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第 二十一 話

「クッ。仕方がないから話そう」男はもう、ニヤニヤする余裕などなく、かなり絶望した雰囲気で言う。

「ここ、『腰掛けの国』の多分、権力がある人の使いの人に雇われたんだ。うちの国の五本の指に入ってしまう程の、要注意人物の動きが怪しくなってきたとな…。追い出すか、もしくは殺害せよという命令が出た…」男は、思い返しながら話す。

 何てことだ…。そんな、命令が出ていたなんて。結構、秘密()な感じだろうけど。

 それと、私たちが住んでいる国は腰掛けの国だ。名前の由来は、ある伝説が元になっている。それは、そのうち書くとして。

 今は、ハルトと私が多分、恐ろしい権力者に、狙われているってことだ。


「面倒だから、殺しちまおうと思っただけだ。俺は…」男は当然といった感じで、言う。

 そんな、害虫を殺そうといった感覚で殺されたら(たま)らない。だって、人間が人間に狙われて、殺されるなんて怖いこと、嫌だ。

「お前、本当なら百十二歳なんだろう?その辺りのことで、お偉い人が、消えてほしいって思ってるんじゃないのか?」男は、淡々と話す。

 さっき、私たちがしゃべっていた内容が聞かれていたのだ。



                続く

何てことだ。ハルトたちは、監視されていたのだ。

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