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55話 早い再会

宿屋で旅の汚れを落とし、小綺麗にし、リュウさんとギルドセンターに向かっている。

討伐した証として凶鳥のクチバシ、凶鳥の骨、そして凍らせていた凶鳥の肉を持って。


「それにしても凄いな」

「何がですか?」

「凶鳥の肉を凍らせていたのはさっきまで知らなくてな。というより凍らせる事が出来ることに驚いてる」

「便利なんですよ、生物はすぐに腐っちゃうんで水魔法と風魔法を組み合わせて冷やして凍らせるのは前でも良くやってたんですよ」


ケイと最初あたりに凶鳥の肉は金になるって聞いて、もしこれでライジングサンズの資金になるならと思って一部凍らせておいた。

ただ、リュウさん達と話し合った結果、凶鳥の肉をギルドマスターへの手土産として持っていくことになった。


「水魔法で凶鳥の周りを水の膜で覆い、風魔法で急激に冷やし凍らせる……まさに冒険者に適合してるな」

「それでもクビになっちゃいましたけどね。」

「また、悪い癖だ。自分に自信を持てっていったろ?ケイにポジティブになったって言われた先にこれだ」


リュウさんが額に指をトンと軽くつつきながら言った。


「イタっ……」

「何度だって言ってやる。大丈夫だ。ジンはよくやってる……いやそれ以上だ。ここまで見てた俺が言うんだ。きっと前のパーティでもしっかり自分の成すべきことをしたんだろう。そういった所は胸を張ってもいい」

「リュウさん」

「そろそろギルドセンターに着くぞ。気を引き締めて報告しないとー……どうしたジン?」

「……いえ、知ってる人がいましてね」


ギルドセンターの入り口。

多くの人が行き交う中。

少し背が低く、メッセージパッドを打ち込んでいる姿。

人混みで判別しにくそうな彼女の姿を見つけた。


「彼女がメッセージの相手か?なら挨拶していきなさい」

「いいんですか?」

「少しなら大丈夫だろう。それに、俺もクリアアトランティスのメンバーについては気になっていたからな」

「……有り難うございます」


リュウさんの許可も取り、一歩ずつ彼女の元に歩み寄る。

一歩一歩、彼女に近づく度に謎の緊張感が襲う。

メッセージパッドを仕舞い、少し俺の方を見て、俺の方に体を向ける。

気づいた様子で小走りにこっちに向かってくる。


「……ジン?」


距離はあっという間に詰まっていき、お互い会話が出来るまでは時間はかからなかった。


「ジン……だよね……?」

「うん、久しぶり。マーヤ」


そう返すと、マーヤはいきなり手を握ってくる。


「ホントに!?どこかケガしてない!?大丈夫なの幽霊じゃないよね!?」

「落ち着いて。大丈夫、ケガもしてないししっかり生きてるでしょ?」


手から腕、胸、頬とゆっくり触って確かめてるみたいに触れてくる。


「……よかった。ジンだ……ジンだっ……!!」


マーヤがボディタッチからハグヘシフトチェンジする。

少し驚いたし、下心丸出しだけど柔らかくて、温い。

少し肌寒いこともあってか、何か言われなければこのまま抱き締め続けられる。

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