35話 シルの反省
その後は他のメンバーがシルの看病をしてくれている間に夕食の準備に取りかかる。
すでにスープは出来ているから、凶鳥の肉を先に入れて、キノコ、野草の順番に入れる。
あとは食材に火が通れば完成。
スイセンも魔法で毒抜きすれば食べれないわけではないけど、シルの姿をみたあとじゃ食べたいとは思わないだろうし止めた。
一人だけで個別に取り分け、テントで休んでいるシルの元へ向かう。
「ケイ、料理出来たから皆で全部食べて。俺、シルの様子見に行くから」
「いいのかよ、ジンも食べてねえだろ?」
「俺はなければ自分で何か作っちゃうよ。ケイ達が野草結構取ってくれててなんとかなりそうだし」
「わかった。俺達も食べ終わったら交代すっから」
ケイ達に先に食べて貰うように催促し、テントに入る。
中にはだいぶ落ち着いたものの、げっそりとしたシルと、その様子を見ているリュウさんの姿があった。
「お疲れ様です。リュウさん」
「ジンか」
「シルはどうですか?」
「……見ての通りッス……ミイラになりそうッス……」
力なくだけど、自らも答えてくれるシル。
「……全く、体弱ってる中で言うのもあれだが、毒が入ってるかどうかわからないものを口にするのは止めろ。今回は一人だったが、もしかしたら全滅していたかもしれないんだ。」
「……スミマセンッス……ニラだと思い込んでて……スイセンがニラに似てることも匂いがしないことも知らなかったッス」
リュウさんは深い追及はしなかったが、今回の落ち度に目で反省するようにと語っているように見える。
現にシルは反省の色を見せている。
一つのミスが命取りになる。
特に今回みたいに野宿するならなおさら。
なんでも揃っている街と比べて不便がなにかと出る野宿では出来ることも限られる。
それに、野草を取ってきて欲しいと言ったのは俺だ。
食事を提供する立場であるならなおさら気を引き締めなくては……。
「しかし、今回はシル以外に食中毒が出なかったのは不幸中の幸いだな。今日のミスはしっかり心に刻むんだ。」
「了解ッス……」
「……すまないなジン。こんなところ見せてしまって」
リュウさんが申し訳なさそうにこっちに向いて話す。
「いえ、俺も気を引き締めなくてはならないことなので……。リュウさん、食事が出来たので俺がシルの様子見ます。メンバーと食事を取ってきて下さい」
「そうか、わかった。すぐ交代出来るようにする」
リュウさんがテントから出る。
その後、シルが口を開いた。
「恥ずかしい所見せたッスね……」
しょんぼりとしていて、普段のシルからは考えられないくらい落ち込んでいた。
スイセンの毒抜きとかいってるけどリアルではそんな話は聞いたことないです
やる人はいないと思いますが絶対にスイセンを食べるのはお止めください。
今さらですがこの物語はフィクションであり、
実在の人物や団体などとは関係ありません。




