3話 ギルドマスターの言葉
「はぁ……」
パーティを脱退して、これからどうしようか。
一応パーティ脱退したとはいえ、ギルドには所属しているのは変わらないから新しいパーティに入ることも可能ではある。
が、パーティ脱退した者は2週間はパーティ加入することが出来ない。
その間に俺が最高ランクに近い前のパーティをクビになったという悪評はすぐに広まるだろう。
Aクラスパーティをクビになった。
金銭問題、友好問題、能力的な問題。
基本、脱退理由は表沙汰にはならないから根も葉もない噂をするには美味しい話題だ。
ちなみにパーティの編成は個人で組むパターンとギルドマスター、いわゆるギルドのトップがバランス、特性を吟味して編成する。
俺は後者によってパーティに編成された形になる。
剣技の達人のワイルド。
どんな攻撃も受け止めるターキー。
全てを殲滅させるタミー。
回復魔法の申し子マーヤ。
その中に何故か選ばれた俺。
特に剣が得意でもなく。
強力な魔法が使える訳でもなく。
どんな攻撃も受け止められるタフさもなく。
傷を癒せることもない。
………よくよく考えたら何で俺が選ばれたんだ?
場違いにも程があるよ。
出発前にギルドマスターに
「戦闘面では君は力になりにくいかもしれない。でも、今回の任務で成功させる為にはマーヤくん。そしてその鍵は君なの……今回のパーティを……マーヤくんを特に支えてあげて欲しいの。そうすれば成功するわ」
と小声で言われたけど、何もわからないままクビになっちゃったし。
スミマセン、ギルドマスター。
とりあえず当分は1人になるし、出発した町まで戻る支度をしないと。
「ジン……!!ジンッ!!」
俺の後ろの方から聞き覚えのある声がする。