第 八十三 話
ハルトは、走り出した山道を。
走る前に、言っていた。「俺は、鍛えなくちゃいけないんだ、身体を。そして、体力をつけないといけない」
話は十五分前に戻る。
防御魔法は上手く出来た。ハルトと私とジヤタの三人の周りに、楕円っぽいオーラのようなものが、全方向で、ある。
これで、安心な気がする。
試しにハルトが、私の周りを木の枝を巨大化して、攻撃したり、紐を金属化して、地中から私の足をちょっとずらしたところに、勢いを付けて出そうとしたりしたが、跳ね返されていた。
私や、防御魔法への攻撃を防いでくれるみたいだ。
防御魔法は視覚的には、ちょっとユラッと見えるぐらいだ。魔法をよく知らない人なら、気のせいかなと思う程度。
ハルトは、確認が出来たようで「よしっ、安全だな」
だが、ハルトは足をプルプルさせた。
「ちょっと、ハルト大丈夫?」私は、心配になって聞く。
「駄目だ」
私は、ハルトがそんなことを言うなんて、信じられないといった感じで「えっ!?」
「魔法に対しての、筋力と体力が」
「どういうこと??」私は、謎で聞く。
「前人未到の安全性には、それぐらい必要なんだよ」
続く
ギリギリの戦いだと、魔法も、筋力や体力が大事。




