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29話 ジンに頼み事

「いやー!旨かった。サンキューなジン!」


食後、俺の背中をバンバン叩きながらケイはそう言ってくれた。

そう言ってくれるのは物凄く嬉しいけど、背中が物凄く痛い!


「ヤバかったッスね!オレ凄く感動したッス!」

「あれは確かに感動したな、芸術といっても過言ではなかった」

「あなたが神か」


シルや他の仲間たちにも好評でよかった。

それにしても、物凄く持ち上げる人達だなぁ。


「ジン!このままライジングサンズに入れよ!前のパーティクビになってどこにも所属してないんだろ?」


突如、ケイが突拍子もないことを言い出した。


「それいいッスね!ジンさんがいてくれれば長期的な移動する任務も苦じゃないッス!」

「傭兵ギルドの新たな可能性を秘める漢が加入…素晴らしいな」

「ライジングサンズに神が降臨なされる」


ケイの言葉を聞いたメンバーが乗り気で盛り上がっている。


「ケイ、嬉しいけど、それは無理だと思う」

「はぁ!?なんでだよ!?嫌か?ライジングサンズ?」

「そうじゃない、むしろ凄くいい所だよ」

「じゃあ…!!」

「ケイ、考えれば簡単だ。ジンは冒険者ギルドに所属しているだろ?俺達の傭兵ギルド所属じゃないからだ」


リュウさんが助け船を出してくれた。

少し熱くなっているケイが落ち着きを取り戻すにいいタイミングで会話に入ってくれた。


「兄貴」

「そもそも、傭兵ギルドだったとしてもパーティを脱退したら最短で2週間は新たなパーティに加入出来ない。それは共通だろ?それに、ギルドからギルドに移籍するにも様々な手続きがかかる。」

「じゃあ、ジンはライジングサンズに入れねえってことかよ……」


ケイを始めにシル達も落胆の表情でうなだれる。

俺をおいて話が進んでることには少し恐怖を感じたけど、皆が好意的に俺を見てくれていることは嬉しかった。


「全く、勝手に話を進めて……これからジンに頼みたいことがあったんだが、頼みにくくなったじゃないか」


はぁ、とリュウさんはため息をついて困った顔をしている。

今、頼みにくくなったって言った?


「あの、なにか俺に頼み事ですか?」

「ああ、ジンの護衛を一度破棄させてもらい、少し俺達の任務のサポートをして貰いたいと思ってたんだ」

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