第 八十一 話
「どこからの攻撃でも安全な、防御魔法を使えるようにならないといけない」ハルトは、私とジヤタをそれぞれ見ながら、しゃべる。
「俺、一人だと、どこかが弱くなるからな」ハルトは、ちょっと、下を向いて言った。
「じゃあ、私と二人なら?」
「アキと二人なら、繋ぎが甘くなる」フム、それは私が魔法にまだ、慣れてないのも、あるのかな。だけど、もの凄く慣れても、二人じゃパワー不足な気がした。だって、ハルトは累計、百十二歳なのに、難しいんだから。
「じゃあ、ジヤタとハルトだったら?」私は、別パターンで聞く。
「うーん、ジヤタの魔法、全く見たことないが。アキから聞いた化物人間の時の虫使いの力で考えるに、防御魔法が移動出来ないような感じで、重くなる。
おまけに弱い箇所があって、そこを攻撃されたら相当まずいことになると、思う」
私は、あることが気になって、質問をした。
「あのさ、ジヤタと戦った時にさ、砂粒から目を守るため、ジヤタ、目を瞑ったでしょ。アレ、ビンタしなくても虫たち一時的に消えた?」
「あの時は、ビンタしないと消えなかったですね。僕、アキさんを襲うなんてことして、酷いことをしました。本当に、すみませんでした」
ジヤタは私に、また頭を下げた。
「あっ、ごめん。謝らせようと思った訳じゃないんだ。ジヤタの、魔法の部分で知りたいとこがあったから。そこまで上手く、説明出来ないんだけど。私も、ビンタして、ごめんね」
「いえいえ」
「ただ、目を瞑る状態にするだけで、虫たちが消えるんであれば、そうでない時と違って、ジヤタの魔法コントロールが大分低いって、考えないと、いけないから」
「うん…。分かった」ハルトは、何となくイメージが、纏まった感じで言った。
続く
時間はそこまでないから、アキが進行をする方が、いいとこもある。あんまり話が脱線していたら、ちょっと考えた方がいいかもしれないけど。




