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98話 ジンのファッションチェック

「やっと落ち着いたな、二人ともお疲れさん」


食堂の料理長から労いの言葉が贈られる。

列も疎らになり、落ち着くことが出来るようになった。

予想以上に人が来たなぁ。

まさかオムレツの練習だけだったのがこんなことになるなんて思わなかった。


「いえ、すみません。こんな事になるとは思わず。ご迷惑をおかけしました」

「すみませんでした」

「いやいや、いい宣伝になったし、まさかここまでオムレツが人気だったとは……データも取れたしこっちとしてもメリットがあったよ」


料理長も満足そうな顔をしている。

そういって貰えるとホッとする。


「二人とも本当にうちに入る気はないか?うちでさらに技術を磨けばもっと伸びそうなんだけどな」

「有難い話ですが、俺達ギルドに所属していて任務も受注しているので、申し訳ない」

「それなら仕方ないな、でも任務終わった後でも興味があったら言ってくれ」


俺も評価してくれているのは嬉しい限りだけど、今日初めてオムレツを作ったリュウさんがいきなりスカウトされてるのは流石。


「そういえば、時間少し過ぎてすまない。約束の時間まで間に合うか?」


時間……!

そういえば9時半上がりで準備しようとしてたんだ。

時計を確認すると9時45分……

よかった、10時過ぎてなかった。


「なんだ?何か予定があったのか?抜けてもよかったのに……いや、俺が気を配れなくてすまなかったな」

「いえ、俺が時間確認しなかったせいですし、今からなら間に合うので大丈夫です」

「そうか、さっき約束がなんたらって言ってたが女の子と会うのか?」


料理長の一言にドキッとする。

何で『女の子』だって断言したんだろう。

女性とかならともかく女の子ってことは年齢的に低いことがいえる。


「そう……ですけど何で女の子ってわかったんですか?」

「実はよ、数十分前から調理場の入口を覗き混んだりする子がこっちを見ててよ、多分どっちかに話しかけたそうに見えてな」


言われて調理場の入口を見ると確かに何度かこっちを覗き混んでくる人影が見える。

一瞬誰だか分からなかったがすぐにマーヤだと認識出来た。

何時もと服装が違っていていた。

調理場の入口付近まで近づいて声をかける。


「マーヤ?やっぱりそうだ、おはよう」

「あ、おはよう。ごめんね、ちょっと声かけにくくて」


ごめんね、は俺の方なんだよな。

こうして早めに来てくれてるのを待たせてるし。


「ごめんは俺の方だよ、後、二日酔いとか大丈夫?気分悪くない?」

「大丈夫。寧ろ凄くスッキリしてるかな」


見た感じ無理してるようには見えない。

万が一ってのもあるけどマーヤの言葉は信用していいみたい。

それにしても……今日のマーヤの服装……

普段のローブ姿も似合ってて充分可愛いかったけど。

薄いグレーのジャケットとミニスカートが少し大人チックさを出し、黒のハイニーソと胸元とウエストのリボンが彼女の可愛さを引き出す。


特にウエストに巻いてあるリボンの存在が中々。

細く見せすぎず、太く見せすぎない絶妙なバランスで巻かれている。

胸の大きさを気にしているマーヤのに細く見せすぎると胸が強調してしまうのを気にかけてのことだと思う。

これはキュートとクールの共存と言えるのではないだろうか……!

一応ガーリー系のジャケットとミニスカートの服装をイメージしてるものの、ファッションのくくりが広すぎてなんと表現したらいいのかコレガワカラナイです……

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