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27話 メンバー、実食

「鳥肉とキノコのバター焼き完成…っと、あとはスープと焼き鳥…」


出来上がりの料理を皿に移し、次の料理の様子を見ようとしていたら、ライジングサンズのメンバーがこっちを見ていた。

さっきまで争っていたのが嘘のようだ。


「あ、皆ごめん待たせて、他の料理ももう少しで出きるからとりあえずこれ食べて待っててよ」


ケイ達が待っている所に持っていくが、料理を眺めたまま静寂を保っている。


「……あれ?もしかして皆キノコが嫌いだった?それともデンキダケの毒が気になる?デンキダケは毒抜き出来てるからだいじー」

「お前ら!街じゃねぇのに飯が出たぞ!?」

「ヤバイッス!!匂いが殺しに来てるッス!!」

「おい!肉も入ってるぞ!?しかも生焼けでも炭でもない!」

「神降臨!!」


突如宴を始めたが如く、漢達の喚声が響き渡る。

数人しかいないのに十何人がいるかのようだった。

……魔物が音に反応しないだろうか。


「移動中での食事であれだけイキイキしている所は初めて見たな」

「本当ですか?宜しければリュウさー」


リュウさんも先に食べてくださいと言い切る前に


「うめえええええええええええええええええ!!!ジンお前すげえ!!!」

「ヤバイッス!!凶鳥の肉ってこんなに味わい深かったんスね!焼き加減1つでこんなに変わるとは!!」

「俺達が野宿で食べてたものはなんだったんだ……!」

「神降臨!!」


再び漢達の喚声が上がる。

それと同時に料理の争奪戦を繰り広げていた。


「おい!誰だ!オレの肉取ったヤツ!!」

「取りすぎッスよ!俺まだキノコ食ってないッス!!」

「結局の所、俺達は戦う運命(さだめ)にある!!」

「ゴートゥヘル!!」


俺の作った料理は大変好評みたいで嬉しい限りだが、余計な争いを生むことになるとは……


「ははは、心配なかっただろジン?自信を持っていいって言った通りだ」

「あ…有難うございます」

「しかし、俺も食べたかったものだな……凶鳥とデンキダケのバター醤油炒め。デンキダケなんて食べられる機会はないだろうし」

「あの、実は少し分けておいたので、よかったら食べてください」


ここまで好評とは思わなかったけど、万が一、手伝ってくれていたリュウさんの分が残らなかったことを想定して残しておいた。


「…君はいいヤツだな、その気配りに感謝する」


リュウさんはフォークを手に取り、凶鳥の肉に刺し、口に運んでいった。

味の判定をしているわけでもないがただならぬ緊張感が俺の体を駆け巡っていく。

何も食べてないのに気持ち悪くなってきた……


一度、二度噛み、咀嚼。

そして飲み込む。


その間、暑くもないのに一筋汗が流れる感覚がした。


「………うん、いい味だ、美味しいよジン」


その一言を聞いて思わず安堵の表情を浮かべてしまった。



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