シンの日常学習中
身体測定です!
渚様には『もしかしたら』ぐらいで、パルパニエ様からお話が通ってたそうで、あっさりと引渡しはできました。
四角い板に渡された物を取り付けられます。
そして私はご家族にご挨拶をした後、本来の身体に戻ったり人の姿になったり体を慣らします。
興味深そうに見てらっしゃる渚様にお願いして人の姿の背の高さをこちらでの表現法を聞きます。
身長。体重。すりーさいず。は必要な基本情報らしいのです!
そうお伝えすると、『ちょっと間違ってる。ちょっとだけ』とおっしゃいます。
我が君様の資料によれば問題ないはずなのですが?
身長は163センチでした。すりーさいずは開示する必要性は特にないそうです。つまり、知っておく必要はありませんね。
体重。
本来の自重と同等の重さまでなら楽に扱えます。とお伝えします。
「本来の姿? あれよりおっきいの?」
本体時のサイズを示されたので首を振ります。
あれが本来のサイズです。
体重を量るものを差し出されます。
「乗って」と。
「これは頑丈ですか?」
とお聞きします。
あちらの世界にも薬剤や鍛冶のために測量機があります。
そして私たちの種族のものは管理者が目を放した対応の悪いそれらを遊びで破壊することを好むのです。
壊れてしまうかもと思うと、ちょっぴりドキドキ感が募ってしまうのです。はしたないですし、ご迷惑をかけるのは感心しませんので自制が必要です。
何かに気がつかれたのか渚様が呟かれます。
「ティーポット、運べてた。本の移動も。でも本体時ものすごく軽い」
「はい。重力調整かけてますから」
当然です。負荷をかけるわけには参りません。
別の板を差し出されます。少しサイズが大きめです。
聞けば先の分は調理用で今回のはちゃんと人用らしいです。
「体重は聞かれても乙女の秘密と答えればよいんですね。わかりました渚様。ありがとうございます」
こちらでは個人所有物を壊せば器物破損ということになるはずです。
体重計を破壊してしまいました。
「200キロまでは軽く扱える」
不思議そうに覗き込まれるので小さく笑います。
「種族特性です」
器物破損について謝罪をしましたところ、絶対に体重を把握してみせると拳を握ってらっしゃいました。
後日、真実の体重は判明しましたが、乙女の、秘密ですよね?
「得意技は」
渚様がふってこられたので答えます。
「本体状態での回転突撃です」
もちろんフル体重ですよ?
「もしどうしても答えなきゃいけない状況、体重計に乗るときは、48キロ前後で答えておけばいいし、この数字ふきんで止まるように調整すればいいと思う。できる?」
「はい。ありがとうございます。渚様」
お気遣いありがとうございますなのです。自重調整は思いのままなのですわ。
『キラキラを探して〜うろな町散歩〜』
http://ncode.syosetu.com/n7439br/
より青空渚ちゃんお借りいたしました。