16話 ライジングサンズのケイ
「あ、悪い…いや違うんだ、確かにお前から強そうなオーラを感じないとは思ってたけど…」
「やめろぉ!これ以上言葉のナイフで刺すなぁ!」
この人、無意識に毒舌を放ってくる。
俺のライフはもうゼロよ……
「あ、いや、悪くいうつもりはなかったんだよ!お前から面白そうなオーラを感じててさ」
「面白そうなオーラ?」
「なんつーか……一緒にいるだけでなんか任務が成功しそうな、独特のオーラを感じるよ。まぁ根拠はないけどな!」
「根拠ないんだ…」
この人、なんだか支離滅裂なこと言ってる気がするんだけど……
良くも悪くも裏表が無い人だ。
「っと、そういえば俺のこと知らないよな。俺は傭兵ギルドーライジングサンズーのケイ。ケイ・エースドライだ、巷じゃエースドライ兄弟で少し名前を売ってるんだが……」
ケイ・エースドライ
確かに聞いたことがある。
傭兵ギルドーライジングサンズーのエースドライ兄弟。
兄のリュウ・エースドライがリーダーを努めている。
戦闘は勿論。
パーティの運営。
交渉。
そして、彼らを語る上で外せない。
足元の魔力を利用して起動させるターボエンジンとローラーが装備されたメカニックブーツ。
腕には空中を自在に行き来するためのワイヤーとブレードが仕込まれてるWBグローブを作成。
それを駆使して魔物を殲滅させている。
そして目の前で話しているケイ・エースドライ。
基本、彼が戦場での先導者。
兄のリュウがつくったメカニックブーツ、WBグローブを自在に操り、ライジングサンズで一番の戦果を挙げているライジングサンズのエース。
数年前に出来た頃から有名株と噂され、現にAクラスの傭兵ギルドパーティ。
なぜ、このパーティがSランクじゃないのかわからないくらいだ。
「少しじゃなく普通に有名人なんだけど…」
「その割には俺の顔を見てもピンとこなかったじゃねえか」
「俺の住んでいた所、凄く栄えてた町じゃないんだ。少し前までパーティにいたし、昔、雑誌で見た記事の写真よりもイケメンだったし」
「よせよ、男に誉められても…まぁ悪くないが、そっちの気はないからな」
安心したまえ。
俺だってそっちの気はないよ。




