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翡翠宮の巻

「ガァァぁぁぁぁぁ」



鬼が叫ぶ。



デ、デケェー

相手のレベルは…………


(鑑定)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ブラックオーガ      

Lv95


魔力

100000+(50000)/100000


スキル 

黒炎

剛化

魔力支配


種族

魔物


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


黒炎…触れた物を一瞬で灰にする

魔力消費量     5000


剛化…全身が固くなり、速く動けるようになる。物理耐性が高くなる

魔力消費量     10000


魔力支配…忠誠を誓わせた者の魔力の1割を自分の魔力に上乗せする

魔力消費量     0


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「氷床」



ハクが床を凍らせる。

ブラックオーガの足も凍らせて、床に固定する。

ブラックオーガは動けなくなる。



「ガァァァアアアアアア」



「氷槍」



5本の氷の槍がブラックオーガを貫く。

だが、すぐに傷口が塞がる。

ブラックオーガの口に魔力が集まる。

ブラックオーガが黒い炎を出す。



「氷壁」



氷の壁が黒い炎を遮る。

すぐに灰になる。

そして、ブラックオーガが赤黒い気を纏う。

と同時に、足の氷を破壊してこっちに向かってくる。



「粉雪」



ハクは雪を全体に降り積もらせる。

ブラックオーガは全く気にせず殴りかかってくる。



雪に足を取られながらもハクを庇うように前に出る。

ブラックオーガの攻撃備え構える!!!



「氷結」



が、突然動かなくなってしまった。

本当にピクリとも動かない。

まるで、元からそこにあった人形のようだった。


俺、何もしてないんだけど…



「ハク、何をしたんだ?」



「えっとそれはですね…」



これが氷魔法だという。

いろんな魔法があり、最後の魔法は氷結という魔法らしい。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


氷弾…氷の弾丸を放つ。氷魔法の初級魔法。

魔力消費量  10


氷壁…氷の壁を目の前にだす。氷魔法の初級魔法。

魔力消費量  50


氷槍…氷の槍を放つ。氷魔法の中級魔法。

魔力消費   250


氷床…地面が広範囲で凍る。氷魔法の上級魔法。

魔力消費量  5000


氷結…氷に触れた相手を凍らせる。氷魔法の極級魔法。

魔力消費量  50000


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


氷魔法、使い勝手いいなぁー

そういえば…


「魔力消費量って目安なんだよな」



「はい、そうです。

魔法は魔力を込めれば込めるほど強くなります。

ですが、魔法の級が上がると根本的に強くなります。

なので初級魔法と中級魔法では効果が格段に変わります。それと同時に魔力消費量も増えます。」



「まぁ、魔力少ないし関係ないかぁ…」



魔力に意識を集中させる。

何度確認しても、やはりハクに比べて俺の魔力はゴミカスだ。

せっかく異世界に来たのになぁー



「魔力なんて無かったら良かったのに…」



………



魔力がない…魔力が…

いや、待てよ…



魔力事態を失くせばいいんじゃないのか。

いけるか?・・・

・・・


いけるな。



魔力拡散と魔力操作で周りを魔力の使えない状況にすれば…

まず、凍ってしまったブラックオーガで試す。



「ハク、こいつは触っても大丈夫なのか?」



「はい、もう害はありません」



確認してから、ブラックオーガに触れる。

ブラックオーガから魔力が消えていく。

空気中に流れた魔力を魔力操作によって追い出し、

ブラックオーガと俺の魔力も合わせて魔力のない領域を作る。



すると頭の中に何か表示される。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


魔力操作と魔力拡散を統合させますか?

はい/いいえ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


何これ?

まぁ、貰えるもんは貰っとこう。

頭の中ではいと念じる。



「ライト」



何も起きない。

俺まで魔法が使えなくなっている!

