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移動手段

同じ部屋で眠ったわけだが特に何か有ったわけもなく普通に朝になった



そして俺とリーフは今



『グェー!』

『クワー!』

『キュワァァァァ!!』


「・・・・・」


ロックの外れにある牧場に来ていた

この牧場に来た理由?移動手段の確保だよ


このまま適当にあちこちの村や町に行って勇者を探すよりも何か移動手段を手にいれて勇者が現れた場所に向かった方が効率が良いと判断したからだ


「これがモフクァ?」


俺は隣に立つリーフに目の前に居る生き物について聞く


「うん!馬や象に次ぐ乗り物だよ!」


『グェー!』


「・・・なんかチョ○ボみたいな鳥だな・・・色もバラバラだな、赤に青に白に緑に・・・統一しろよ」


こいつらの方がデブってるような気もするが・・・愛嬌があると考えるべきか?


「あんたらが客かい?」


モフクァを眺めていた俺に強面の男が話しかける


「モフクァを1頭買いたいんだが」


「・・・・・金はあるのか?」


「いくらだ?」


「安いモフクァで金貨10枚だ」


「ぶっ!?」


高っ!?


「えっ?そんなにするの!?」


リーフも驚いている・・・


「知らなかったのか?」

「私の村だと銀貨50枚で買えたから・・・」


「嬢ちゃんフイル村の出身かい?」


「あ、はい!」


そこがリーフの故郷か・・・


「あそこはモフクァが大量にいるから安いんだ、ここら辺だとこの値段が妥当なんだよ」


「そうなんだ・・・ど、どうしよう」

「どう足掻いても足りないな・・・」


どうするかな・・・今回は諦めて暫く金稼ぎするか?その間に勇者の情報が入るかもしれないし・・・いやリーフの村が手遅れになる可能性もあるからな・・・しかし足りない物は足りないからどうしようもないし・・・んっ?


「なぁ、あのテントは?ほら牧場の隣の」


俺は強面に聞く


「んっ?あれか?彼処は失敗作のモフクァのテントだ」


「失敗作?」


リーフが聞く


「モフクァは決まった年齢までに決まった速度や力量を持ってないと売れないんだ、それでその基準を満たさなかった失敗作は処分するんだ」


「処分!?・・・そんな・・・」



まあ売れないなら仕方ないよな・・・可哀想ではあるが


「まあ処分って言ってもただ殺すんじゃなくて肉を食料にしたり羽は布団にしたりしてるんだがな・・・それでも失敗作の量だけ損失の方がデカいが・・・」


「少しでも損失を減らそうとしてるわけか・・・ちょっと見ていいか?」


「別に構わんが?」


俺はテントを覗く


『キュワァァァァ!!』

『シャァ!』

『クルックー!』


・・・・鳴き声は個体で違うんだな


「見た目は他のモフクァと変わらないけど?」

「素人にはわからんだろう?」

「・・・まあな」


うーん・・・失敗作でも無いよりはマシな気がするが・・・


「なあオッサン、失敗作なら一頭をいくらで売る?」


「なに?」


「こいつらなら1頭をいくらで売ってくれるのか聴いているんだ」


「こいつらなら1頭銀貨50枚で売ってやるよ、それで充分だ」


半額か・・・う~ん


「鞍とか手綱とか付く?」

「・・・・まあ失敗作を買ってくれるなら付けてやってもいいぞ、それくらいサービスしてやる」

「よし、リーフ!」

「えっ?なに?」

「どのモフクァにする?」

「えっ?私が決めていいの?」

「俺にはわからん!」


モフクァを初めて見た俺よりリーフの方がマシなのを選ぶだろ?


