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40話 怒り ーマーヤサイド②ー

数時間、ギルドマスターさんの所で待っていた私達に通された部屋。

辺りは薄暗く、あるのは椅子が複数個と、大きなモニター。

多分、モニター越しでギルドマスターさんと会話することになりそう。


「これから、ギルドマスターに繋ぎます。」


受付の人がモニターの電源をつけると、長髪できめ細かい肌の顔が小さい男の人が写った。

女性の私が見ても綺麗と思うこの男性が冒険者ギルドのギルドマスター。

右手にはおにぎり、左手にはラムネを持っている。


……え?

あれ?

食事中?

困惑する私をよそにギルドマスターの口が動き始める。


「あら失礼。食事の時間なくて。片手間……でいいね。大体のことは聞いたけど、あなた達の口から聞かせてくれないかしら」


女性口調。

でも初めて話したときよりも低く、少し恐怖を覚える声が通る。

片手間でいい。

この言葉から呆れ、怒りを感じる。


「久しぶりですギルドマスター。大体のことは聞いた上、俺から聞きたいと?」

「ええ、正直耳を疑った。間違いじゃないか是非聞かせて」


ワイルドさんは怯むことなく口を開く。

ギルドマスターさんの行いに寧ろイライラを募らせているようにも見える。

こう会話するまでに待たされていたことも一つの原因なのだろう。


「クリアアトランティスの元メンバー、ジンに戦力外通知しました。代わりの人員が欲しい。追加人員をお願いします。」

「するわけねえだろバカタレがぁ!!!!!」


モニター越しのその声はスピーカーの音割れさせる。

顔の迫力も凄く、一瞬頭が真っ白になる。

優しい口調から荒々しい口調に。

これがギルドマスターの素なのかもしれない。

それでも、ワイルドさんはそれにも動じない。

クリアアトランティスがAクラスなのはこの動じない心があるからなのかもしれない……


「するわけない?あんな役立たずを入れた貴方にも責任があると思いますがね?」

「役立たず……ね。そこの三人もそう思ってのこと?」

「そうだと思いますがね?まぁ1人は反対してましたが、アイツに懐いていたからでしょう。すぐに間違ってたと理解すると思います」


「反対?懐いてた?」とギルドマスターが言い、私と目が合う。


「君が反対したの?マーヤくん」

「その……反対といいますか……ジンはクリアアトランティスには必要とはいいました。でも、彼を引き留められませんでした。すみませんでした……」


私の一言でギルドマスターは「はぁぁぁぁぁぁぁぁ」と大きくため息をする。


「そうか……そうよね。ジンはしっかり仕事をしてくれてた。ここまで誰1人ケガや離脱がなかったもの。」

「どういうことでしょうか……?」

「ここまで来れたのはマーヤ君の治癒術と、君を支えてたジンのおかげだったのがわかったわ」

「……聞き捨てなりませんね?マーヤのおかげなのはまだわかりますが、俺ら三人を差し置いてジンのおかげ?なに言ってるんだ?あんな魔物も倒せず、体張って負傷ばっかするお荷物に称える所なんかねえ!!」


これまで敬語使っていたワイルドさんが激昂し始める。


「そうですよ?ジンではなく別の剣士かワイルドを支える盾使いを入れた方がよっぽどマシでした」

「負傷してマーヤに負担を一番かけたのはジンですよ?」


さっきまで一言も発することなかったターキーさん、タミーさんも口を開き始める。


「黙れ」


たった一言。

その一言で皆、発するのをやめる。


「わかったわ。あなた達の意見はよくわかった。……お前ら、クリアアトランティスを解散させるか、ギルド辞めるか選べ」

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