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第 五十二 話

「〈キュウジロウとキュウサブロウを作ったのは、年齢を重ねていくワシがこの国に出来ることといったら、跡継ぎをもっと作って、国民を安心させることじゃないかと思ったからだ。

 まさか、大臣があんな、狂った人間だったとは…。キュウイチロウとチョウコは、本当に可哀想じゃ……。キュウジロウも大変じゃったな…〉

〈いえ、俺は助かったんで、国()()…父上、大丈夫です何とか〉

 俺は、父の国王のことを、考えなく子供を作ったから、皆を不幸にしたと思って、許せなかったけど、この話を聞いて父のことが分かったので、見る目が変わったのだ。

 父も、色々あって…それでも、どうにか頑張ろうとして、こうなってしまった。不幸のまま終わるよりも、不幸から始める方が、勇気はいるけど、きっと後悔しないはずだから…。

 俺は、父上には、幸せになってほしいと思った。

〈ところで、トキノジョウ(にい)は、何で国王になりたいんだ?〉

 俺は、ただでさえ、怪盗の息子としてずっと森にいて、跡継ぎがよく分からないのに、さっき“国王になる宣言”をされて、兄の気持ちが全く理解出来ない」

「トキノジョウが国王になりたい理由」

 これが、分かるときっと、私たちがこれからどう、化物の王様に会いに行けばいいのかが、分かる。

 私は逃げたい気持ちがまだ、あるけど、本当は理解したいんだ。この人のことを。

 怖い存在だけど、向き合いたい。



            続く

父親のことを理解出来て、良かったね。

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