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再開

キャラバン隊から離れて二時間経った


「お、分かれ道」



前方に二手に分かれた道が見えた


「さて、右の道に行けばフイル村に行けるわけだが……シルバ!どっちが右かわかるな?」


俺はシルバを見る


「うん!こっち!」


シルバは右を指差した


「よし正解だ!」

「へへへ♪」


俺はシルバの頭を撫でる

右と左がわからないって奴も結構いるからな

シルバは大丈夫そうで良かった


「よし、行くぞ!」


右の道を走る



・・・・・・


夜に野宿しながら走ること2日


「げほっこほっ!」

「にいちゃん?」


俺は咳き込む


「あ~これはキツいな……くしゅん!」


くしゃみをする

俺は別に花粉症ってわけではないが……

それでもこんな反応をしてしまう


てか花粉が凄い

昔テレビで観た『花粉大発生!!』って映像よりも花粉が飛んでる

目もしょぼしょぼしてきた


「シルバ、けほっ!こ、これを巻いとけ!くしゅん!」


俺は布をシルバに渡す


「?」


俺は布で口と鼻を隠す様に巻く

シルバも俺を見て口と鼻を隠す

……口の横が丸出しだが……どうしようもないよな


「なんでこんなことするの?」

「花粉対策」

マスクみたいにはいかないが……無いよりはマシだ


「チョコにも……」

「クエッ!」


拒否られた……

まあ平気なら良いけど



そして更に一時間程走ると村が見えてきた


あれがフイル村か?



「っく!前が……み、見にくい!!」


世界が黄色い……花粉飛びすぎだろ!?吹雪みたいになってるぞ!?


「ぐっ……この……」


少しずつ進んで村に入る

……道に人の気配は無い

村人は家の中に避難してるのか?

まあこんな花粉の中を出たいとは思えないからな


「っと!」


俺はチョコから降りる


「シルバ、チョコの手綱持っとけ!チョコは俺についてこい!」

「うん!」

「クエッ!」


こうする事で村人をチョコで轢きましたっていう最悪な事態を避ける


「宿……宿は何処だ!」


取り敢えず落ち着きたい!てか花粉が!花粉がぁぁぁ!!


・・・・・・・


30分くらい宿を探してやっと見つけた


バン!


扉を開けて俺とシルバは宿に入る

チョコは外に待機だ、早く小屋に入れてやるからな?


「すいませーん!!」


俺は宿に入って周りに人が居ないのに気付いて大声を出す


「はいはい!」


奥からおばさんが出てきた


「あんたら旅人かい!?外があんな事になってるのによく来たね!?」


おばさんは俺とシルバを見て驚く



「まあ色々ありまして……外にモフクァを停めてるのですが」

「宿に入れていいよ、小屋も今は使えなくてね」


俺はチョコを宿に入れる


「あ~部屋に通す前にそこの部屋で花粉を落としてくれるかい?」


おばさんが指差す部屋に入って俺達は花粉を落とす

……シルバとチョコの花粉の量多すぎ!?

ホコリまみれの布団みたいに叩いたら落ちるぞ!?


こほん……まあ取り敢えず花粉を落として部屋を出る


「部屋はこっちだよ」


おばさんに案内される


案内された部屋に荷物を置く

そして俺はおばさんに代金を払う

……そう言えばリーフの実家は宿屋だったよな

ひょっとしてこことか?


「あの、リーフって子を知りませんか?」

「なんで家の娘を知ってるんだい?」


ビンゴ!!ここだった


「一時的に一緒に旅をしたので」


俺がそう言うと


「あぁ!ひょっとしてあんたがカケルかい?」


おばさんは俺を見る


「あ、リーフから聞いてました?」

「よく聞かされたよ、かなり世話になったらしいね!」


そう言うとおばさんはさっき渡した代金を俺に渡す


「へっ?」

「リーフが世話になった礼だよ、タダで泊めてやるよ」

「そんな、悪いですから」

「いいからいいから!!」



おばさんは無理矢理渡してきた

なんだかなー



「あ、あの……リーフはどちらに?」


姿が見えないが……


「リーフなら村長の家に行ってるよ」

「村長の家に?」


何でだ?


「村長の家はどちらに?」

「ここから北の方に歩いたらある家さ」


うーん……待つか……行くべきか……


「…………」


久しぶりに会いたいしな……状況も詳しく聞きたいし

よし、行くか


「ちょっと村長の家に行くか……シルバ、お留守番しといてくれるか?」

「えっ?僕も行く!」

「花粉が凄いから止めとけ」

「うーん……わかった!」

「よしよし!」


俺はシルバを撫でる


・・・・・・・



「外に出るならこれ使いな」


宿を出る時におばさんがマントとゴーグルを俺に渡す


「どうも!」


俺はマントを羽織って、ゴーグルを装着して外に出た


「視界が……」


ゴーグルに花粉がびっしりと付く

だが拭けばいいので無いよりはいい

俺は北に歩く


「…………」


歩きながら周りを見る


店も閉まってるし、屋台も出てない

てか人いない

普段はもっと活気があるんだろうな


「っと、あれか」


俺は一際大きな家を見つける

扉の前に立つ


「呼び鈴は……無いか」


ならノックして……


バン!

