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28話 自分自身の肯定

「リュウさんの口に合ってよかったです…」

「口が合うなんてものじゃないさ、宿で出る食事より美味しいよ、それにしても誤算だったな…移動中での食事でこれ程のものが出るとは…」


想定以上に気に入って貰えてよかった。


「しかし、君のいたパーティメンバーには少し妬けてしまうな、これだけの食事が出てくるからな」

「いえ、あれだけの調味料があったから出来たんです、それに料理は間違えなければ誰にでも出きるものですし……それ以外で出きるものがないからきっとクビになったんだと思います……」


それを聞いたリュウさんは少し間を開けて。


「……君は少し、自分のやってきたことを肯定しなさい、君の悪いところだ……自分の事を過大評価するやつは足元を掬われるが、過少評価は君の成長を止める。それに人の好意の言葉を無下にするのはかえって失礼に値するぞ。今までに君の料理を褒めた人だっているんじゃないか?」


リュウさんから出たのはまさかの注意だった。

しかし、ただの罵声ではなくこれは俺のことを思って言ってくれているのがわかる。


「きっと君は褒められることより、非難されることの方が多かったから、自分のことを無下にしたがるんだと思う。だが、こういう時は素直に受け止める。その経験は自分の成長に繋がる……ってすまない、つい説教みたいになってしまう…」

「いえ、こういう事言ってくれる人がいなかったので……そうですね。俺が俺のことを肯定してあげないと、褒めてくれてた人に失礼。その通りでした」


そう、確かに罵声かけられることは多かった。

でも、褒めてくれていた時もあった。

それに、引き留めてくれてたじゃないか。



「リュウさん。本当に有り難うございました。」

「……?よくわからないが少しは吹っ切れたようだな。さて雑談はお仕舞いにしよう。鍋に火を掛けたままだろう?」

「あっ……!!」


そういえばスープに焼き鳥、それにもつ煮込みを作っていたのを忘れてた……

幸い、確認して焦げたりしていなくて助かった。


その後、提供した、凶鳥の焼き鳥、凶鳥とデンキダケのスープに凶鳥のもつ煮込みも好評だった。


特に、焼き鳥で出した凶鳥のタンはメンバーにとても気に入って貰えたようで


「すっげえ!!鳥のタンなんか初めて食べたぜ!! 」

「一種の珍味ッスね!牛や豚に比べるとしっとり滑らかなんスね!」


その後は皆「凶鳥見つけたら舌だけでも剥ぎ取らないとな」と話していた。


舌だけ剥ぎ取るか……

うん、想像したくないなぁ。

鶏のタンがあると聞いたことがあるんだけど本当かな…

小さすぎてとれなさそう…でも食べてみたいなぁと思いました(小並感)

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