さっきのあれの所為か…


(ステータス)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


獅子部 雹

Lv1


NEXT

26800/100


魔力

500/500


スキル

魔力封印

生活魔法

鑑定

剣才


種族


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


魔力封印…魔力が操れない領域を使用者の周りに展開する

魔力消費量    0


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



本当に俺の周りでは魔力が扱えないとしたら、これは使える。

確認しなければ…早急に…



「ハク、試したいことがあるんだ」



「なんですか?」



「俺の近くで魔法を使ってみてくれ」



「分かりました。

…………







出来ません!

何をしたんですか!」



やはり!



俺の予感は的中していた。

結論から言うと俺を中心に5m程の範囲では魔法は使えないし、

魔力も操れないのである。それもこの範囲に入った魔法は効果が消えてしまう。

そして、このスキルは任意でオン/オフが切り替えられるのである。



このスキルは完全に俺向きだな。

一人で喜びに浸ってニヤニヤしていると、

ハクが少し引いた顔をして



「ご主人様、どうされました?

顔が少し気持ち悪いです。やめて下さい。」



気持ち悪いって直球すぎてつらいなぁー



とりあえず、出口を探し歩き出す。

細心の注意を払いながら進む。



しばらく進むと行き止まりで、デカい箱があった。

よく見るとドラ〇エで出てきそうな宝箱だった。

こんな宝箱があって、開けないでいられるだろうか?

いや、出来ないだろう。



ガチャガチャ…

ガタン…



おぉ、刀だ。

これはいいものを手に入れた。

名は…


(鑑定)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


叢雲のムラクモノツルギ

SR


スキル

自動修復

強固


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


強固…硬度が材質の倍になる


自動修復…刀身が欠けている状態で鞘に納めると自動で元の形に戻る。修復する度、切れ味が上がる。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「SRってなに?」



「アイテムのレア度です」



この世界のアイテムは下から順にN、HN、R、SR、SSRと分かれていて、

SSRというのは伝説で語られているだけの空想だとも言われていらしい。


SRってのは中々いい方のアイテムだ。

スキルも良いのがついてるし、当たりだと思う。


「いい刀だ・・・」



刀身を見ながら呟く。

叢雲の剣の刀身は鏡のようで光を反射していた。

刀身を鞘に納めるとそのまま腰に下げる。



なんか、制服に刀ってシュールだな・・・



「かっこいいですよ、ご主人様・・・っふふふ」



笑いをこらえながらハクが嫌味を言ってくる。

後で、覚えてろよ…



また、出口を探して歩き出す。



しばらく、歩いていると今度は大きな扉があった。

怪しく佇んでいた。

よく見ると、紙が貼ってあった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



アルバイト募集

住み込み三食付き

面接あり 




翡翠宮の王より


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「ハク、翡翠宮ってのはここのことか?」



「だと思うのですが、だとすれば非常に危険な状況です。

迷宮大陸のことは話しましたね」



「あぁ、魔物が多く存在する大陸だったな」



「はい、正確には迷宮にいる魔物の数です。

そしてこの大陸の魔物は平均的に強く、迷宮は他の大陸に比べ難易度が高いとされています。

その中でも入ってはいけないとされている5つの迷宮があり

翡翠宮、山吹宮、紅宮、紫宮、黄金宮

と呼ばれています。

それぞれの迷宮には龍が王として君臨していて、

この5つの迷宮は別名「死の迷宮」と呼ばれる程、怖いものの代名詞となっているのです」



「じゃあ、この翡翠宮の王ってのは…」



「恐らく、翡翠宮を治める龍のことかと…」



龍…それは男のロマン!

やっぱり異世界に来たなら一度は見なければ…

俺は……

俺は…

後悔しない道を選ぶ!!



ギィイイイイイイイイ



大きな音を立てて扉が開かれる。



「ってなにしてるんですか!このアホご主人様!!!

聞いてましたか私の話!!!!!

