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75話 雑談つづくよもう少し

「盗み聞きとは感心しないよ」

「「ぐへぇ」」

少し重さを感じる扉を引き、開けるとケイ、シルが勢いよく滑り入る。


「ってぇ……ジン、開けるなら開けるって言えよ。受け身取り損ねた」

「人の話をこっそり聞いといてそれですか……飲み会らしきものはお開きにしたの?てか少し酔いが覚めてる?」

「そうなんスよ、ジンさんが離れた後もあれから飲んでたんスけど、リュウさんが様子を見に来て『久々とはいえ羽目を外しすぎだ。少し頭を冷やそうか』と……あの笑顔だけど目が笑ってないのを見たら誰だって酔いが覚めるッスよ……」


二人ともオーバーリアクショションでガタガタ震わせている。

確かに怖そうだけども……


「で、暇になったしジンを冷やかしにきたってわけだ!ついでに夕食がまだっていうから何か食わせろ!」


切り替えが早くとんでもないことを言い出すケイ。

さっきお酒と一緒に色々と食べてたようにみえたんだけど……


「わかったよ、でもある程度こっちの準備させて欲しいな」

「おう!その間にちょいと彼女借りるぞ!」


ケイが料理を手伝ってくれているマーヤに手招きをする。


「私ですか?」

「自己紹介してなかったし、少しジンが前のパーティにいた話を聞きたくてな、嫌か?」

「嫌というより……」


きっと料理の手伝いしてる事を気にしてくれてるんだろう。


「こっちは気にしないでいいから少し話してきていいよ?」

「でも料理……」

「元々もてなすつもりだったからいいんだ。別パーティの人と話すのもいい経験になると思うしまだ自己紹介もまだでしょ?」


マーヤは少し考えている。

気楽に話すくらいの気持ちで大丈夫だと思うんだけど……

初めての顔合わせの時のマーヤも少し人見知りするところがあったなぁ。


「わかった、ちょっと話してくるね」

「うん、行ってらっしゃい」


マーヤがケイ達が待っている方に向かう。

少し前に切り分けて、調味料に漬け込んでいた鶏肉を取り出し、調味料を切った鶏肉に卵を括らせる。

小麦粉と片栗粉を混ぜた粉にまぶす前に軽く油を引いたフライパンに火をかけ、パンを用意する。


先にリュウさんのやつから作ってしまおう。

サンドイッチなら自分のペースで食べられるだろうし。

一応パンも購入しておいてよかった。


「ーの要領で回復させてました」

「スゲエな!いやスゲエな!回復魔法!」

「うちのパーティにいて欲しいッスね!」


時折三人の話が耳に入る。

よく話してるのをみて皆打ち解けてるのが見えて少しホッとした。


その確認をし、調理に戻る。

鶏肉に粉をまぶし、軽く粉を落とす。

これを揚げる分繰り返す。

一応ケイとシルの分も作っておこう。食べなくても別の料理に使えるし。


熱した油に鶏肉を入れていくのと同時作業でパンも軽く焼いていく。


「で、凶鳥に襲われてたんだ?びっくりしたぜ」

「普通生きた気がしないッスよね」

「ジンがいるからよかったですけど、そんな状況見たら心臓に悪いですね……」


凶鳥の話をしている。

いや、あれは本当に生きた心地がしなかった。

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