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第 二十三 話
分かりやすく説明をすると、熊人間族は、山や森に住んでいることが多くて、筋力が人人族(一番シンプルな種族で、私やハルトも人人族)より強い者が多い。犬人間族や猫人間族なんかは、人人族と同じ街~村で、多くが生活している。
「俺を攫った熊人間は、冒険家と探偵を足したような人だった。俺は、ずっと父さんだって、思っていたんだ」ハルトは、なぜか嬉しそうに話す。その人を、愛していたかのように。
「ハルトを攫ったのに?」私は、その辺りが理解出来ない。怪盗というのは、後から説明するのかな?
「ずっと知らなかったんだけどな」少し困ったような顔をして、ハルトは言った。
「俺は、父さんが好きだった。熊人間の母さんもな。母さんも、格好良かったんだよ。同じく、冒険家と探偵を足したような感じで」
ハルトは誇らしそうに、話す。
「ずっと、森で暮らしていたんだ。十四歳の、あの日まで…」
急に、悲しげな語りになった。ハルト、一体何があったの?
続く
まだ、謎が多いな。しかし、ハルトの、過去が語られる…!