龍ですよ龍、死にたいんですか!」



「欲望には勝てなかった・・・すまん」



扉が完全に開かれる。



ウジャウジャ・・・・

黒い兵士がごまんといた。


(鑑定)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ホロウソルジャー

Lv30


魔力

1000/1000


スキル

錯乱



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


錯乱…触れた相手を確率で錯乱状態にする


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


異常の剣


スキル

状態異常


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


状態異常…状態異常を与える


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



        ・

        ・

        ・


同じステータスが数千と並ぶ。

全てのホロウソルジャーがこちらを向く。



「アナウンス、アナウンス

今から面接を始めます。



ここにいる全ての魔物を倒せば合格です」



ギィイイイイイイイイイイイイ…

バタン!!!



勝手に扉が閉まる。



「獅子部抜刀」

刀を抜く。



「すまんな・・・後ろは任せるハク」



「承りました。ご主人様も気をつけて下さい」



俺はホロウソルジャーの大群に突っ込む。

手前にいるホロウソルジャーから切り倒す。

右袈裟で肩から下半身に斬りこむ。

そのまま無駄なく、次の個体に逆袈裟に斬る。

無駄な動作はなく、一体一体丁寧に斬り殺す。

だが囲まれれば、死角から反応できない攻撃が襲ってくる。

その度に後方から氷の槍がホロウソルジャーを貫き殺す。

何度も何度も同じ動きを繰り返す。

体に何万回も覚えこまれたこの型は考えなくとも、体が動く。



今はただの高校生の獅子部雹としてではなく、

無月流10代目当主として刀を振る。

祖父にただ延々と刀を振らされていたあの日々に戻ったようだった。

…………

……



「じいちゃん、俺に剣を教えてくれ」



「無理じゃ、今のお前には教えられん。

本当にその気があるなら今日中にこの木刀を一万回振ってみろ。

話はそれから聞いてやる」



・・・・


「9987、9988、9989・・・9998、9999」


「い、いちまん」



バタン!!!



「本当にやりきるとは思っておらんかったわい。

倒れるまでやるとは父親譲りの負けん気は変わらんか・・・」



じいちゃんの背中の温もりを最後に意識が無くなってしまった。


………

……


それから、3年半。

俺は師である祖父にみっちりしこまれた。

そして、ある日突然息を引き取った。

俺は結局、最後までなにも出来なかった。



…………



「嫌なことを思いだしちまった」



後ろからホロウソルジャーが斬りかかって来る。

少し頭で考えすぎて・・・

  

は、反応出来ない!やられる!!!


だが、ホロウソルジャーの剣が俺に届くことはなかった。

その前に氷の槍で貫かれる。



「ご主人様、考えるのもいいですが今は戦闘に集中してください。

逆に足を引っ張るだけなので」



「ごめんなさい」



それからは作業だった。

俺が前で敵を斬り、対処できなく後ろに逸れていく敵はハクの氷槍で貫かれる。

1時間程が経過し、残りは目測で500体程度。



「ラスト、もう一頑張りやるか」



気合を入れ直し、ホロウソルジャーに向かいなおす。


…………

……


残り5体になったところで奥の方から

大きなマントを被った骸骨が出てきた。

まるで、漫画に出てくる死神だった。


ホロウソルジャーを手早く5体斬ると


(鑑定)と念じる。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ホロウナイトリーパー

Lv250


魔力

1500000/1500000


スキル

魔法無効化体質

重力魔法

石化

幻影


種族

魔物


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


魔法無効化体質…魔法でのダメージは受けない

魔力消費量     0


重力魔法…ユニーク魔法、重力を操る


石化…自分の魔力を流した物を石に変えていく

魔力消費量     10000

    

幻影…まぼろしを実体があるように見せる

魔力消費量     1000


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


デスサイス

SSR


スキル

永傷


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


永傷…この鎌によって負った傷は完治しない


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ネピロイドコート

SSR


スキル

衝撃緩和

魔力吸収

隠蔽補正


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


衝撃緩和…衝撃を一定量までなら吸収できる


魔力吸収…周りにある魔力を吸収し自分の魔力に変換する


隠蔽補正…隠蔽の効果を強くする


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




寒いですね。

次こそは頑張ります。

感想待ってマース。

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