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第 三十三 話

「〈キュウサブロウ王子…〉俺は、キュウサブロウと、関係の衝突が起きることを感じながら、名を口にした。

〈ジュウビョサイ爺。ジュウ爺を疑うとは、許せん…〉

 キュウサブロウは大臣をジュウ爺と呼んで、慕っていた。

 キュウサブロウは俺の三日後に生まれたから、同じ十四歳だ。

 本来なら、「兄上」と呼ぶべきなんだろうけど、十四年、怪盗の子として森で育った俺を、まともに兄扱いするのは、難しいらしい。俺も、本来なら呼び捨てでいいのに、名前の下に王子を付けて話している。

 それに、父親、国王に対しては、「国王陛下」と呼んでいる。「父上」じゃなく。それは、許せないところがあるからだ、どうしても。

 まあ、俺は熊人間の両親に、子供として接してもらえて幸せだったけど。そりゃあ、やっぱ俺は人人族だから、途中で本当の親子じゃないって分かってたけど。それでも、あの両親で良かった。だが、国王はいくら跡継ぎを残すのが、立場上、大事といったって…。

 そりゃあ、王妃はやや病弱気味だったらしいが…。

 もし、側室を、抱いたりしなければ、子供を作ろうとしなければ、今回のようなことは起きなかったんじゃないかって気持ちは、どうしてもある。

 それでも、国王は毒薬で結構、弱ってしまっていた。それに、国王だしな。怒鳴り付けようという、感じにはならなかった」



              続く

ハルトは、国王に対して、怒りのようなものがあるんだろうな。

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