ドゴォ!


「へぶ!?」


ドアが急に開いて俺の顔にクリーンヒットする


「もういいです!私一人でも行きますから!!」


顔を押さえていると久しぶりに聞く声が聞こえた


「リーフ!待ちなさい!!待つべきだ!」

「もう1週間経つんですよ!!私達の為に危ない目にあってるんですから!!」


男の声がする、どうやら揉めてるようだ


「あー詳しく聞かせてもらっていいか?」


俺は取り敢えずリーフに声をかけた


「えっ?…………えっ?カケル?」


リーフが俺を見て驚く


「久しぶりだなリーフ」


俺は笑顔で挨拶する


「本当にカケル?……カケル!」

「っと!?」


ギュウっと感激のあまりに抱きつかれた

ムニュと感じる女性の柔らかさ

フワッと香る花の香り

っと落ち着け俺!


「取り敢えず離れないか?」

「あ、ごめん!」


リーフが恥ずかしそうに離れる


「リーフ、何があったか聞かせてもらえるか?」

「うん、ここじゃなんだから家に来て!」


リーフが俺の手を引いて走る


後ろから「待ちなさい!」って声が聞こえたがリーフは止まらなかった


・・・・・・・


宿に戻った


「ただいま!」


リーフがそう言って入る


「あら?もう戻ってきたのかい?」


おばさんがリーフと俺を見る

「これお返しします」


俺はマントとゴーグルを返す


「あれ?カケルもう家に来てたの?」

「チョコや仲間を休ませたかったからな」

「仲間?誰かいるの?」

「あぁ、紹介しようか」


俺は部屋までリーフを連れていく


部屋に入ると


「よしよしよしよし!」

「クェ♪」


シルバがチョコを撫でていた


「シルバ!」

「あ!にいちゃん!お帰り!」


シルバが俺に駆け寄る


「シルバ、紹介しよう、俺の友人のリーフだ」

シルバはリーフを見る

「はじめまして!シルバです!」

元気よく挨拶


「はじめまして……えっと子供?どうして一緒に?」


リーフは頭にクエスチョンマークを浮かべている


「色々事情があってね、後で詳しく話す。取り敢えず今はルナの事なんだが……話してくれないか?」

「うん……」



リーフは椅子に座る

俺とシルバはベッドに座る


そしてリーフから話を聞く




・・・・・・・・


「成る程な」


リーフ達は1週間前にフイル村に着いた

なんでそこまで時間がかかったのかはわからないが……

どうせ人助けしてて時間がかかったのだろう

勇者補正的な?トラブルに遭遇しまくってそうだし


そしてフイル村に着いたルナ達は早速例の遺跡に向かった

だが……それからルナ達は戻ってこないようだ


最初は時間がかかってると思っていたが、1週間も経つと流石に心配になるリーフ


リーフは遺跡に向かうべきだと言うが、村長は待つべきだと言う


そして交渉が決裂した時に俺が来たと


「成る程な……」

「私は一人でも行くよ、ルナ達は私達の為に行ったんだから!」

「……うん?」


ルナを呼び捨てにしたぞ?

なんだ?そんな気軽に呼びあう仲になったのか?

まあいいか


「リーフの言い分もわかる……心配だよな……だが俺も村長の意見に賛成だ、リーフは待つべきだ」

「そんな!じゃあルナ達が危険なのにのほほんとしてろって言うの!?」


リーフが立ち上がる


「話は最後まで聞け、リーフ……お前は戦えないだろ?」

「今は魔法も覚えたから戦えるよ!」


リーフはそういうが……どれ程の実力かわからないからな……


「それでも駄目だ、ルナ達が苦戦するような所だぞ?悪いけどお前になんとか出来るとは思えない」

「そんな……」


リーフが涙目になる

俺は今リーフの努力や苦労を否定したからな……でもこうでも言わないとリーフは無茶をすると思った


「でもルナが……」

「だから俺が行く」

「……えっ?」


俺はシルバを撫でながら言う


「俺はあれからも修羅場を潜ってきた、ダンジョンも攻略した経験がある」


ドラゴンとか見たしな


「だから俺が一人でいく」

「僕も行く!!」

「駄目、お留守番!」

「なんで!?」

「そうだよ!カケルが行くなら私も!」


俺は二人を交互に見る


「あのな、三人で行ったら何か有ったときに逃げれないだろ?俺一人ならヤバい魔物に遭遇しても逃げれるし、撤退の判断もしやすい」


つまりヤバいと感じたら逃げるって事だ


「それは……そうだけど……」

「リーフ、ルナ達を……俺を信じてくれないか?」


俺はリーフの目を見る


「……わかった……でもカケルも戻ってこなかったら私も行くからね!!」


こうして俺が遺跡に入ることが決まった












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