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81話 意外と善意があれば下心は少ない

一度ローブを脱がせるのはまずい。

先にローブを着せたまま覗いてみるか。

やらしい気持ちは無くはないけど……

ローブの胸元から覗き込んでみる。


「……ああ……駄目か……いや駄目じゃないけど」


分からない。胸が大きくてローブの隙間が胸で何を着てるか分からない。

とりあえず見える所だけ軽く拭いてあげることにしよう。


「ひゃあ……ジン?」

「ごめん、嫌だと思うけど我慢して?」


胸元に水がたまっているのを拭き取る。

そこから水滴を優しく拭き取る。

身体を拭く度に色っぽい声を出すのに俺は耐える。


「んん……!ジン……触りかたやらしい……」


マーヤが少しからかう様に言ってくる。

そんなつもりはなかったけど、本人がそう感じるならそうなんだろう。

正直、気になる子の体をタオル越しとはいえ触っているのだから気がおかしくなる。

これはやましい気持ちで対応しちゃいけない。

風邪引いちゃいけないから……

軽く深呼吸して集中する。


「ごめん、本当にごめん……もう少しで上は拭き終わるから」

「ふふ、苦しゅうないー」


少し気持ちが落ち着き、親身になり拭いていく。

大体は拭き取れ、後は水滴が滴っている腹部から下……


「マーヤ、自分で後は拭ける?」

「拭けるけどーここで辞めちゃうのー?」

「……ねぇ、少し酔いが覚めた?」

「えへへー少しだけどねー、大丈夫だよー?ローブのひたはひゃんと服着てるしジンだから拭かせてあげてるんだからー」

「よし、自分で拭こう」

「むー、ジンのムッツリ」


なんでさ。……いや否定出来ないか……

うん、マーヤにお酒を飲ませちゃだめなのかもしれない。

渡したタオルで力なく体を拭き始めるマーヤ。

そして、そのマーヤにお酒を飲ませた二人は……


「……」

「……」

「………………………………………………………」


正座をさせられているケイとシル。

その二人を笑顔のまま見下すリュウさん。

ただただ無言を貫いている。

笑顔だけど分かる、相当怒ってる様子だ……


「……さて、ジンの介抱が終わったことだ。何故こうなったか説明してもらおうか?」

「いやぁ……友好を深めようとして少し酒を勧めたら……」

「いい飲みっぷりだったからに楽しくなってきて、グイグイ勧めちゃったッス……」

「お前ら、大量のアルコールの摂取は危険だと言っているだろう。ましてや人に飲ませるとは……。断りづらかったんだろう、お前達がくんでやらないでどうするんだ」


大きくため息を吐くリュウさん。

ケイ、シル、これに関してはリュウさんと同意見だから庇えない。


「後日改めて彼女に謝罪と俺が直々にトレーニングでシゴくことにする」

「「ひぃ!」」


二人とも歯をガタガタ震わせている。

リュウさんのトレーニングってそんなに怖いのか……


「すまないがジン、眠ってる彼女に明日先に謝罪してくれないか?」

「眠ってる……あ、本当ですね」


拭いている途中でマーヤは眠ってしまったようだ。

呼吸は確認出来る。

油断は出来ないけど、とりあえず大丈夫だと思いたい。


「……そしたら、マーヤが泊まってる宿屋まで背負っていきます」

「彼女が泊まってる宿屋……大丈夫か?」


マーヤが泊まってる宿屋。

つまり俺が戦力外通知された場所。

嫌な体験した場所に向かう俺を気遣ってくれているんだと思う。


「大丈夫です。送るだけですし、ここから近いですから。元メンバーに会ったらマーヤを頼めますし」

「そうか、そしたら悪いが頼む。俺はこの二人にまだ話がある」

「あはは……それじゃあ、行ってきます」


マーヤを背負い、すぐに調理場を出る。

いくなー!と目で訴えかけられた気もする………


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