「えっと・・・それなら・・・」


リーフがテントのモフクァを眺める

すると一頭の茶色いモフクァが近づいてきた


『クエ?』


モフクァは俺とリーフを見る・・・そして


『クエ~♪』

「うぉ!?」

スリスリ


俺に頬擦り(?)してきた


「よし!この子!」

「えっ?理由は?」

「直ぐになついたから!」

「そんな理由?」

「モフクァにはかなり重要だよ!」

「嬢ちゃんは良く知ってるな」


強面が笑いながら言う


「じゃあこいつを買うよ」


俺は強面に金貨1枚を渡す


「まいど!釣りと準備をするから外で待っててくれ」


俺とリーフはテントを出た


ーーーーーーー


「ほら出来たぞ」


強面がモフクァを連れてくる


「それと釣りだ」


俺は銀貨50枚を受けとる


「あぁ、それでどう乗るんだ?」

「乗り方はな」


強面からモフクァの乗り方を聞く・・・説明だけなら簡単そうなんだがな・・・


「それとモフクァは個体にもよるがこのサイズなら大人二人が限界だ・・・もう少し成長したらもう一人くらいは乗れるが・・・団体での移動なら荷車なり手にいれて鳥車にするんだぞ!」


「わかった、覚えておく」


まあ団体になる予定は無いが・・・


俺はモフクァに乗る


「っと!お、結構乗り心地いいな」

「よっ!でしょ?」


俺の後ろにリーフが乗る


「じゃあなオッサン!」


「おうまいどあり!彼女との旅を楽しめよ!」


「か、彼女!?///」


リーフが驚く


「そんなんじゃねえよ!じゃあな!リーフ!しっかり掴まってろよ!」


俺はモフクァを走らせる


『クエ~♪』


なんだ、結構速いぞ?失敗作って言ってたが充分じゃないのか?



ーーーーーーーーーーー


「行ったか、恋人と二人旅とは若いね~♪」


強面はニヤニヤしながら牧場に戻る


「あ、カルの旦那!!」

強面・・・カルを若い男が呼ぶ

この若い男はこの牧場で働いている従業員の一人だ


「んっ?どうした?」


「モフクァが1頭足りないです!!」


「なに!?居なくなったのか!?」


「はい!何度点呼しても居ないんです!」


「そのモフクァの特徴は!?」


「茶色いモフクァでとても人懐っこい奴です!」


「・・・なに?」


カルはテントを覗く

そして気付く、テントの奥に嘴で引き裂いた穴が有ることに


「あのモフクァ・・・牧場から入ってきてたのか!?」


「まさか、処分しちゃいました?」


「いや、失敗作として銀貨50枚で売った・・・」


「!?・・・あのモフクァ将来有望で金貨40枚の価値は有りましたよ!」


「あ~・・・くそ!まさかテントに穴開けて来るとは!」


「追いかけて返して貰いましょうよ!!」


「馬鹿野郎!!そんな事出来るか!!商売人として見抜けなかった俺が悪いんだ!!」


「でも・・・大損ですよ?」


「・・・かあちゃんに黙っていれば問題ない!」


「奥さん怖いですからね・・・まあ旦那がいいならいいですけど」


「・・・・・・・穴を塞ぐぞ」


カルは顔を青くしながらテントを出た



ーーーーーーーーーーーー



「ひゃっほぉぉぉぉ!!」

「速い速いよぉ!?」

「この速さが良いんじゃないか!!俺は風になるぅぅぅぅ!!」

「いやぁぁぁぁ!!」

『クエ~♪』


このモフクァ速いよぉぉぉぉ!!流石乗り物の代表!!


「そう言えばぁ!こいつの!名前は!どうする!?」

「名前?カケルがぁ!付けてあげてぇ!それと速度落としてぇぇぇ!!」


リーフの声が凄く震えている・・・流石に可哀想だな


俺は速度を落とす


『クエ・・・』


物足りないって顔だな・・・また後で速度を上げてやるからな?


「俺がつけるのか?」

「うん、カケルが買ったんだし・・・この子カケルに凄くなついてるよ?」

「そうか!なら『チョコ』だ!!」


色もチョコレートぽいし


「・・・食べないよね?」

「食べないけど?」

「ならいいよ、うん」

「んじゃチョコに決定な!」

「よろしくねチョコちゃん♪」

『クエ~♪』


ビュン!


チョコが勝手に速度を上げた


「うぉぉぉぉ!?」

「きゃあぁぁぁぁぁ!?」



俺とリーフの絶叫が辺りに響いた



















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