニアさんと国の騎士達のトップである総師団長デアックさんが左右に控えている。

何なのこの面子!!ただの模擬戦だってのに何で皇帝陛下まで来てるの?私は何も聞いてなかったんだけど!!

私がシアに視線を向けるとシアが視線を逸らす。


「あ」


シアはこうなるって知ってたんだ!!何で教えてくれなかったの!!教えてくれたら絶対に逃げたのに!!




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