71話 からかわれるジン
そうは言っても……
クリアアトランティスで貰ってた金額より多いから、いきなり多い金額を受けとると少しビビるというか……
「そんなに使い道になんなら彼女に色々とプレゼントしてあげればいいだろう?会うのだって久々なんだから」
「え……!?私なら大丈夫です!もう十分にもらってますから……!!ジンに会えただけでも嬉しかったですし」
マーヤに話を振られるも、さっき渡したブレスレットを優しく触っている。
ああ、そういう所だよマーヤ!
無自覚でそういうこと言われるとこっちの心が持たない……!
大丈夫って言ってるけど、明日なにかプレゼント送ろう。
それでもなお多いこの金貨……多少は貯めておくけど……
……うん、決めた。
「じゃあ今日の夜食に作る唐揚げに使うことにします。なんなら皆の夕食で出しちゃってもいいですし」
「それこそ食料費から出せば……いや、ありがとうジン。これは俺もしっかり仕事をしないとな」
そういえば仕事するから夜食にって言ってたけど何の仕事をするんだろう。
やっぱり武器の手入れとか?
「唐揚げかー。私の夕食も唐揚げにしようかな」
「そういえばマーヤは夕食どうしてるの?」
「宿にある食堂とかで済ましてるよ。基本的にはジンが抜ける前と変わらないよ。ただ、一人で食べることが増えたかな」
基本的にはクリアアトランティスの食事は各自自由に取ってる。
ワイルドとターキーは何処かで食べに行ってることが多く、俺は自炊出来る所なら基本自炊。
マーヤとタミーは朝、時々昼を一緒に取って、タミーは夜、飲みに行くから俺とマーヤが一緒になり夕食を取る。
多分夕食の事を指していて、お酒好きのタミーが飲みに行ってしまえば一人になってしまう。
「ジン、今日は彼女に食事を作ってあげるのはどうだろう。夕食に唐揚げを振る舞って、ついでに俺の夜食分を用意してくれ」
「いいんですか?」
「ああ、部屋に連れ込んでうるさくしなければ構わない」
「部屋に連れ込まないですよ!」
「ははは、ジョークだ」
そりゃジョークじゃないとシャレになりませんよ……
そもそも俺も男なわけだしマーヤを部屋に連れ込んだら理性が持たない。
「からかうのはこの辺にしておこう。悪いが俺は一足早く戻る。二人で食材見て回ってくれ」
リュウさんはそう言い残し、先に宿屋に戻っていく。
「……じゃあ俺達も買い物していこうか。マーヤの分も材料も買って大丈夫だよね?」
「そうだね、そしたらお世話になろうかな。久々にジンの料理が食べられるんだー」
そう期待をされたら俺も答えないといけないな。
とはいえ、普通のしか作れないけどしっかりもてなしてあげたい。
「満足させてくれたらジンの部屋に連れ込んでもいいよ」
「女の子が簡単にそういうことを言ってはいけません!」
わざわざリュウさんが言ったことを引っ張り出さなくていいのに!
煩悩断つべし俺……!
こうして、からかわれながらも二人で食材の買い出しに行くことになった。




